カロリンスカからの風 
   

メールをいただきました。

九州大学大学院の細胞制御工学教室トピックスが更新されていました。

カロリンスカ研究所でのセミナー要旨も掲載されています。

第12話 カロリンスカ研究所との電解還元水の生理機能に関する共同研究
これを読みますと、Nature Medicineの太田教授の論文にふれて、

セミナーに出席したある名誉教授の言葉によれば、
「Nature Medicineに発表された論文の内容自体が間違っている場合もあることは良く知っています。」
とのくだりから、水素ガスではなくて活性水素(電荷を持った水素)に重要な働きがあると言いたかったと読み取れます。



カロリンスカ研究所
カロリンスカ研究所

白畑教授や電解還元水の批判について書き、最後に九州大学大学院のホームページをご紹介しています。

九州大学大学院のホームページのトピックスを見つけました。

細胞制御工学教室トピックス

白畑教授がカロリンスカ研究所で還元水に関するセミナー開催

スウェーデン国ストックホルム市のカロリンスカ研究所(カロリンスカ医科大学)はノーベル医学・生理学賞を決定する機関として知られています。2009年6月4日カロリンスカ研究所において、スウェーデン生理学会後援による白畑教授のセミナーが開催されます。セミナーの開催要領は下記の通りです。
(以下略)


ノーベルフォーラムのすぐ前にアルフレッド・ノーベルの銅像があります。
ノーベルフォーラムのすぐ前に
アルフレッド・ノーベルの銅像があります。

ここで私が言わんとしたことは、白畑教授がノーベル医学賞に王手をかけたのではないかということです。皆様、そこまで読み取っていただけたでしょうか?
九州大学大学院のホームページの「スウェーデン国ストックホルム市のカロリンスカ研究所(カロリンスカ医科大学)はノーベル医学・生理学賞を決定する機関として知られています」という出だしも意味深です。

2007年6月15日、白畑實隆教授はカロリンスカ研究所から「酸化ストレス関連疾患の予防及び改善効果をもつ還元水の作用機構」という演題のセミナーに招聘されたそうです。
実は白畑教授とカロリンスカ研究所とのご縁は1997年に遡ります。
白畑教授は共同研究について1997年、アメリカの国際学術誌「BBRC」に「電解還元水が活性酸素を消去し,DNAの酸化障害を防止する」という論文を発表されましたが、その時に編集者として論文を受理されたのが、カロリンスカ研究所環境医学研究所のステン・オレニウス名誉教授だそうです。
そして、2006年9月、京都で開催された国際会議に白畑教授がオレニウス名誉教授を招待されたことから交流がはじまり、上記のセミナーに招聘されたのだそうです。セミナーには沢山の方が出席し、電解還元水の疾病改善効果について強い関心をもっていただくことができたそうです。

2008年2月にオレニウス名誉教授がおられた毒性学研究室の後継教授であられるツボトツスキー先生を九州大学に招聘しセミナーをして頂いたそうです。このような交流の深まりから、今年の6月4日、再びカロリンスカ研究所神経科学部門でスエーデン生理学会の後援で「酸化ストレス関連疾患を抑制する分子状水素及び白金ナノ粒子と還元水」という演題でセミナーが開催されました。
セミナーには多くの教授の先生方が出席され、研究員の方も交えて午後5時から6時半まで熱心な討議が交わされたとのことです。
Nature Medicineという一流の学術誌に水素ガズが活性酸素を消去するという論文が発表されて注目されていますが、セミナーに出席された名誉教授の先生は「私たちがNature Medicineの論文に注目しているのは、それが新たな研究の始まりを示しているからです。Nature Medicineに発表された論文の内容自体が間違っている場合もあることはよく知っています。頑張ってください」と親切に励ましてくださったとのこと。

そして、セミナーに招聘いただいた神経毒性学研究室のサンドラ・セカテリ先生の研究室に当社の電解還元水整水器を設置し、白金ナノ粒子も提供し共同研究を開始する準備が始まりました。
電解還元水研究の重要性に鑑み、九州大学、カロリンスカ研究所の共同研究体制を拡大して迅速に成果を挙げるとともに、提携しているカロリンスカ病院での臨床試験も視野に入れた研究を行う予定になっているそうで、医学の分野では世界で最も権威がある教育研究機関のひとつであるカロリンスカ研究所で電解還元水の優れた効果が確認されれば、健康によい水を世界的に普及するのに役立つだろうとの期待を胸に、白畑教授は帰国の途に着かれたそうです。

 

さて、白畑教授と共同研究からわずか半年で「BBRC」の論文発表に至った経緯を考えれば、今回の共同研究の成果も恐らく短期日のうちに出てしまうと思われます。
病院での臨床での成果も早いと思われる理由は過去20年以上蓄積された協和病院の臨床例や、このブログでご紹介している体験例からも推測できることです。

最後にメールを頂いた方からのご質問について。

セミナーに出席したある名誉教授の言葉によれば、
「Nature Medicineに発表された論文の内容自体が間違っている場合もあることは良く知っています。」
とのくだりから、水素ガスではなくて活性水素(電荷を持った水素)に重要な働きがあると言いたかったと読み取れます。

白畑教授は共同研究について1997年、アメリカの国際学術誌「BBRC」に論文を発表されていますが、研究論文を受理されたのが、カロリンスカ研究所環境医学研究所のステン・オレニウス名誉教授だそうです。「BBRC」は論文を投稿したら掲載されるというものではありません。論文内容を検証し掲載しても間違いないというものが掲載されるそうです。事実、白畑教授の論文に対して、何度か質問と検証が要望され、それらをクリヤーして掲載に至ったということです。
つまりカロリンスカ研究所側は、白畑論文に対して太田教授の論文より確証をもっているということが推測されます。2度にわたるセミナーの開催と共同研究がはじまるということでも推測されます。

では、「BBRC」の論文の要旨はどんなものだったかご紹介いたします。

論文要旨:電解還元水は活性酸素種を消去しDNAを酸化障害から護る。

活性酸素種あるいはフリーラジカルは生体分子に広範な酸化障害をもたらし、様々な疾患さらには老化を引き起こすと考えられている。
「活性酸素」の理想的な消去物質は「活性水素」に相違ない。「活性水素」は電気分解の際得られる陰極側の還元水の中に生成される。
還元水は高いPH値、低い溶存酸素値(DO)、極度に高い溶存水素値(DH)および極度にマイナスの酸化還元電位(RP)を示す。

強電解による還元水は、ヒポキサンチンーキサンチン酸化酵素系で生じるスーパーオキサイド・ラジカルの発生を完全に阻止し、遺伝子をアスコルビン酸の二価銅イオンー触媒酸化によって生じる活性酸素種による障害から防ぐ。

還元水のスーパーオキサイド・ディスムテイス(SOD)様活性は、4℃では最低1カ月安定であり、またこの活性は凍結溶解を反復後も、超音波による脱気後も、強度の混振、沸騰、反復濾過、閉鎖下蒸気滅菌後も失われることはなかった。
しかし、このSOD様活性は解放下蒸気滅菌後は失われ、また閉鎖下蒸気滅菌の際でも3酸化タングステンーこれは活性水素を特異的に吸着するーの存在下では失われた。

水素ガス気泡注入により生成された水も、還元水と同様に低いDO値、極度に高いDH値、極度に低いRP値を示したが、SOD様活性はまったく示さなかった。
この結果は、還元水のSOD活性は溶存水素分子によるものではなく、溶存水素原子によるものであることを示唆している。

この論文を納得させる体験があります。
以前もご紹介いたしましたが、富士通の関連会社で長野市に新光電気というIC基盤材を製造している会社があります。この会社の技術者から「IC基盤材の洗浄水に還元水を試したい」ということでご注文をいただきました。そして、その後テスト結果をご報告いただきました。
テストした水は
1、普通の水。
2、純度の高い水。
3、純度の高い水に水素ガスを注入した水。
4.他社のアルカリイオン整水器のアルカリイオン水
5、当社の還元水

結果は、当社以外の水では錆が生じたが、当社の水では1カ月経過しても全く錆びが生じないというものでした。
BBRCの論文通の「水素ガス気泡注入により生成された水も、還元水と同様に低いDO値、極度に高いDH値、極度に低いRP値を示したが、SOD様活性はまったく示さなかった」という結果が新光電気でも示されました。

こうした経緯からして、太田教授等の研究成果について「Nature Medicineに発表された論文の内容自体が間違っている場合もあることは良く知っています。」という発言があったこともうなずけます。しかし「私たちがNature Medicineの論文に注目しているのは、それが新たな研究の始まりを示しているからです。」という発言もあるわけですから、まさに新たな研究を始めることによって、真実が究明されていくことでしょう。
なにはともあれ、世界的権威のある研究機関で「水」の研究が始まったということは、「水」の研究にとって大きな一歩であり、電解還元水については、半年ぐらいで研究成果の有無が出てしまうだろうと予想されることと、結果として世界の医学が変わる時代の幕開けが来るかもしれないという期待が膨らんでいることも事実でしょう。

九州大学大学院の細胞制御工学教室のホームページが意欲的にこのことを取り上げはじめたのも、何かの確信があってのことではないでしょうか。

カロリンスカからの次の風に期待している管理人です。

カロリンスカ研究所病院遠景
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