活躍する女性像(82) 

上村愛子 デュアルモーグルを制し2冠達成、
                   フリースタイル世界選手権
                             2009年03月08日 19:42 発信地:福島 


3月8日 AFP】フリースタイルスキー世界選手権猪苗代大会(2009 FIS Freestyle World Championships)女子デュアルモーグル決勝。日本の上村愛子(Aiko Uemura)は、決勝で同じ日本の伊藤みき(Miki Ito)を下し、前日の女子モーグルに続き2冠を達成した。

フリースタイルスキー世界選手権猪苗代大会、
女子デュアルモーグルの表彰式に臨む、
優勝した上村愛子(Aiko Uemura、右)と2位の伊藤みき(Miki Ito)。
(2009年3月7日撮影)(c)AFP/TOSHIFUMI KITAMURA



 

フリースタイルスキー世界選手権猪苗代大会、
女子デュアルモーグルの表彰式に臨む
(左から)2位の伊藤みき(Miki Ito)、優勝した上村愛子(Aiko Uemura)、 
3位のハンナ・カーニー(Hannah Kearney)。
(2009年3月8日撮影)(c)AFP/TOSHIFUMI KITAMURA



 

モーグル・上村が初の世界一 バンクーバー五輪代表内定第一号
2009.3.7 14:10

フリースタイルスキーの世界選手権猪苗代大会第5日は7日、福島県猪苗代町のリステルパークでモーグルを行い、女子は昨季のワールドカップ(W杯)種目別優勝の上村愛子(北野建設)が24.71点で初優勝、来年のバンクーバー五輪代表内定第1号となった。

 伊藤みき(中京大)は4位で、長野五輪金メダリストの里谷多英(フジテレビ)は9位となった。村田愛里咲(北海道・北海道尚志学園高)は19位で落選した。

 男子は西伸幸(白馬ク)が5位、尾崎快(早大)が7位、附田雄剛(リステル)が15位で予選を通過、上野修(リステル)は38位で落選した。

精神面の弱さ克服 自分のターン技術信じる

 上村は「小心者」と自己分析する。3度の五輪でメダルに届かず、大一番で力を発揮できなった。その精神面の弱さを克服した。

 2006年トリノ五輪は5位。再起を誓った同年秋、日本チームにラハテラ・チーフコーチが就任した。02年ソルトレークシティー五輪男子金メダリストでずれの少ないカービングターンの名手だった。

 同コーチは上村のターン技術に驚いたという。だが、一度失敗すると滑りが萎縮(いしゅく)することを見抜いた。「誰でもミスはする。自分の力を信じなさい」と言い続けた。

 上村は「気持ちが後ろ向きだと体が後ろに傾く。スキーも横になってスピードを抑えてしまう」と気が付いた。気持ちを強く持ち、エッジを雪面に食い込ませて滑るターンを意識した。ルールもカービング技術による高速ターンを重視する方向になり、追い風となった

女子モーグルで予選トップの上村愛子=7日午前、福島県猪苗代町のリステルパーク
女子モーグルで予選トップの上村愛子
=7日午前、福島県猪苗代町のリステルパーク

 

笑顔で声援に応える、女子モーグル予選トップで決勝進出を決めた上村愛子=7日午前、福島県猪苗代町のリステルパーク
笑顔で声援に応える、女子モーグル予選トップで決勝進出を決めた上村愛子
=7日午前、福島県猪苗代町のリステルパーク
 

上村、難コースで実力見せつけ スキー世界選手権
2009.3.7 11:16

上村の実力が勝った。前日に降った雨が凍って、最大斜度37度のコースをさらに難しくした。多くの選手がミスする中、上村は予選を首位で通過した。

 スタート直前「予選はいつも緊張する。世界選手権、猪苗代ということでさらにナーバスになった」と表情が少しこわばっていた。だが第1エアのヘリコプターでしっかりと着地し、リズムよく急斜面に突入。一瞬右にそれかけたが崩れない。加速して第2エアの後方宙返りも決め、ただ1人30秒を切った。

 エアとスピードの得点は1位、ターンも2位と予選としては十分な内容。前日に痛みを訴えた左ひざの不安も全く感じさせず「練習通りの滑りができてよかった」とうなずいた。

 悲願の初優勝に向けて好発進した。表彰台に立てばバンクーバー五輪代表に内定するが、まずは決勝に集中。「攻めるところは攻めて丁寧に滑りたい」と気を引き締めた。