挑戦・男たちの詩(89) 

水治療に挑んだ男たち(2)
 

特定医療法人誠仁会協和病院・院長、河村宗典医学博士。
     医師の務めは患者さんを治すこと。水で治るのだったら水でも良いではないか・・

「水治療に挑んだ男たち」の第2弾は、前回と同じく「誤解だらけ浄水器選び」に紹介されている、神戸市西区押谷部にある特定医療法人誠仁会協和病院・院長、河村宗典医学博士。

私が河村宗典医学博士のことを知ったのは、1993年(平成5年)、三菱樹脂が整水器を販売することになった時のことです。その節、1992年(平成4年) 8月13日に放送された日本テレビのニュース番組「今日の出来事」の、協和病院での”還元水による糖尿病治療例”が報道されたVTRを見たのが最初です。
その後、東京で開かれた講演会で河村院長のお話を聞く機会がありました。お話の中で感銘を受けた言葉があります。要旨は以下のような内容だったと記憶しています。

「医師の務めは何か?金儲けなのか、患者を治すことなのか。水は収入にならないが、患者が元気になって退院していく。薬を使って収入にはなるが副作用でボロボロになって退院していく従来の医療の姿とくらべて、心中、複雑な思いがしたが、水で患者が副作用もなく、本当に元気になって退院していく姿に、水で治るなら、水だっていいじゃないか。医師の務めは患者を治すことが第一なのだから・・・」

河村院長の水治療取り組み要旨

河村院長と整水器との出会いは、1985年(昭和60年)、たまたま知人から「身体に良い水がある。」と、ある整水器で作った水を勧められました。 

半信半疑で家族といっしょに何日間か飲んでみられたところ、なぜか体の調子が良く、便の臭いも無く、二日酔いをしなくなり、「これは、もしかしたらすごい水なんじゃないか!」という予感を持たれたのです。
その後、その水のことを、当時糖尿病の治療を受けておられた病院の職員の方がたまたま耳にされ、「そんなにいい水なら私も飲んでみる」と言われたので、先生は、その水をその職員の方にも飲んでもらうことにしました。 

早速、その職員の方は、整水器を購入して自宅に取り付けられ、職場にもペットボトルに入れて持ってきて、他の水はいっさい飲まないことにされたのです。
すると、それから2週間ほど後、驚いたことに、治療は普通にやっているにもかかわらず、高かった血糖値が正常になり体調も良くなり、その後は食事療法もやめて普通食に戻すまでに回復されました。

「なぜここまで回復したのか?やはり水しかない。この水には、何かしらの効能があるのではないか」と、先生は思い始められました。そこで、紹介で来院された患者さんの中に、もう肝硬変待ちというくらい重症の慢性肝炎の患者さんがあり、内服の薬と点滴で治療されていましたが、「一度水を換えてみませんか?」と勧めてみられました。
そして、それから半年後、その患者さんは、「先生、もう点滴やめてもいいでしょうか?」と言われるほどまでに回復されたのです。

その当時では、実際に病気の症状が改善しているのに、その効果効能の理由について全く分からず説明がつかない。単にアルカリ性がいいのでは、という程度でした。
そこで 先生は、メーカーの顧客リストを頼りに、購入者を訪ねて飲用体験を集められました。

「すると、この水を飲んで病が良くなった人が数多くいることが分かりました。しかも、医者が想像を絶するような治り方をしている。医学で難病だと言われる病気が簡単に治った話もあります。しかも、ご自身の体験だからウソをいうはずがない。まさに命をかけられたわけですから。医学ではどうしようもなく、一生懸命に、いろいろやったがだめだった方が「ワラをもつかむ気持ちでこの水を飲んだ結果、こういうふうに変わってきました」とおっしゃっている。
今でこそ私たちも、そうした体験はいくらでも持っています。ただ、最初は私も仕事柄、「そんなに簡単に病気が治ってしまっては困る。自分たちの仕事があがったりじゃないか」という気持ちがなきにしもあらずでした。
しかし、その方たちがウソをおっしゃているわけはない。「何故だろう?」謎はさらに深まります。とすると、やはり調べてみ必要があると思いました」

謎を解明するために、先生は大学の研究機関を訪ね歩かれました。
しかし、どこでも説明ができず相手にされない。

「それなら、自分たちで解明するしかない。全面的にこの水を治療に使ってみよう」と、自ら臨床に取り組まれる決意をされ、病院内13ヶ所に電解還元水生成装置を設置し、病院内の料理にも還元水を使う、といったところまで徹底されるとともに、了承いただける患者さんには、一日2~3リットルの還元水を飲んでもらうことにされたのです。 



最初に変化が現れたのは、病院内のトイレでした。当時、協和病院では、内臓疾患の患者さんの便は臭いため、トイレの悪臭に悩まされていました。ところが、患者さんに還元水を飲み始めていただいて間もなく、患者さんからは、「水がおいしい、便通がよくなった」といった声が聞かれ、トイレの悪臭が消えたのです。

そしてその後も、納得される患者さんには、アルカリ還元水を多量に飲んでいただくといった臨床療法を続けられた結果

糖尿病患者の血糖値早期下降 
糖尿病性足部壊疽の早期治癒 
胃潰瘍、十二指腸潰瘍の改善と再発防止 
通風患者の尿酸値の早期下降 
肝臓疾患症例における肝機能の早期改善 
高血圧、低血圧、冷え性の改善 
アトピー性皮膚炎、喘息、蕁麻疹、鼻炎などのアレルギー疾患の改善、治癒 
高コレステロール血症の改善 
月経困難症、更年期障害の改善 
慢性下痢、慢性便秘の改善、治癒 

など数多くの顕著な効果、効能が観察されたのでした。 

私、管理人は考えます。
人には「現象の捉え方に二通りのパターン」があります。水で起こった現象に対し利害を超えて、真摯に取り組むケースと、「「現場でコトが起きている」という「思いこみ」「妄想」を振りまかれちゃ迷惑」(お茶の水女子大:水商売ウオッチング)という、頭から否定するケースがあります。{迷惑」という言葉の意味を考えれば、河村院長の「そんなに簡単に病気が治ってしまては困る。自分たちの仕事があがったりじゃないか」という言葉に行きつきます。
自分たちの領域が侵される、あるいは自分たちの存在が危うくなる・・と考えるか、「これで病に苦しむ人たちを救えるかもしれない」と考えるか・・・。水治療に取り組む医師たちは後者であり、同じ医師でも、前者を選んだ人たちは、なりふり構わず批判の展開しています。
当時、電解還元水の話を聞いた医師は他にもおられたでしょうが、大多数の医師は、これまで生きてきた自分たちの思考の外側にある常識外の話として「歯牙」にもかけなかったのでしょう。従って「水治療」に取り組んだ医師たちは稀有な存在といえます。
電解還元水の研究が進み、医療効果が明らかになればなるほど、現在の医療体制側は「危機感」を募らせ、自分たちの立場を守るためには、この情報は抹殺しなければならないと考えてもおかしくないと思います。九州大学(白畑教授)オカルト大学、日本トリム悪徳商法などという批判もその一環だと思います。水のパワーが知られれば知られるほど、一種の情報遮断と弾圧がおこなわれていると私は思います。

 

河村院長の水治療取り組み要旨 続き・・・

結果は出ても、その原因がわからない。アルカリ性では説明がつかない。ジレンマに陥っていた河村院長に情報が飛び込んで来ました。
「なぜ、電気分解した水がいい」のか、誰も納得できる説明をして下さる方がおられなかった。ところが20年ほど前になって、医学会が「病気のもとは活性酸素であること」をやっと言い出しました。5000年の歴史をもつ医学ですが、病気の原因がわかったのは、わずか20年前のことです。
この水に変えたら、いろいろな病気がよくなるとすれば、アルカリ性のせいではなく、この水は活性酸素を消す力をもっているのではないだろうか。そう予測がつきます。この水が還元力を持っているとしたら、すべて説明が付きます。しかし、証明できませんでした。


錆びたスパナを人体に例えれば
錆びたところが病の箇所

錆が消えれば病は癒える

錆びたスパナ

▲錆びたスパナ▲
水に浸ける

▲水に浸ける▲


▲錆がとれたスパナ▲

ところが12年ほど前に、九州大学の白畑教授が「水が還元力を持っているとの発想は面白い。調べてみましょうと、調べてくださった。そうしたら、この水の中に「活性水素」が見つかった。
活性酸素に対して活性水素。活性は「非常に強い反応力を持っている」との意味ですから、活性水素は非常に強い還元力を持っているという意味です」。

他力本願では病気は治らない。
「人間の体は細胞ひとつーー直径1ミクロン、1ミリの1000分の1の小さな小さな細胞ひとつ、科学や医学で作ることはできません。まして人間の体は小さな細胞、いろいろな機能をもった多種多彩な細胞がおよそ60兆~100兆個近く集合してできています。
だれがつくったんでしょうか。
自然でしょう。自然は人間を作るために40億年近い年月をかけました。

今の医学は病気を消すという基本を忘れています。技術の発達によって、少々命を延ばしているだけです。
しかし、病気の数は減りません。減らせません。
病気の因を断たないからです。皆さんは体の中から病気の因を出しています。活性酸素を垂れ流しながら、病院へ行って、「治してくれ」と頼んでいます。
他力本願では病気は治りません。私は医学を否定しているわけではありません。医学は緊急避難、一時しのぎです。「治癒力」が働くのを、ほんの少し手伝えるかが医学です。他力本願では病気は治りません。自分のなかにある治癒力をどうやって引き出すか。私は「電解還元水」を利用することによってそれを引き出しています」

河村院長は言われます。「水治療というけれど、私は何もしていません。患者さんが病院の整水器で生成される還元水を飲んで元気になって退院していく。水を飲む飲まないは患者さんの自由です」

     ★★★     ★★★     ★★★     ★★★     ★★★

還元水に取り組むきっかけは誰にでも公平にあったハズです。人間とは不思議な生き物で、ほんの少しの視点の違い、思考の違いで180度違う行動を起こしてまうのですから。道理が通じなくなってしまうのですから。
現代医学は国民医療費年33兆円の上に成り立っています。見方を変えれば、33兆円も使って病を治せない。国家税収が年間45兆円程度のご時世にですよ。まさに病が国家を食いつぶしている図式です。
平成6年ころの話です。第1回機能水シンポジウムが千葉の幕張メッセで開かれました。
控え室に大蔵省の方が入ってこられて話をされていました。

「厚生省は何を考えているのだろうか。国家財政赤字下の医療、社会保障をどう考えているのか! このままでは国家予算が組めなくなる。厚生省は機能水を推進して医療費の削減を真剣に考えるべきだ」。当時国民医療費は20兆円近辺だったと記憶しています。
厚生労働省の予測では、高齢化社会の進展とともに今後40兆円、50兆円、70兆円という医療費の増加を予測しています。国家税収が年間45兆円程度の国なのに・・ですよ。
病人の切り捨て時代がやってくることは十分予測されます。後期高齢者医療制度がその第一歩でしょう。余命幾ばくもない高齢者を救う必要はないという医療制度なのですから。

水治療に挑む医師たちは、現代の医療制度の中で絶対的少数ですが、人命を救うという、人間として基本的な思考が正常な考え(批判派から見れば異常な考え)をもたれている方々です。水で効果があるなら医薬に頼るだけでなく、厚生労働省の構築する医療の制度から外れはするが,患者のために取り入れていこうという医師たちです。

21世紀は水素の時代になると思います。エネルギー革命が起きる。それは地球環境が求めているものであり、人類の存亡がかかっているのですから・・。
医学の世界も同様でしよう。水治療に挑んだ医師たちに光が当たる時代がやってくる。私はそう確信しています。