活躍する女性像(78)
跳んだ!真央、逆転Vで世界一/フィギュア
12月14日8時1分配信 サンケイスポーツ
フィギュアスケート・GPファイナル最終日(13日、韓国・高陽)跳んだ、決めた、逆転だ!! 世界女王の浅田真央(18)=愛知・中京大中京高=が女子フリーで、女子では国際大会初の快挙となる2度のトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)を成功させ、ショートプログラム(SP)2位からの逆転で3大会ぶり2度目の優勝を果たした。SP首位の金妍児(18)=韓国、キム・ヨナ=は2位。中野友加里(23)=プリンスホテル=は5位、安藤美姫(20)=トヨタ自動車=は6位だった。
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フィギュアスケートのGPファイナル女子で 優勝した浅田真央のフリー =13日、韓国・高陽(共同) |
高く、美しく、華麗な放物線が描かれた。「トリプルアクセル」は真央の代名詞。それを女子で初めて2度、決めた。女子の国際大会では初の快挙となる、2本の大技を大舞台で成功させた。
今シーズン序盤から味わった苦難の先に、歓喜が待っていた。逆転でつかんだ「GP女王」の座。真央は自己採点で「95点!」。「3年ぶりだし、とてもうれしい」と大きな笑顔が広がった。
SP首位のライバル金妍児を追い、0.56点の小差の2位で迎えたフリー。冒頭のトリプルアクセル-2回転トーループのコンビネーションをしっかりと跳んだ。次の単独の3回転半もきれいに着地。満員となった3650人収容のスタンドを黙らせる。会場は金妍児の母国、地元選手に有利な判定を下しがちなジャッジに、地の利を与えないほど圧倒的な演技。転倒ジャンプ以外で回転不足の判定はなし。「アクセルが2回認定されたことが、すごくうれしい。達成感がある」と演技後、両腕を天に突き上げた。
後半に予定していた2連続3回転の1つ目で転倒したが、気落ちせず、「仮面舞踏会」の重厚な調べにふさわしい、力強い滑りで観客を自らの世界に引き込んだ。技術点はライバルを約4点上回る64.57点。「ジャンプの真央」が「表現力の金妍児」を抑え込んだ。
今季のGPシリーズ初戦、11月のフランス杯はジャンプが乱れて2位。これを契機に、今季から師事するロシア人のタチアナ・タラソワ・コーチ(61)と対話を重ねた。前戦のNHK杯の練習でも「アクセルを練習したい」とはっきり訴えた。短時間で集中するロシア式にシフトしつつ、ジャンプの時間も十分に確保。不安は消え、2人の呼吸は試合を重ねるごとに合ってきた。タラソワ・コーチも「真央を誇りに思う」と満面の笑みを浮かべた。
金妍児との直接対決はこれまで7度。ともに3勝ずつあげていたが、これで勝ち越した。タイトル以上に、大きな手応えをつかんだ敵地での一戦。「周りの方に言われるから、やっぱり(金妍児を)意識します。すごく刺激をもらえる相手です」。10年バンクーバー冬季五輪へのプレシーズン。2人の一騎打ちは今後も続くが、衝撃のインパクトを残して、“先勝”した。
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笑顔で記念写真におさまる2位の金妍児、 優勝した浅田真央、3位のカロリナ・コストナー(左から) =韓国・高陽(共同) |
フィギュアGPファイナル 金妍児、3連覇ならず
ヨナ自滅「ナーバスに…」/フィギュア
2008.12.14 05:02
フィギュアスケート・GPファイナル最終日(13日、韓国・高陽)真央がショートプログラム(SP)2位から逆転勝ち。3連覇を狙ったSP首位のキム・ヨナ(韓国)は、真央の快ジャンプの重圧を受けて、ジャンプでミスして186.35点の2位。今季初対決は、明暗を分けた。
滑った本人が、よくわかっていた。フリーの交響組曲「シェエラザード」を演じ終えると、キム・ヨナは落胆の表情を見せた。ジャンプで2度もミスし、母国大会でライバルの真央に逆転負け。「国民の妹」の愛称で親しまれる韓国のアイドルは「すごくナーバスになった。メダルが獲れてよかったけれど、ミスが出たことが悔しい」と天を仰いだ。
ジャンプのミスを演技点の高さでカバーして首位に立った前日のSPでも、リンクを引き揚げる途中で悔し涙が込み上げた。真央とわずか0.56点差で迎えたフリー。「自分の滑りに集中するだけ」と繰り返してきたが、直前の6分間練習から動きがぎこちなかった。
真央が3回転半ジャンプを2度も成功させたことから重圧も受けていた。SPに続いて3回転ルッツが1回転となると、苦手の3回転サルコーで転倒して万事休した。バンクーバー五輪を来季に控え、GPの連勝は7でストップ。シニアでの真央との直接対決も2勝3敗となった。来春から専用リンクのあるソウル市内の高麗大に進学する18歳は、「この経験は今後につながる。次を頑張ればいい」。初優勝を目指す来年3月の世界選手権で、真央にリベンジする。
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健闘を称え合うヨナ&真央(1) =朝鮮日報= | 優勝した浅田真央(日本)と 表彰台で抱き合い、 健闘を称え合っている。 =朝鮮日報 |
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2位に終わりGPファイナル3連覇とはならなかった キム・ヨナだが、表彰台で銀メダルを 手に笑顔を浮かべている。 =朝鮮日葡 |
<フィギュア>金妍兒がショートで1位、僅差で浅田2位
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金妍兒がショートで1位 |
一度ミスがあったが、正確な技術とカリスマあふれる表情の演技はミスを挽回した。
金妍兒(キム・ヨナ、18、軍浦スリ高)が08-09SBS(ソウル放送)国際スケート競技連盟(ISU)フィギュアスケートシニアグランプリ女子シングルショートプログラムで‘同年齢のライバル’浅田真央(日本)を抑えてトップに出た。
金妍兒は12日午後、京畿道高陽市(キョンギド・コヤンシ)オウリムヌリスケート場で行われた大会女子シングルショートプログラムで65.94点(技術点35.50、芸術点30.44点)をマーク、浅田真央(65.38点)を0.56点で抑えて1位になった。 また日本の中野友加里(23、日本)は62.08点で3位に入った。 金妍兒は13日午後8時5分からフリーで大会3連覇に挑戦する。
◆最初のジャンプで今季最高の加算点=黒の衣装で最後に登場した金妍兒は緊張した表情だった。 金妍兒を見るために集まった大勢の国内ファンは大きな拍手と歓呼で激励した。 声援にこたえるように金妍兒はカリスマあふれる演技で観客の視線を集めた。
しかしせっかくの国内舞台が負担になったのか、 序盤にトリプルフリップ-トリプルトーループジャンプを完璧にこなした金妍兒は、これまでミスがほとんどなかったトリプルルッツをシングル(1回転)で処理するミスをした。 トリプルルッツは基本点数が6.0点だが、このミスのため0.3点しか受けられなかった。
しかし次の演技からは落ち着きを取り戻した。 ダブルアクセルを成功させた金妍兒は素晴らしいステップとスピンを見せ、観客の大きな拍手を受けた。 トリプルフリップ-トリプルト-ループジャンプは2.0点のシーズン最高加算点を、ダブルアクセルでは1.2点の加算点をマークしたほか、スピン演技はすべてレベル4を受け、‘女王’の真価を見せた。
金妍兒は演技が終わった後、「自分も知らないうちに緊張していたようだ。 ルッツジャンプでミスして高い点数は出ないと思ったが、スピンとスパイラルで挽回したようだ」と話した。
◆浅田真央はミスなく演技=トリプルフリップ-トリプルループ連結ジャンプで演技を始めた浅田は、ミスのない演技を見せたが、点数は予想以上に低かった。 最初のジャンプでダウングレード(回転数不足)評価を受けたからだ。 グランプリ第6戦NHK杯でマークした自己シーズン最高点(64.64)より高い点数を受けたが、金妍兒には及ばなかった。
点数が出るまではタラソワ・コーチ(ロシア)と抱き合って喜んでいた浅田は、点数が発表されると表情が固くなった。 浅田は「今日の点数に満足している。 明日のフリーでより良い演技を見せて良い点数を受けたい」と語った。
1・2位の点差が0.56点と僅差であるだけに、13日午後8時に行われるフリーでは両選手の激しい競争が予想される。 金妍兒はファイナル3連覇を確定するためトリプルループを、浅田はグランプリ初優勝のためにトリプルアクセル-ダブルトーループジャンプを見せる予定だ。
中央日報 Joins.com
2008.12.13 10:21:54
視聴率:キム・ヨナ出場のGPファイナル、21.6%
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「フィギュアの妖精」キム・ヨナ |
「フィギュアの妖精」キム・ヨナが出場した2008‐09ISU(国際スケート連盟)フィギュアスケート・グランプリ(GP)ファイナルの女子シングル・ショートプログラム(SP)の中継放送の視聴率が20%を超えた。
12日午後7時52分から9時13分までSBSで放送された同大会の模様は、全国視聴率21.6%(13日、TNSメディアコリア調べ)を記録した。「スポーツ界の国民の妹」と呼ばれるキム・ヨナに対する高い関心を実感させる結果だ。
12日午後、オウルリム・ヌリ・リンク(京畿道高陽市)で開かれた女子シングルSPにはキム・ヨナはもちろん、日本の浅田真央や安藤美姫など、世界トップレベルの選手らが出場した。
キム・ヨナはこの日のSPで65.94点を獲得し、ライバル浅田真央を抑え1位になった。
キル・ヘソン記者
STARNEWS/朝鮮日報日本語版(記事入力 : 2008/12/13 11:02:11)
金妍児「最善尽くす」=フィギュアGPファイナル
地元期待の金妍児は2連続の3回転ジャンプを決めるなど、本番を前に調子を上げてきた。練習後の公式会見では「少しナーバスになっているが、韓国のファンの前で最善を尽くしたい」と意欲を語った。
ライバルの浅田真に関する質問は「特別な意識はない。自分の演技に集中する」とかわし、「昨季のようなけがもなく、何の心配もなく試合に臨める」と大会3連覇へ自信をのぞかせた。 (高陽時事)(2008/12/11-19:38時事通信社)
真央 逆転女王だ!!ヨナに0・56点差
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女子SPで2位になった浅田真央=高陽(共同) |
フィギュアスケートのGPファイナルが12日、韓国・高陽の高陽アイスリンクで開幕し、女子ショートプログラム(SP)で昨季の世界女王・浅田真央(18=中京大中京高)は今季自己ベストの65・38点で2位につけた。65・94点でトップのライバル・キム・ヨナ(18=韓国)との点差はわずか0・56。逆転での3季ぶりファイナル制覇へ、13日のフリーでトリプルアクセル2発に挑戦する。
いつものはじけるような笑顔はない。演技が終わった瞬間の浅田は、かつてないほど鋭いまなざしで正面を見据えていた。GPシリーズ上位6選手だけが出場する今大会は、10年バンクーバー五輪への前哨戦第1弾。「ずっと緊張感があった。ずっと真剣だった」。今大会に臨む決意を視線に込めた後、観衆に手を振ってようやく笑みが浮かんだ。今季自己ベストの65・38点は、65・94点で首位のライバル・キム・ヨナとわずか0・56点差。3季ぶりのタイトル奪回へ、逆転圏内につけた。
「月の光」に乗った冒頭の3回転フリップ―3回転ループで、ループが回転不足と判定された。それでも、昨季は踏み切りの違反で減点が続いた3回転ルッツでの出来栄え評価で加点を引き出すと、ダブルアクセルも確実に成功させた。「ジャンプがすべて跳べて満足しています。(13日の)フリーにつながるいい演技だった」。口にしたのは、コンビネーションジャンプの失敗を気にしないほどの確かな手応えだった。
今大会と同じ会場で行われた今年2月の四大陸選手権はキム・ヨナが欠場したため、宿敵の地元・韓国では初の激突となった。同大会では主役として大声援を浴びた浅田も、会場中にキム・ヨナの写真入り横断幕が張り巡らされる今大会ばかりは完全アウェーと思われたが、この日も待っていたのは大歓声。「(声援は)四大陸の時に慣れてるので大丈夫です」と余裕の笑みを浮かべた。
年齢制限で出場できなかったトリノ五輪シーズンの05年、浅田はGPファイナル初出場で初優勝をかっさらった。「GPファイナルがどういう大会か考えたことがなかった。今、思えば凄い大会だったんだなあ」。15歳の当時は無心で臨んでいたが、18歳になった今は自分に課せられた使命を理解している。
11月末のNHK杯では惜しくも成功しなかったが、13日のフリーではトリプルアクセル2発に再びチャレンジする。「絶対に跳びたい」。国際大会では史上初となる大技2発を成功させれば、これも国際大会で史上初となるトータル200点超えの可能性も十分。キム・ヨナとのライバル対決を制し、2つの金字塔を打ち立てる時はもう目前に迫っている。
[ 2008年12月13日 スポーツニッポン]
中野、ジャンプ立て直す=フィギュアGPファイナル
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女子SPで3位になった中野友加里(AP) | 女子SPで3位になった中野友加里のスピン =高陽(共同) |
中野が丁寧な演技で3位につけた。3回転-2回転の連続ジャンプ、3回転ルッツをミスなくこなし、得意のスピンも軸が安定。「シーズンで一番良かった」と満足顔だ。
ジャンプが振るわなかったNHK杯から、2週間で立て直してきた。表彰台も視野に入り、「いい集中力で練習できた。きょうのことは忘れて、自由では初心に戻ってやりたい」と表情を引き締めた。(高陽時事)(2008/12/12-22:47 時事通信社)