がんと闘う 23

吉田美和悲痛…夫・末田健さんが急死

吉田美和 人気ポップスグループ、DREAMS COME TRUE(ドリカム)のボーカル、吉田美和(42)の私生活でのパートナーだった映像ディレクター、末田健さんが26日に胚細胞腫瘍で亡くなっていたことが30日、分かった。33歳だった。2人は、2004年5月に結婚。婚姻届は提出せず、事実婚生活を送っていた。末田さんの葬儀告別式はすでに密葬形式で執り行われた。

 悲しみを、不安を隠しながら、吉田は歌っていた。8月4日からスタートした「ワンダーランド」ツアーファイナル公演となった9月23日の国立競技場のステージ。あふれる涙には、病魔と闘う最愛の人への思いもあった。

 訃報はドリカムの中村正人が自身のブログで詳細を明かし、それによれば、末田さんはツアースタートと前後して緊急入院。吉田は必死に看病し、「回復を強く信じて、一公演一公演、こん身の力を振り絞って歌い、踊り、走りました」という。

 しかし、末田さんは吉田がツアーを終えた直後の26日午後4時15分、息を引き取った。末田さんの命を奪った胚細胞腫瘍は、卵子や精子になる細胞から発生した腫瘍。悪性の場合は手術と抗ガン剤による治療が行われる。

 末田さんはドリカムの20周年に向けて、最愛の妻・吉田の長編ドキュメンタリーの制作にひそかに取りかかっており、公私に志半ばで病に倒れてしまった。

 2人は2004年に結婚。吉田は当時、「愛する人をもうめっちゃしあわせにします!!!」と結婚をマスコミに報告していた。

 また、今後について中村は「『ア・イ・シ・テ・ルのサイン~わたしたちの未来予想図~』をスーくんに捧げます。僕は、吉田がこの歌をまた歌える時がくるまで、静かに待ちます」とつづっている。

=2007.10.01デイリースポーツonline=

ドリカム ファン4万人と涙の熱唱
        2007/8/5 10:12

熱唱する吉田美和
熱唱する 「DREAMS COME
TRUE」ボーカルの吉田美和=札幌ドーム

「DREAMS COME TRUE」が4年に一度行う史上最強の音楽移動遊園地「-WONDERLAND 2007」が4日、札幌ドームで開幕した。今回で5度目となる同ライブは初めてドリカムの地元・北海道からのスタート。9月末までの全国7カ所13公演で40万人を動員する。
ボーカルの吉田美和(42)はステージに登場するなり感激の涙。「みんなの顔見たら、うれしくて。しかも北海道だかんね」と声を張り上げた。
  今回はファンから応募のあった7万件の夢をステージで実現するという趣向。「ステージに立ちたい」という夢では、3000通の中から選ばれた男女各1人がステージに立った。
  歌唱曲もファンからのリクエストで選んだ。メドレー「何度でも LOVE LOVE LOVE」を4万人とのコーラスで成功させ、吉田は涙の熱唱。中村正人(48)も「大成功でした」と笑った。
  アンコールで吉田は「きょうのことは一生忘れない」と話し、10月3日発売の新曲「ア・イ・シ・テ・ルのサイン わたしたちの未来予想図 」を初披露し、ライブを締めくくった。

2007/8/5 10:12 更新

中村正人のブログに 心打つ記事が掲載されておりました (引用)

2007年9月30日に綴る

 吉田美和の最愛のパートナーである末田健監督が、2007年9月26日16時15分、胚細胞腫瘍で亡くなりました。

 まだこの世に生を受けて33年しか経ってないのに、何かを急ぐように、次の世界に旅立ってしまいました。

 ドリカムの20周年に向けて、末田監督にしか撮ることのできない吉田美和の長編ドキュメンタリーを作ろうと、あんなに張り切っていたのに、昨年末から着々と撮り進めていたのに、完成を見ることなく逝ってしまいました。

 ドリカムワンダーランド2007の開始と前後して、容態が急変し緊急入院となりました。

 ご両親や吉田の昼夜ない必死の看病のもと、末田監督は、強い意志と強靭な精神力で病気と闘いました。

 吉田がこのような状況で国立競技場公演までやり通せたのも、「ドリカムワンダーランドの最終公演まで、どんなことがあってもステージをしっかり勤め上げる」という末田監督と吉田の約束があったからでした。

 吉田も、末田監督の回復を強く信じて、一公演一公演、渾身の力を振り絞って歌い、踊り、走りました。 

 それに対して僕は、ただふたりを見守ることしかできない自分の無力さに、打ちのめされる日々でした。それは、たった今も。

 末田監督や吉田と一緒に、世界中いろんな所に旅して出会ったいろんな出来事、NEW YORKで3人だけで機材を担いで手作りした「もしも雪なら」のミュージックビデオをはじめとする数えきれないほどの撮影、どんなときも穏やかで微笑む末田監督の顔が、溢れるように僕の瞼に映ります。

 そうしてるうちに、吉田の心の一端に辿り着いた時、その限りなく深い悲しみに包まれた彼女の心を思うと、僕の胸は張り裂けるばかりです。 

 スーくん。

 「ア・イ・シ・テ・ルのサイン ~わたしたちの未来予想図~」を、スーくんに捧げます。たとえスーくんと吉田が別々の世界にいようと、ふたりのアイシテルのサインはお互いに届いていると信じています。

 だから、どうか、吉田を見守ってください。吉田がスーくんに触れることができなくても、彼女が歩き出せるよう力をください。できたらいっつも吉田のそばでうろうろしていてください。

 僕は、吉田がこの歌をまた歌える時がくるまで、静かに待ちます。

 スーくん。

 僕も遅かれ早かれそっちに行きます。それまでは寂しいけど、ちょっとさよならです。

 スーくん。

 ほんとに、ありがとう。またね。