ナントカ還元水(2)

前回も書きましたが、なぜか「水ブーム」らしいのです。でも本来の「水」に関心があってのことではなく、松岡農水相の事務所費のうち本来タダであるはずの光熱水道水に年間500万円も計上していたことから追求を受けて「ナントカ還元装置」をつけているとか一本5,000円もする「水」を飲んでいるとかそういう話のオマケとしてり水ブーム。
でも、でもですよ。「ナントカ還元水って何だ?」って調べて、「健康のためによさそうだから」と購入する方がいて、国民の健康・福祉面で寄与することが広がるきっかけになれば、「水批判している変な学者連中」よりも松岡農水相の「功」はよほど大きい。
つまり、事務所経費問題の「罪」よりも、国民と、国家財政に寄与する「功」の方が大きい。これってブラックユーモアかもしれないけれど、31兆円の医療費の削減の「功」は国家財政再建の足掛かりにつながるのですぞ!

まあ、私にとっては、そんなことどうでもよく、地道に「病のない社会」をめざして活動していくのみなのですが…。日刊ゲンダイに「記事」が載っていましたのでご紹介いたしましょう。

松岡農水相の「ナントカ」発言でイメージダウン?
=還元水の真実=

日刊ゲンダイ 2007/3/20

今回の一件で注目を集めるまで「還元水」の名を耳にしたことはあっても、どんな水であるか知らなかった人も多いはず。”またあるあるモノか”という疑問も広がり、怪しげな水のようなイメージを浮かべた人もいたに違いない。改めてこの水の正体を専門家に聞いた。

どんな水なのか?
「電解還元水は電気分解によって生産された、水素を相手に与える能力を持った水のことです。一般には、水の電気分解で作製する電解還元水のことを略して還元水と呼んでいます」(還元水に詳しい九州大学大学院の白畑實隆教授)
最近は、ミネラルを添加した水や岩石で処理した水も還元水と呼ばれている。ただ、電解還元水以外のそれは、まだ十分に科学的検証がなされていないものが多く、消費者を混乱させる一因となっている。

どんな特徴・性質があるのか?
「電解還元水は、水の電気分解で発生する水素を大量に含んでいるアルカリ性の水で、水素による還元力、すなわち活性酸素除去作用が期待できます。また電気分解によって生成する金属ナノコロイドにも同じ作用があります」(白畑教授)
スーパーなどで売っているアルカリイオン水はアルカリ性電解水だが、十分な還元力は必ずしも保証されていない。ミネラルウォーターも還元力は期待薄。つまり活性酸素を除去できない。水道水に至っては、塩素殺菌などをしているため、還元水とは逆の酸化水とよぶべきだろう。

どんな方法でつくられるのか?
「電解還元水は、一般に水道水や井戸水など活性炭フィルターや中空糸フィルターを通して塩素、鉛など有害金属、トリハロメタンなど有害化学物質を除去した浄水を電気分解してつくられます。家庭で広く使用されている電解還元水整水器では、台所に機器を置き、水道の蛇口のコックを切り替えることで連続的に大量の電解還元水をつくっています」(白畑教授)
飲用、料理用ともにOKだが、水道水をフィルター式の浄水器で通しただけではダメ。電気分解しないと本来の電解還元水にはならない。

健康効果はあるのか?
「電解還元水は胃腸からの吸収が早く、体内を循環して毎日発生する過剰な活性酸素を除去することで、疲労回復や病気を未然に防いでくれることが期待できます。ただ、厚生労働省が認めている電解還元水の効能は、慢性下痢、便秘、胃酸過多など胃腸症状の改善のみです」(白畑教授)
糖尿病などの改善に医師が使用している例もあるほか、血液透析の水としての利用も注目されいている。最新の研究で電解還元水でつくった透析液は患者への酸化ストレスが少ないことが分かり、臨床実験が進んでいるという。

記事のリード部分に「『還元水』の名を耳にしても、どんな水であるか知らなかった人も多いはず」とか「怪しげな水のようなイメージを思い浮かべた人もいたに違いない」といった記述があります。
前回書いた「守るべきもの」(『病気にならない人は知っている』=写真)で権益保護のための情報の抹殺・無視のアメリカでの例が書かれていることをご紹介いたしました。
「『還元水』の名を耳にする人が多いはず」はありません。たまたま「還元水」の名を耳にして「怪しげな水のようなイメージを思い浮かべた人」はインターネットなどでそのような情報を刷り込まれた方でしょう。
つまり、日本でも「権益保護のための情報の抹殺・無視」のシステムが出来ている。「還元水」の名を耳にしても正しい情報にたどりつくためにはいくつかのフィルターをくぐりぬけなければならない。そこまでたどり着く人は少数だと思われる。まあ、それが「電解還元水の真実」だろう。伝えたくても伝えられない壁、その壁の存在に道を阻まれことが多い14年間を過ごしてきた管理人です。しかし、「正しきものはいつか伝わる」と信じ、あの日、某医学博士が私に語った「病のない社会の実現」の理想に向かって、私は歩み続けます。