水を飲もう!、水を飲もう!、水を飲もう!!(1)

電解還元水を、「健康な成人の方は1日2リットルを目安に飲んで下さい」とお客様にお話すると、「水が飲めない」とか「水を飲む習慣がない」という方がおられます。お茶、コーヒー、ジュース、はたまたアルコールなどで水分を補給していればそれで良いという考えのようですが、実は、それって異常です。
人間はいつから水を飲まなくなったのでしょうか? 私の子供のころは校庭で遊びに遊んで、水飲み場で「ガブガフ」と水道水を飲んだものです。
社会へ出た頃も、駅のプラットホームに水飲み場があって、水を飲んだものですが、いつのまにか、水飲み場がなくなって、コーヒーや清涼飲料水の自動販売機がとってかわって設置されています。

もうひとつ、お風呂があります。No758「さかな、さかな、さかな、さかなを食べよう」でお風呂の効能について書きました。
湯船に浸かって汗を流すことが、体内の老廃物を流し出すことになるのです。湯船に20分浸かって下さい、とお話すると、若い方は「シャワー派」が多く、湯船に入らないという方がおられます。また、中高年の方で湯船に入る方も5分くらいという「烏の行水」の方も結構おられるようです。

現代人は、汗をかくことが少なくなったといわれています。空調の効いたオフィス、電車も空調が効いています。一杯飲みに入った居酒屋も、家に帰っても同じです。
水を飲まない、お風呂は烏の行水かシャワー、昼間は空調の効いた環境…といった具合で汗をかく機会が激減しています。逆に、食品添加物など体内に蓄積してはならないものを多く取り入れる機会は激増しています。これでは、生活習慣病(ガン、脳梗塞、心筋梗塞、糖尿病など…)が増えるのは当たり前です。お金を貯めることは大変ですが、食品添加物など体に悪いものはせっせとため込んで、体外へ排出することを惜しんでいる。そして病になるというのは、何ともマンガチックです。

全米ナンバーワンの胃腸内視鏡外科医、米国アルバート・アインシュタイン医科大学外科教授・新谷弘実(しんや・ひろみ)先生を皆さんはご存じでしょうか。
新谷先生の最新著書「病気にならない生き方」=サンマーク出版=から、先生が進める水の飲み方をご紹介しよう。

食事の1時間前に水を飲みなさい

私が毎日実践している「よい習慣」のひとつに、食事1時間前に500cc程度の水を飲むということがあります。
健康のために「よい水」をたくさん飲みましょうとよくいわれていますが、食事に「よい食べ方」があるように、水にも「よい飲み方」があります。
ガーデニングや観葉植物を育てている人にはわかると思いますが、植物もむやみに水をやると根腐れを起こして枯れてしまいます。水分を与えるのに適した「時間帯」と「量」があるのです。これは人間も同じです。
人間の体の大部分は水でできています。乳幼児で約80%、成人は60~70%、老人でも約50~60%が水分です。赤ちゃんの肌がぷるぷると「みずみずしい」のは、それだけ細胞に含まれる水分量が多いからです。ですから、フレッシュなよい水をたくさん飲むことは、人間にとってとっても大切なことです。

口から入った水は胃腸で吸収され、血管を通って全身の細胞に運ばれます。その際、血液の流れをよくし、新陳代謝がスムーズに行われることを助けます。よい水はコレステロール値や中世脂肪を減らすのにも効果があります。成人であれば、最低でも1500cc~2000cc、高齢者でも、最低1000ccは飲むことをお勧めします。
しかし、口から入るものは水だけではありません。それだけの量の水をいつ飲めばよいのでしょうか。
食事の前に水を飲みすぎると、胃が水でいっぱいになってしまって食事が食べられなくなってしまいますし、食事中や食後では消化エンザイムが薄まり、消化・吸収の妨げになる可能性があります。食事中に水を飲むときは、コップ一杯(200cc)程度がいいでしょう。
また、よる寝る前や夜中に目覚めたときに、血がドロドロになるために、のどが渇いていなくても水を飲んだほうがいいと指導する医師もいますが、私はこの意見には反対です。夜寝る前の水分摂取は、先に述べた「逆流」を防ぐ意味でも避けなければなりません。たとえ水だけでも胃酸と混ざったものが気管に入り、それを吸い込むと肺炎を起こす危険があるからです。
このように体のリズムを考えると、水の補給は日中、それも寝起きと食事の1時間前に行うのがもっとも理想的な方法と考えられます。水だけなら30分程度で胃から腸へ進むので、この方法なら食事の妨げになることも、消化の妨げになることもありません。
私が実践している水の摂取方法は、次の通りです。

●朝、起きぬけに500cc~750cc
●昼食の1時間前に500cc
●夕食の1時間前に500cc

もちろんこれは一つの目安です。夏場は体を動かすことが多く汗をかきやすい人は、もっと多くの水分を必要としますし、胃腸が弱く、消化・吸収に時間がかかる人は、内容物が吸収される前に水分で流されてしまうので下痢をするかもしれません。体の大きさによっても必要な水分は違ってきます。ですから、一日の水の摂取量には、一人ひとりの体にあわせた自己判断が必要です。もし、1500ccの水を飲んで下痢をするようなら、一度に飲む量を350cc程度に減らし、少しずつ増やしていくようにしてみてください。

また、冬場は、冷たい水を飲むと体が冷えてしまうので、少し温めた水をゆっくり飲むようにしてください。人間の体内でエンザイムがもつとも活性化するのは、体温が36~40度のときだといわれています。
しかもこの範囲であれば、体温が0.5度上昇すれば免疫力は35%アップするといわれています。病気のときに発熱するのは、体温を上げることでエンザイムの活性化を図るという意味もあったのです。「冷え」は健康を保つうえで大敵なのです。