7月10日、天神の真ん中にある「VIVRE(ビブレ)」の8階で、30年以上営業を続けている多目的ホール「ビブレホール」において、「福岡アニソンパーティー(福アニぱ!!)」が開催された。これは、福岡の繁華街である「天神」の西隣に位置している「大名」にお店を構える「アニカフェ&アニBARギルド」が主催したアニソンイベント。福岡には多くのローカルアイドルが存在しているが、その運営母体はさまざまである。大手プロダクションのように、アイドル活動を専門で行っているところもあるが、メイドカフェやアニソンBARなど、お店が運営しているところもある。主催したギルドにおいても、お店の営業をしながらアイドル活動を行っている。対バン形式で開催された今回のイベントには、ギルドと同じようにお店に所属して活動しているアイドルや、キャストが集結した。福岡の歓楽街「中州」にお店を構える「アニ音ヲタFUKU」。福岡のメイドバーでは老舗中の老舗である「カフェ・ド・ユウカ」。お屋敷をイメージしたお店で、思い描いた通りのメイドが働いているメイドバー「PLANETICA」。福岡のオタ系バーとしては後発でありながら、時間の経過とともに存在感を増してきたコスプレガールズバー「ハーヴィーハーヴィー」。いずれも人気店ばかりだ。さらに今回は、スペシャルゲストとして、人気アニメ「涼宮ハルヒの憂鬱」の谷口役として人気を博した声優の「白石 稔」氏が登場した。
「福アニぱ!!スタート」
開演時間になると暗い会場の中、ステージに出演者が登場した。各グループからの選抜コラボユニットという事で8名が登場し、1曲目は盛り上げるべく「ルカルカ☆ナイトフィーバー」を選曲した。アップテンポのノリの良い曲に合わせてダンスを披露したが、2番に入ってからは観客も次第にテンションが上がってきて、合いの手を入れていた。
間髪入れずに2曲目に突入したが、ここでは「GUILDOLL」のかえで氏、あみゅ氏、りんこ氏がステージ残り、ドラムの効いたナンバーでキレをのあるダンスを披露した。ダンスを2曲披露したところでMCが入り、ギルドメンバーが自己紹介を行った。その際、好きなアニメを一緒に紹介していたが、あみゅ氏だけはアニメではなく「踊ってみた」の動画が好きであると述べた。また、本日限定でコラボメンバーとなったアニソンシンガーの「ちさと」氏も紹介された。
MCが終わると再びライブに戻り、3曲目は人気アニメ「ラブライブ!」から「No brand girls」を選曲した。アニメ好きにはお馴染みのナンバーで、「μ's」と同じく9名で歌い上げた。間奏の時には「まだまだ声出して下さい」と煽りも入れていた。
4曲目はかえで氏、あみゅ氏、りんこ氏、ゆうり氏、そしてちさと氏が、明るくて元気が出る感じの曲を選曲した。アイドルらしく可愛らしいダンスも相まって、見ている方は癒される感じであった。
「PLANETICA」
ステージには、フリルをあしらった白のブラウスに青いスカートの衣装を着たメイドが3名登場した。すると、ボカロの楽曲である「恋愛裁判」に合わせてダンスを披露した。ミドルナンバーの楽曲と、メイド服が何ともいえない艶やかさを演出し、観客を魅了していた。
ダンスが終わると入れ替わりで男装ユニットの3名が登場し、女子の間では絶大な人気を誇るアニメ「うたの☆プリンスさま♪」から「マジLOVE1000%」の楽曲に合わせてダンスを披露した。こちらもマイクを持ってフリコピするなど、好きな人にはたまらない演出だった。
ここでMCが入り、総勢8名がステージに登場した。そして「最近、新人が6名も増えました」と現状を報告すると、そのまま自己紹介を行った。そして最後は5名のメイドがボカロのナンバーでダンスを披露した。こちらも少々怪しさを醸し出す楽曲で、清楚な感じのメイドとのギャップが良いアクセントとなっていた。
「VAQCANO」
ステージには、男性と女性の2人組ユニットが登場した。アニソンとあまり縁のなさそうな衣装に観客が少々戸惑ってると、アップテンポの曲に二人の息の合った歌声が会場にこだました。告知されていた出演者のリストの中には存在していないユニットだったので、観客もどうしたらよいのかわからないといった雰囲気であった。しかし、歌い始めてみれば同類というが如く、すぐに手拍子を曲に合わせ始めた。
歌い終わるとさらにメンバーがステージに登場し、総勢5名となった。ここからは本領発揮といわんばかりに、「LiSA」の有名なナンバー「Rising Hope」を選曲した。その後も「オリオンをなぞる」や「Butter Fly」など合計7曲を披露したが、明らかに観客のテンションを狙って上げてきているのがわかる選曲をしていた。最後の盛り上がり方は、これでライブが終わってしまうのではないかと思えるほどであった。
「コラボユニット」
前ステージの興奮冷めやらぬ中、3名の淑女がステージに登場した。そして、曲が流れるとおもむろに歌い始めたが、アニソンの王道ともいえるような曲調と、3人の美声がマッチして、観客の心を掴んでいた。歌い終わるとMCとなり「お前らだれだよ、という空気を感じました」と述べると、早速自己紹介となった。
一人目は「PLANETICA」の支配人である「ショウ」氏、二人目は「カフェ・ド・ユウカ」の店長である「ひびき」氏、そして最後はこのイベントの主催である「神田みつき」氏が紹介された。この時点ではまだコラボユニットという事で名前は付いていなかったが、全員がオーナーという事で思い付きで「オーナーズ」というユニット名に決定した。
オーナーズは1曲を披露してステージから下りたが、コラボユニットはまだ続き、ちさと氏とかえで氏が登場した。GUILDOLLのエースであるかえで氏と、アニソンシンガーのちさと氏が選んだ楽曲は、「God knows…」であった。こちらも説明不要な名曲であり、挿入歌として使われたにも関わらず非常に人気が高い。そして、このライブ会場でもアニメに出てきたシーンをそのまま再現したように、観客は手拍子を送っていた。
「おとめ補完計画」
ステージには、私服風の女性が一人登場した。すると「PUNCH LINE!」の曲が流れ、歌い始めた。アップテンポの曲を元気に歌いながら、ダンスでも負けないくらい動き回っていた。歌い終わりMCになると、もう一人女性が登場した。ここで「身長150cm超えているのが、ゆっこにゃんです」「身長150cm超えていないのが、ここみんです」と個性的な自己紹介を行った。そして2曲目は二人で歌い上げたが、スローテンポで荘厳な感じの曲を選曲した。おとめ補完計画は今回が初めてのライブという事であったが、早くも合いの手を入れる観客がいた。まだまだこれからというところもあるが、今後が楽しみなユニットである。
「アニ音ヲタFUKU」
ステージ後方にDJ卓が設置されると、DJ担当の「しげさん」がステージ登場した。続けて出演者も登場し、順に紹介を行った。そして1曲目は、学生服風の衣装に身を包んだ2名が、コミカルにダンスを披露した。元気一杯なダンスは、見ている方にも元気を与えた。
2曲目は、アイドル風の衣装を着込んだ2名が登場し、ダンスを披露した。1曲目に引き続きノリの良い曲で、気分をウキウキさせた。
3曲目は、ボーカロイドの「初音ミク」と「巡音ルカ」のコスプレで登場し、「magnet」をダンスで披露した。スローテンポの楽曲で艶やかさを演出し、観客を魅了した。
4曲目は男性と女性の2人組ユニットが登場し、アップテンポの曲に乗せて歌を歌いながらダンスを披露した。観客もそれに応えるように合いの手を入れた。アニ音ヲタFUKUのセトリは4曲で終了したが、最後にお店の紹介を行い「今日ステージを見て、可愛い娘がいて遊びに来たいと思ったらお待ちしてます」と述べた。
「カフェ・ド・ユウカ」
ステージには2名のメイドが登場した。すると早速お店の紹介を行い「カラオケもありますので、熱唱したい方はいつでも来店して下さい。メイド一同盛り上げますので」と、さりげなく特徴をアピールした。そして、アップテンポで激しいダンスを5曲披露した。休みなく連続で踊り続けたが、見事に踊り切った。観客も合いの手を入れたりMIXを入れたりして、ノリとしては完全にアイドルライブであった。
「ギルド」
後半戦は、みつき氏とあいりす氏のユニット「みつりす」の登場でスタートした。1曲目は「晴天ギャラクシークロス」を選曲した。アニメソングのお手本のようなノリの良いアップテンポの楽曲を、ギルドの中でも歌唱力はずば抜けている二人が歌い上げた。かなり難しいはずだが、難なく歌いこなしてしまうところが、さすがと言える。
2曲目は「Just Communication」を披露した。なつかしの名曲であるが、女性としては低音であり、歌いにくい部類に入るだろう。だが、これも難なく歌い上げた。観客も、なぜかアイドル風の合いの手を入れていた。
歌い終わったところでギルドメンバーがステージに全員登場し、ここで重大発表が行われた。
「アイドルグループ『GUILDOLL』ではなく、ギルドのリリースメンバーとして、シングルCDを全国リリースします」
発売日は10月11日を予定しており、折しも神田みつき氏の誕生日との事である。「みんな覚えておいて。私の誕生日にはギルドのCDをプレゼントしてね」と、猛烈アピールを行った。
再びライブに戻り、3曲目は「S・M・L」をGUILDOLLメンバーが歌い上げた。まるでアイドルソングのような曲調であり、GUILDOLLの本領発揮という感じであった。ダンスも可愛らしく萌えパワー全開であった。
続いて4曲目は、「スペシャルゲストの白石稔さんに捧げます」と前振りを入れてから「ハレ晴レユカイ」を熱唱した。まさに、アニメのエンディング映像そのままに、歌いながらダンスを披露した。見ている観客も、気分が高まるのを感じたようであった。
「スペシャルゲスト『白石 稔』登場」
ステージ中央には、再びDJ卓が設置された。そして、準備が終わったところでついに「白石稔」氏が登場した。
「本日はお呼び頂きありがとうございます。時間も限られていますので、あたまから飛ばして行きたいと思います」とコメントすると、DJプレイを披露した。
1曲目は立ち上がりという事で「それは僕たちの奇跡」を選曲した。これで一気に流れを掴んだところで「お前(白石氏)は本当に声優なのか、と言われるので自分が出演したアニメを紹介したいと思います」と述べると「蒼弓のファフナー」から「Shangri-La」、「涼宮ハルヒの憂鬱」から「Super Driver」、「らき☆すた」から「もってけ!セーラーふく」など、怒濤のラインナップを見せた。観客も長丁場のライブで疲れているはずだが、テンションは下がるどころか一気に加速し、「アイドルマスター」シリーズや「マクロス」シリーズなど、ツボを押さえたセトリで会場を沸かせた。そして、そのままノンストップで20曲以上をDJプレイで披露し、今回のライブで最高の盛り上がりを見せた。
その後はMCが入り、白石氏は「オレがここに(ステージ中央)居ても、司会にしかみえないでしょ」「福岡でアニソンDJをするのは今日が初めて」「次回来た時には特撮DJをやります」と、トークでも盛り上げた。
最後に主催者代表として神田みつき氏が「今日は来て頂いてありがとうございます。また機会がありましたらよろしくお願いします」と挨拶を行い、福岡アニソンパーティーは大盛況のうちに幕を閉じた。
