2016年10月からのテレビ放送における深夜枠は凄かったです。全国的な現象だったのかは確認をしていませんが、これだけのものが一気に揃うなんて、まさにお腹一杯な感じでした。
それぞれが面白いという噂は聞いていました。しかし、知った時期が悪かった。すでに放送を終了しており、これまで見る事が出来ませんでした。レンタルDVD店で借りるという方法もありましたが、問題がありました。作品名を忘れてしまったものがあるのです。これでは調べようがありません。しかし、見たいと思っていると、運命に引き寄せられるように見事に揃うものです。本当に驚くくらいに。見たいと思っていたドラマを、一週間の中で3つも見れるとは思いませんでした。
「孤独のグルメ」
「ワカコ酒」
「深夜食堂」
タイトルを見るとわかる通り、全て料理が関わります。この中で、孤独のグルメとワカコ酒はコンセプトがかなり似ており、深夜食堂は少し違う視点で描かれています。そして、全てマンガが原作という事も共通しています。
まず最初に知ったのは、孤独のグルメでした。深夜枠ながら高い視聴率を上げているという事がネットに書かれており、これまでに何回もドラマが作られているとの事でした。僕はリアルタイムで番組を見る事があまりなく、ほとんどが録画です。ネットで見るという方法もあるのでしょうが、逆にネットだといつでも見れるという安心感か、見ない傾向があります。録画だと、ハードディスクの容量があまりない事から、見ないと削除出来ないので意識して見る事になります。
当然予約録画をするのですが、僕の場合、平日と週末にわけて一気に予約を入れます。1週間を二つにわけたのは、レコーダーを操作する事によって、見忘れた番組がなかったかを確認する意味もあります。予約を入れるために番組表を見るわけなのですが、偶然にも再放送をしている事に気付き、録画をして見ました。その内容が僕には衝撃的でした。
冒頭で、何故その場所に行ったのか簡単な背景説明があるのですが、その後食堂に入ると、ひたすら食べています。ストーリー的には冒頭の説明がないと意味がわからないのですが、とにかく食べる事が目的になっているので、無くても怒る人はいないと思います。恐らく、半分以上が食べるシーンではないでしょうか。
これまでの料理のドラマと言えば、評論家か食通の人が食べて、その料理の説明をしてくれると思います。作っている過程についてもある程度は見せてくれます。しかし、最も肝心なところは見せず、食べた時に初めて、驚きをもってその隠し味の事が明かされると思います。どちらにしても、料理に詳しくないと成り立たないものでした。
しかし孤独のグルメでは、そんな評論家も食通も出てきません。主人公がただ食べて感想を述べるだけです。食べる事が好きなようなのでそれなりにはわかっている様なのですが、細かい説明はしてくれません。極端なところでは、「うまい」とか「個人的に好きだ」、くらいしか言わない事もあります。そのかわり、物凄くうまそうに食べます。
また、注文をする時に見事に悩んでくれます。ここもこれまでの料理ドラマとは違うところで、選ばなかった方の料理がどうだったのか気になってしまいます。わざわざ名前まで出して選ばない。完全にドラマの世界に引きずり込まれています。何にしても、ただ個人的な感想を述べているだけで成立するしてしまうんだ、というところが衝撃的でした。
次に知ったのはワカコ酒でした。これは、レンタルDVD店に行った時にたまたま見つけました。それはアニメ版だったので、恐らく原作に忠実に作られているのだと思いますが、まだ新譜だったのでそこでは見送りました。ただ、ずっと気にはなっていたのですが、ついにその時が訪れました。
今期(2016年10月)の深夜枠に、ワカコ酒のドラマの再放送が入っていたのです。この時に初めて、ドラマ化されている事を知りました。早速録画をして見たのですが、これが孤独のグルメにそっくりでした。違うのは必ずお酒を飲む事と、主人公が女性だという事です。孤独のグルメの主人公はお酒が飲めない設定なので、絶対に出てきません。
ワカコ酒の一番の特徴はタイトルの通りお酒なので、料理にしてもお酒と相性の良いものがチョイスされます。ここでも基本的には感想しか言わないのですが、孤独のグルメとは若干カメラワークの違うところがあります。それは食べている時に、顔をかなりアップで映す時がある事です。普通、食べている顔をそこまでアップにしませんが、やはり主人公は綺麗な女性という事で(劇中ではそういう扱い方はされていないようですが)、絵になるのでしょう。なんか色っぽいです。エロさはありますが、いやらしさがないところは凄いと思います。あとは、食べたあとの名台詞(?)「ぷしゅー」が良い味出してます。
最後は深夜食堂です。実を言うと、作品の事を知ったのはワカコ酒よりも先だったのですが、迂闊にも作品名を忘れてしまいました。先ほども述べた、テレビの番組表を見ている時にタイトルを見て「確かこれだ!」という感じで思い出しました。
もちろん録画をして見ましたが、深夜食堂は他の二つの作品とは違って、主人公が食堂の料理人(マスター)です。しかも、主人公と言いながら、ストーリー自体は毎回変わるゲストがメインで展開されます。そのゲストの話の中で深夜食堂の料理が肝になるといった感じです。
そのため、食べるシーンよりも外でのシーンが多く、ゲストが深夜食堂で愚痴や黄昏ている時に、料理と共にマスターがいい事をいうのがパターンです。しかし、そのマスターのセリフ一つ一つが心に染み渡り、全てのエピソードがハッピーエンドになるわけではないのですが、何か希望を持てる感じになります。落ち込んだ時ほど食べたいものを食べて元気になる。料理そのものよりもドラマを楽しむ、「心のグルメ」と言った方が良いかもしれません。
気になっていた3つの作品を一気に見たので満腹感はありますが、人間は「食べためる」事は出来ません。すぐに溢れ出る欲を満たすべく、機会のあるごとに見続けようと思います。それでは今回はこの辺で。
「ごちそうさまでした」
