*この記事は、2018年7月にブログへアップしたものをリライトしたものになります。予めご了承下さい。
2004年。僕は「メイドカフェ」にハマっていました。
初めてメイドカフェに行った時、たまたま外の様子を見にきたメイドさんの姿を見て、心を鷲掴みにされました。それをキッカケに、いろいろなメイドカフェを渡り歩き、いつの間にか研究するようになっていました。
そんなある時、ネット情報なのですが、メイドカフェを運営するにあたり、やってはいけない事が書かれている記事を見つけました。それは、「キャストは他のお客さまがいるとき、常連客と話をしてはいけない」という内容でした。
お店として、常連客はお得意様なわけですから、手厚いおもてなしをしたくなるのはわかります。しかし、常連客と話をしてしまうと、顔なじみである事からどうしても口調が馴れ馴れしくなってしまいます。それを見せられている側は「疎外」されている印象を受け、二度と来店しなくなると言うのです。
また、最低限の接客(給仕)だけをして、常連客とばかり話をしていたら、同じお金を払っているのに不公平感が出てしまい、やはり二度と来店しなくなるとの事でした。
アニソンバーの社長をしながらアイドルグループの運営もこなし、「令和の虎」では志願者として、そして虎としても出演し、さらにはアイドル活動もしている「神田みつき」氏は、自伝とも言える「22歳女子アニソンバー開業物語」で、同じような経験をしたと書いていました。
「(秋葉原で神田氏が良いと思ったお店と、自身が働こうと思って調査したお店と対比して)結局何が違うかって雰囲気とスタッフさんの新規客への対応。やはり常連さんのお店で新規客は入りづらく、入っても雰囲気はダメでした。お店というよりは友達の友達の家に来ましたって雰囲気が強いお店が多いのが率直な感想でした。(本文より引用)」
結局のところ、僕は「疎外感をなくすこと」が重要なのではないかと思いました。これまでに、神田みつき氏のお店「アニカフェ&アニBARギルド」には何度も足を運びましたが、みつき氏が出勤している時には、どんなに忙しくても一回は声をかけてくれました。
たった一声、たった一回かもしれませんが、「私はあなたが来店してくれている事をわかっていますよ。今日も来てくれてありがとう」と言っているように感じました。そうなれば、「また来よう!」と思うのではないでしょうか。
こんな気持ちの入った接客こそが、「神田みつき」氏の目指したお店なのではないかと思います。
そんな同氏の思いは実を結び、全国各地に出店を続けています。まさに破竹の勢いで増え続けていますが、そのキッカケは、出資者(虎)にプレゼンをして出資金を勝ち取るネット番組「令和の虎」に志願者として出演した事ではないかと思います。
出資者(虎)を説得するために自分の考えを整理し、極限まで洗練された内容が、キャスト教育にも生かされているのではないでしょうか。
これからも、多くのお客様の憩いの場であり続けて欲しいです。