自民党総裁選-補遺-世襲の矜持 | 回廊を行く――重複障害者の生活と意見

自民党総裁選-補遺-世襲の矜持

父と息子father and son

フランスのニコラ・サルコジ大統領の次男が、今月10日に挙げた結婚式の写真を無断で掲載したとして、写真週刊誌2誌を訴えたという記事 を読んで、この大統領の最初の妻との間の子が22歳で県議であると書いてあるのに気づきました。そしてとっさに考えたのは、国政進出を目指しているというのに、父親が大統領になって空いたであろう国民議会の議員になっていないのは偉い、というものでした。

これは相当早とちりだったので、まず22歳では国民議会議員の資格がないかもしれない。この年齢では日本では県議も駄目のはずです。さらにサルコジ氏の大統領就任は昨年5月ですが、それ以来国民議会の選挙が行われていないかもしれないし、補欠選挙もなかったかもしれない。しかしこれらの思案は甘かったので、次男のジャン氏が県議であるのはパリ郊外オー・ド・セーヌ県。一方移民二世である父親のニコラ氏の政治家生活のスタートはウィキによればヌイイ・シュル・セーヌ市の市会議員からで、後に同市の市長に当選し、さらにその職のまま国民議会の議員に選ばれています。そしてそのヌイイ・シュル・セーヌ市はオー・ド・セーヌ県の主都だということです。

何のことはない、サルコジ氏はフランスの大統領には異色の新保守主義者、新自由主義者で親米派だというのもウィキの記述ですが、なるほど臆面もない地盤・看板の世襲は、日本の同類の政治家たちと選ぶところがありません。感心しかけて損をしたというものです。目下はまだ県議であるのも、先に考えたような年齢等の条件が揃わないからなのでしょう。もっともフランスでは国民の政治意識によって、これ以上のステップ・アップは必ずしも楽ではないかもしれません。それでも父親の議席が空けば、サラリーマンをしていようが役人であろうがいきなり後釜を狙って、高い確率で当選するという日本の現状を考えると、二代目であっても地方議員からスタートするというのは、かなり健全だとも言えるでしょう。

昨年9月に「世襲 」というタイトルでしたが、イギリスで女高生が総選挙に立候補するが、当選すれば五代目の議員になると言う記事を紹介したものです。この一族の議員は労働党であったので、
議会政治の祖国といわれるイギリスにも世襲議員はいるじゃないか、しかも労働党に、と言う人がいるかもしれないが、実はイギリスでは日本と違って地盤の継承はなく、党の決めた選挙区に出馬しなければならないことになっていると書きました。

最近知ったのですが、イギリスでこのように地盤の継承は不可というのは法的にも決まっていることだそうで、それを取り入れて民主党が同一選挙区の世襲を封じる選挙法改正を考えているそうです。賛成です。この法案は憲法の職業選択の自由を侵すとかで民主党の党内からストップがかかっているそうですが、この論法でいくと、たとえば国や地方の公務員が選挙に立候補する時、職を退くことになっているのは憲法違反ではないのかと思います。当選したら兼職できないのは当然ですが、落選すれば元の職を続けてもいいのではないでしょうか。もちろん選挙にあたり公務員としての地位利用は厳重に取り締まるべきですが。なお、民主党の小沢氏がこれまでの岩手の選挙区でなく、別のところから立候補するという話があります。岩手の選挙区は世襲ですから、前記の世襲禁止法を意識しているのだとは誰も言いませんが、それも考慮したうえでのことである可能性はありうると思います。

☆お国替え 健全化への 第一歩


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