自民党総裁選-1-羹(あつもの)に懲りて膾(なます)を吹こう
群れ
福田首相の突然の辞任で、マスコミもブログも次期総裁の下馬評が盛んです。しかし二代続けてトップが職責を放棄したのだから、後継者はその轍を踏みそうにない人物でなければならないという、考えれば当たり前の視点はほとんど見かけません。そのことを棚上げにして下馬評を繰り返す人々は、自民党を支持している者であっても、内心その崩壊を期待しているのではないかと思わされます。あるいは、自民党はもう生命力を失っているというのが、とっくに共通認識になっているのかもしれませんが。ついでながら福田辞任後の政治家の発言で、一番印象に残ったのは谷垣禎一氏のものです。「十分に補佐できなかったという反省があるので立候補はしません」。今時珍しい見識です。淡々と言ったようですが、麻生氏にとっては大きな皮肉でしょう。考えてみると麻生氏は主殺しを二回繰り返したようなものですから。
これまでに報道された総裁選の候補者は7名ほどで、名をあげれば麻生太郎、小池百合子、与謝野馨、石原伸晃、石破茂、山本一太、棚橋泰文となります。このうち二世政治家は半分くらいかと思ったのですが、調べたところ小池氏と与謝野氏のみでした。この場合二世政治家とは国会議員の直系の子孫を指しますが、与謝野氏の場合は祖父母が高名な明治の文学者、父が大使も勤めた外務官僚ですが当てはまりません。小池氏の場合は父親石原慎太郎氏に共鳴して衆院選に立候補したことがあるそうですが、当選はしていません。他は、麻生氏は祖父が首相で父が衆院議員。石原氏は父が衆院議員・都知事。石破氏は父が県知事・衆院議員。山本氏は父が参院議員。棚橋氏は祖父が県知事・衆院議員で父が通産省の「大物」次官。いずれも二世の余禄を十分に享受しているようです。
世の中には二世であることに否定的なことを書くと気に入らない人もいるようで、私も反論されたことがありますが、必ずしも二世であることをもって政治家の資格がないとまで思っているわけではありません。ここでとりあげたのは安倍氏が三世、福田氏が二世の政治家で、その前の小泉氏も三世であったという理由からです。羹に懲りて膾を吹くということわざがあります。本来は熱かったものに口をつけたのに懲りて、冷たいものでもまず吹いてみるという、必要以上に用心することを批判的に言ったものです。しかし安倍・福田両氏がまるで再現録画のように同じように職責の放棄を繰り返し、その前の小泉氏も日本社会になかなか癒えない傷を負わせていることを考えると、誰かを首相にするということは羹に口をつける以上の重大事であり、三人の共通点が「二世」であれば、理由はともあれ今回はそれを避けたほうがいいかと思うのが経験則というものであり、各候補の二世ぶりをチェックしてみるのは当然でしょう。もっとも、二世といっても安倍・福田の両氏の場合は先代か先々代が首相という点でかなり格上のようで、それだけに同条件の麻生氏の場合は保留が必要ということになります。
☆弱将と 弱卒そろい 秋の陣
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