他人の同居
朝の11時半のニュースには民放の3局で字幕がついているのですが、フジのものを見ていると、パリで安い部屋が見つからない若者が、老人と同居するというシステムができているというのがありました。パリの部屋代は値上がり傾向で、最低8万円だかが必要になってきていて、地方から勉強に出てきた若い人で住むところを見つけられないケースがある。一方で100㎡はあるアパートに一人暮らしというお年寄りも少なくないので、その間を取り持って同居させる活動をしている女性がいるそうです。
その例として映ったのは20すぎの男性と、80くらいのおばあさん。すべてが同じ条件かはわかりませんが、このカップル(?)の場合は毎日夕飯を共にすること、夜は必ず帰ってくること、そして週に2,3回買い物に付き合うこととなっているそうです。見ず知らずだったのがすっかり仲良くなっていて、けんかをすることもあるそうですが、二人で腕を組んでパリの街に買い物に出かけるなどというのは、しゃれた光景でした。これだけの年齢差だと男女問題の懸念もありますまい。
ここで考えたのですが、フランス人は個人主義だというのに、本当にこんなことがあるのかと。まず老人は自分の家に人を入れたがらないし、何かを盗られるかもしれないと心配する人も多いでしょう。階級的偏見があることもありそうだし、今どきなら人種問題も絡まないとはいえない。ま、最後のは斡旋の段階で調節しているのかもしれませんが、まったくの他人を家に入れて、何か失敬されないかとの心配もしないとは、パリのお年寄りも意外におおらかです。あるいは現代のパリの老人の孤独はそこまで深いのでしょうか。なお、上の例では食事はおばあさんが作っているようで、部屋代はただですが、食費については触れていませんでした。
次に考えたのは、こういう情景は戦前の日本にならあったのではないか、しかし現在の日本、少なくとも東京には望めないなということでした。美しかったかどうかはともかくとして、たしかにやさしいところはあった日本は、個人主義の国のやさしさを示す出来事に驚くほど、すっかり変貌してしまったようです。
☆今どきは 袖摺りあっても 縁とせず
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