仏作って・・・
このブログで以前 「アリバイ・フリー」という言葉を使いました。障害者用の設備は作っておけばいいだろうという態度を、「バリアフリー」をもじって名づけたものです。一方では善意で作られたに違いないと思われる設備にも、今一歩の想像力が欠けているために、本当にそれを必要としている者には使いづらいものになっていることもあります。
上の写真は私のよく行く大きな公園の、展示室などがある建物に通じるスロープです。3段ほどの階段があるので、板を張ってスロープを作っています。スペースに余裕があるので傾斜もゆるやかで、幅も十分あると言いたいのですが、これを創ったデザイナーの遊び心が台無しにしています。この写真でわかると思いますが、中之島のように中に囲いがあって何本かの小さい木が植えられているのです。そのため、広いはずの通路が二つ・・・囲いを入れて三つに分けられ、車椅子はどちらを通るにせよ狭いところで方向転換しなければなりません。
車椅子の幅は規格で65cmなので、それに多少の余裕を持たせたくらいは確保してあるでしょうが、せっかくのスペースをわざと狭めているようなのはうなづけません。この囲いを向こう側の右の隅に作れば美観の点でも初期の効果をあげたと思いますが、「木製のスロープの真ん中に小さい木立を」というアイデアに惚れ込み、肝心の利用者のことは忘れたのは困ります。このままでもベビーカーや、私のように酸素ボンベを乗せたカートを使うだけの者にはただありがたいだけのスロープですが、車椅子利用者に試しに一度通ってみてもらわなかったのでしょうか?
建築関係の建築士やデザイナーに、障害者への関心が欠けているとは言いません。普通のテキストにもバリアフリーやユニバーサル・デザインについて、簡単であるにせよ触れてはあるはずです。こういった概念についての熱心な論議も読んだことがあります。しかし残念ながらその論議に当事者の影が薄いことが少なくないのです。主たるユーザーと目した当事者の声をまず聞き、試作品はまず使ってもらうという手続きをとれば、結局は作り直しも不要でコストが減り、よい出来栄えであれば今後のニーズも期待できる、といったことが常識になってほしいものです。
☆横文字は 得意なはずだよ シミュレーション
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