黒のイメージ | 回廊を行く――重複障害者の生活と意見

黒のイメージ

 総選挙で中国地方の某県にIT長者という人が出ています。こういう話題の人をマスコミが追い回すのは、選挙の意義を捻じ曲げることになりかねないのですが、でもテレビで見る分にはたしかに面白くはあります。
 面白がって見物していればいいのかもしれません。しかしこの候補者と運動員が「改革」と白く染め抜いた黒いTシャツを、お揃いで得意気に着ているのを見ると、はてなと思いました。「黒シャツ」って何かあったな、と。
 調べたところイタリアのムッソリーニを囲む実行部隊が、皆黒いシャツを着ていたので「黒シャツ隊」と称せられていたとのことでした。さらにその後で、ヒトラーの親衛隊(SS)も黒シャツだったので黒シャツ隊と言われたとか。
 こういうことから黒はファシズムを象徴することになっているそうです。何もその長者氏がファシストであると言う気はありません。おそらく彼もその周囲の人々も、そういうことは知らないか、あるいは知っていても気にしないのでしょう。
 しかし、このようにはっきりしたイメージが染み付いたなりで選挙運動をやっていて、しかも誰もそれを指摘していないらしいのは、ちょっと恐いことだと思います。新聞記者も気づいていないのでしょうか? ひょっとすると外国の特派員が見咎めて記事にし、それが逆輸入されて日本でも報道される、ということになるかもしれません。