目を覚ますとたかが居た。
にっこり微笑んで
気付いた?
とわたしに言う。
赤ちゃんは??とわたしは言った。
大丈夫。元気だよ。
たかのお母さんも駆けつけた。
〇〇ちゃん。大変だったね…。
子供たちは母親が連れて帰ってくれたみたいだ。
この部屋が大部屋なのか個室なのか何人部屋なのかもわからない。
体が動かない。
そのままわたしは眠りについてしまった。
明るい光で目が覚める。
朝になっていた。
たかとお義母さんは
夕飯を食べ、帰ったらしい。
なにかあったらすぐ連絡してね!と
たかからLINEだったかメールだったか
メッセージが届いていた。
看護婦さんが入ってくる。
これから大部屋へ移動しますと言われ
車椅子でわたしを大部屋まで連れて行ってくれた。
ここ2人部屋だったんだ。
部屋を移動し
大部屋のベッドに寝かせられられる。
尿の管をいつ外したかは覚えていないが
点滴を引きずりながら
というより、点滴にもたれながら
トイレに行った記憶がある。
もう歩かされるん??
スパルタすぎん??なんて思った。
6人部屋とかだったかな。
赤ちゃんの泣き声がそこらじゅうから聞こえる。
本当に苦痛だった。
だって…。
わたしも抱っこしたい…。
上の子たち。おりこうさんにしてるかな。
会いたいな…。
母親が上の子たちの保育園の送り迎えをしてくれていた。
赤ちゃんに会えたのは3日後とかだったと思う。
増築を重ねた大きな病院で
NICUまでは遠かった。
車椅子でたかと初めて赤ちゃんに会いに行く。
入り口で手を洗う。
そして消毒。
NICUの扉が開く。
わたしは唖然とした。
テレビでよく見る世界に
来てしまった…??
緊迫した空気。
電子音が鳴り響く。
赤ちゃんが入った保育器の前に来た。
頭から足の先まで
両手の中におさまってしまう大きさ。
1548g
赤ちゃんは目を隠されていた。
目は、妊娠10ヶ月ほどで完成するが
2ヶ月早かったため、まだしばらくは
このサングラスみたいなものは取れません。
とのこと。
小さな小さな体に
無数の針のように細い管。
ごめんなさい…
涙が止まらなかった。
心臓の弁か何かが閉じていなくて
それを閉じるための注射を
何回か打たなければならないらしい。
何回か打っても閉じなければ
手術になると言われた。
病室に戻り、泣いた。
たくさん泣いた。
あのとき異常だと気付いていれば。
早産という知識がわたしにあれば。
こんなことにならなかった…。
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