最近、時々「JT65ではALCメーターを振らせてはいけないと聞くが、そうするとパワーが十分に出ないのでどうしたら良いか」というご質問をいただくことがある。
問い合わせ主が誰から聞いた話かは知らないが、当方は先輩から、「JT65では単一時間に1種類のトーンしか出ていないので、ALCをガンガン降らせて運用すればよい」と教えられた。
当方のJT65モードの運用は、99%が144MHz帯と430MHz帯での運用で、リニアアンプを使って許可された最大電力で運用している。もちろんALCはメーターは、リグの適正レベル範囲内でおおむね70-90%くらい振るようにPCからのAF入力を設定している。
高ゲインのANTと500Wでも、月面で反射すると相手方にはカスカスでしか届かない。極端な例ではS/Nが-31dBとか-32dBである。HF帯で信じられないような微弱信号だが、EMEではスタンダードである。それでも当方の信号が、(Deep search decoderの力は必要だが)、相手方でデコードできると言うことは、おそらく信号は歪んでいないと言うことができる。
ではなぜALCメーターを振らせても歪まないのか。答えは簡単で、JT65の送信波は時間軸で切ると常に1種類のトーンしか出ていないので、理論的にIMD(相互変調歪)が発生しないのである。CWモードでALCをガンガンに振らせても歪まないのと同じ理由で、これがPSKとは大きな違いである。PSKだとIMDが発生するので、ALCをガンガンに振らせるとIMDによって極めて汚い送信波となるため、「ALCを振らせすぎてはいけない」と、口を酸っぱくして言われるわけである。
したがって、JT65では、適正レベル内であれば、ALCを振らせて送信しても問題はないと考えてもよいと思う。もちろん入力段のAF回路で歪んでしまうような過大入力は避けるべきである。(このような過大入力を行うとALCメーターがレンジオーバーするが) それから、シングルトーンを入れてもALCが振れ始めたとたんに歪み始めるような性能の悪いリグは、入れ替えた方が良いと思う。
問い合わせ主が誰から聞いた話かは知らないが、当方は先輩から、「JT65では単一時間に1種類のトーンしか出ていないので、ALCをガンガン降らせて運用すればよい」と教えられた。
当方のJT65モードの運用は、99%が144MHz帯と430MHz帯での運用で、リニアアンプを使って許可された最大電力で運用している。もちろんALCはメーターは、リグの適正レベル範囲内でおおむね70-90%くらい振るようにPCからのAF入力を設定している。
高ゲインのANTと500Wでも、月面で反射すると相手方にはカスカスでしか届かない。極端な例ではS/Nが-31dBとか-32dBである。HF帯で信じられないような微弱信号だが、EMEではスタンダードである。それでも当方の信号が、(Deep search decoderの力は必要だが)、相手方でデコードできると言うことは、おそらく信号は歪んでいないと言うことができる。
ではなぜALCメーターを振らせても歪まないのか。答えは簡単で、JT65の送信波は時間軸で切ると常に1種類のトーンしか出ていないので、理論的にIMD(相互変調歪)が発生しないのである。CWモードでALCをガンガンに振らせても歪まないのと同じ理由で、これがPSKとは大きな違いである。PSKだとIMDが発生するので、ALCをガンガンに振らせるとIMDによって極めて汚い送信波となるため、「ALCを振らせすぎてはいけない」と、口を酸っぱくして言われるわけである。
したがって、JT65では、適正レベル内であれば、ALCを振らせて送信しても問題はないと考えてもよいと思う。もちろん入力段のAF回路で歪んでしまうような過大入力は避けるべきである。(このような過大入力を行うとALCメーターがレンジオーバーするが) それから、シングルトーンを入れてもALCが振れ始めたとたんに歪み始めるような性能の悪いリグは、入れ替えた方が良いと思う。