メシアの読書感想 三浦しをん【風が強く吹いている】 | メシアのモノローグ~集え!ワールド・ルネッサンスの光の使徒たち~
- 風が強く吹いている (新潮文庫)/三浦 しをん
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- 10人の冴えない貧乏学生たちが、突如箱根駅伝を目指して走り出す青春小説です。
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造形描写はほとんどないにもかかわらず、ハイジと走(かける)のダブル主人公をはじめ、登場人物ひとりひとりの姿が目に浮かぶようでした。
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そんな彼らは見事箱根への切符を手にするのですが、いったいどういうオチにするのだろうか?とたいへん興味しんしんとなりました。
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爽やかな青春小説なのでバッドエンドはない。
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では、優勝でのハッピーエンドか?もしもそうだとするなら、強引さや都合の良さを読者に感じさせないような展開にしないといけません。それはプロでも至難の技でしょう。
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そして待ち受けていたオチが━━『なるほど、うまい点をついたね』と思わずうなってしまうものでした。
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また、私はマラソンのことを【この世で1番つまらないスポーツ】だと思っていたのですが、意外となかなか奥が深いものであることを知りました。
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ちなみにこの作品は660ページの大長編ですが、構成がしっかりしていて無駄な描写、余計なシーンが一切ないので、それほど長くは感じないと思います。
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とにもかくにも、マラソンのおもしろさはもちろん、10人の青年たちが織り成す重厚なヒューマンドラマにあふれた大傑作です。
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6段階評価(論外←いまいち←普通→いい→すごくいい→神)
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ストーリー━━神
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人物描写━━いい
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心理描写━━すごくいい
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風景描写━━いい
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読みやすさ━━普通
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構成力━━すごくいい
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満足感━━すごくいい
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