私は数ヶ月ほど前から、有名作家、人気作家の小説をとりあえず1冊は読んでみようという企画をスタートさせました。
10代、20代の頃は森村誠一や島田荘司など、特定の作家の本にしかほとんど手をつけなかったので、名前は知っているがどんな作品を書く人なのかまったく知らない作家はゴミのようにいました。
しかし、今回の企画で実に新鮮な発見をすることができました。評価や知名度とは対照的に質の低い作品しか書けない作家も多くいましたが、石田衣良、松岡圭祐、村山由佳、米澤穂信など、ファンになったアタリの作家も数多くいました。
中でも最大の収穫が山田悠介です。
私は山田悠介の名前をヤフー知恵袋ではじめて知ったのですが、どの回答を見てみても【文章がひどい】だの【内容が幼稚】だのと罵詈雑言の嵐でした。
よって私ははじめの頃、山田悠介の本を『どんなひどい内容なんだろうか?』と冷やかし気分で読みはじめたのですが、これがまた嘘のようにおもしろいのです。まさにどストライクというやつでしょうか。
先日のことです。ハズレの作家が数人続いていたので、『ここいらでアタリの作家の本が読みたいな』となり、なんとなく選んだ作家が山田悠介だった、ということがありました。私はこれほど山田悠介の底なしの才能に絶大な信頼を置いているのです。
山田悠介バッシングはなぜか一向に止むことを知りませんが、私は山田悠介のことを小説のおもしろさ、読書の楽しさを子供たちに伝える使命を持って降臨した救世主だと思っています。山田悠介の良さがわからない人たちが心の底から哀れでなりません。