救世主、メシア━━私は第1部から自分のことを本名ではなく【メシア】と書き続けてきたが、実は小、中学生の頃はもちろん、『自分が世界を変えてやる』という思想を抱きはじめた1994、5年の頃も、自分のことを救世主などと思ったことは1度としてないのだ。
しかし、【全人類を一夜のうちに滅亡させる新世界観】を発見した1996年から、徐々に自分の使命と正体を自覚するようになっていった。
おそらく大半の人が『救世主がなんで人類を滅ぼすのだ?救世主どころか悪魔ではないか!』と思われていることだろう。
これは漫画【聖闘士星矢】のポセイドン編を読んだことがあれば話は早いのだが、現代に蘇ったポセイドンは汚れきった人類世界をすべて破壊し、清らかな心を持つ一部の人間たちによる理想郷を築こうとする。それをアテナのセイントたちが阻止しようとするお話なのだが、【全人類を一夜のうちに滅亡させる新世界観】を発見するまでの私もポセイドンの考えに近かった。
人間は限りなく残虐で果てしなく醜く、この世界は徹頭徹尾絶望だらけ。この世界をすべて破壊していったん終わらせ、0から真の理想世界をスタートさせてやりたい、と。やがて【全人類を一夜のうちに滅亡させる新世界観】にたどり着いたのだが、【全人類を一夜のうちに滅亡させる新世界観】を発見したあたりから私は自分のことを【救世主】なのだと自覚するようになっていった。
【全人類を一夜のうちに滅亡させる新世界観】とは、ただ単に人類を滅亡させることが目的なわけではない。実は人類を究極の理想世界に導く平和の世界観なのである。
1996年頃はまだはっきりとは理解していなかったが、徐々にメシアの新世界観記念すべき第1号【全人類を一夜のうちに滅亡させる新世界観】の深遠さを知るようになっていった。
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