自伝的小説【新世界創造】 第1部 第2話【幸福な日々】 | メシアのモノローグ~集え!ワールド・ルネッサンスの光の使徒たち~

メシアのモノローグ~集え!ワールド・ルネッサンスの光の使徒たち~

混迷をくり返す世界を救うべく、ひとりでも多くの日本人が現代に生を受けた意味に気づかなければなりません。世界を救うのはあなたの覚醒にかかっているのです……。

 メシア家が引っ越した先は11階建の団地だった。中に入った私は嬉しさを爆発させ、部屋中を笑いながら大暴れした。

 

 
 しかし、以前住んでいたアパートと広さはさほど変わらず、風呂がついているというところだけがちがう点だった。

 

 
 やがて私はすぐ近くの小学校に入学することになる。

 

 
 1年1組・メシア━━私の学校生活1番最初の席は3列あるうちの真ん中の前からふたつ目で、隣の女子生徒の名前も前の男子生徒の名前もはっきりと覚えている。なにせ最初にできた友達が、その前の席の男子生徒だったのだ。

 

 
 名前はアトウ(仮名)。私のカンペンの中に鉛筆の芯を守るための綿が入っており、アトウが先生に『この子のカンペンに綿が入っていました』といったのだ。それが話し出すすべてのきっかけだった。

 

 
 小学校においても保育園時代同様、瞬く間に友達がたくさんでき、私はその長身と明るいキャラでクラス中の、学年中のアイドル的存在になっていった。

 

 
 よく遊んだ友達の名前を思い出すだけで頭がいっぱいになってくる。

 

 
 ファミコン仲間のウエノ(仮名)、同じくファミコン友達の美少年・フクイ(仮名)、クールなキャラのハガ(仮名)と相棒のサガ(仮名)、創価学会の会合仲間のタキ(仮名)、クリタ(仮名)、オカムラ(仮名)、キャッチボール友達のニウラとサカシタ(仮名)、常に私の味方でいてくれたタカオ(仮名)━━あげ出したらきりがない。仲が良くなかった人をあげるほうが難しいくらいだ。

 

 
 勉強の成績はいまいちで、通信簿のAの数も5つに届かないくらいだったが、私はその人間性で学校を代表するスーパースターになっていった。また、野球のサッカーボール版であるキックベースにおいても、私はその長身とパワーをいかして長打を連発。キックベースでもナンバーワンプレーヤーとして君臨した。

 

 
 また、こんなこともあった。体育の授業で前述したタキという奴がちょっとしたポカをやってしまい、教室に戻りづらい立場に立たされてしまったのだ。

 

 
 そして教室に戻る私に近寄ってきてこういった。

 

 
 「ドア開けたらさ、みんなぜったいオレのほう見るよ(笑)」

 

 
 ドアを開けると、教室に戻っていた生徒たちが私とタキを振り返った。するとタキは苦笑いしながら『ほらね?ほらね?』といった。

 

 
 要するにひとりでは心細いから、自分と一緒に教室に戻ってくれというわけだったのである。

 

 
 タキがなぜ私に助けを求めたのかはわからないが、当時から私の救世主としての片鱗みたいものが発揮されていたかもしれない。

 

 
 なにはともあれ、小学生時代の私はなにも我慢することなく感情を爆発させ、笑い、はしゃぎ、驀進を続けていった。そして私を輪の中心に仲間たちは楽しい日々をおくっていった。

 

 

 

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