- 医者に殺されない47の心得 医療と薬を遠ざけて、元気に、長生きする方法/近藤 誠
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- 医学不要論/内海 聡
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近藤誠という医者の書いた【医者に殺されない47の心得】という本をご存知でしょうか?2013年度最も売れた本らしく、その内容というのが驚くべきもので━━
ガンは手術や治療をしても治らないどころか悪化する
ガンは放置しておくのがベスト
ガンの早期発見・早期治療などなんの意味もない
━━といった、にわかには信じがたいことが書かれているのです。
しかし、です。近藤誠は慶応卒で、医者歴40年以上の人で、菊池寛賞に輝いたような本なのです。また、『ガンは手術や治療はしないほうがいい』なんていってしまったら、手術費や治療費を今後一切稼げなくなってしまいます。つまり自分の首を自分で絞めるようなものです。嘘でそんな本を発表するわけがありません。
また、医学や科学は止まることなく進歩し続け、次々と新しい常識が誕生し続けています。そのため『近藤誠の主張も、きっとその大変革の一種なのだろう』という感じで私は信じることにしました。
さらに追い打ちをかけるように、近藤誠の本の次に読んだ内海聡という医者の【医学不要論】という本により、医療否定説を信じ込む度合いはますます強まっていきました。
……が、話はこのまま一筋縄では終わりませんでした……。
近藤誠と内海聡の本を読み終えた次に読んだ本。長尾和宏という同じく医者の書いた【医療否定本に殺されないようにするための48の真実】によって“真の答え”がさっぱりわからなくなってしまいました。
長尾和宏によると近藤誠の説はただの極論であり、特に【早期発見・早期治療に意味はない】という主張には断固反対しています。
近藤誠は詳細なデータをあげて説明している━━。
しかし、説明の具体性や説得力では長尾和宏に軍配が上がる━━。
私の直感ですが、たぶん長尾和宏の主張のほうが正解に近いのだと思います。ネットで【近藤誠】とググッてみても、そのまちがいや胡散臭さを指摘するサイトは膨大にあり、近藤誠の説を軽々と真に受けてしまった自分が恥ずかしくなりました。
しかし、近藤誠の主張がまちがったものだったとしても、近藤誠はけっして金儲け目的でインチキ本を書いたのではないと思います。近藤誠は近藤誠なりに、自分の主張がぜったいに正しいという信念のもと、ひとりでも多くのガン患者を救いたいという思いで書いたはずです。実際、近藤誠のガン放置療法によって救われた人はそれなりにいるみたいですし、そもそも本の内容が【まちがい】ではなく【意図的な捏造】だったとしたら、自殺して責任をとるだけでは済まされないほどの歴史的大罪になります。ガンを治療で治せるはずだった多くの人々の命を奪ってしまうのですから。本の印税だけを目的に、そんなリスクをおかすとはとても考えられません。
結論━━【近藤誠の主張はまちがいの可能性が高いが、けっして嘘や捏造を書いたわけではない】
- 「医療否定本」に殺されないための48の真実/長尾 和宏
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