先日、野球のリトルリーグ世界一をきめる試合がアメリカでおこなわれ、なんと日本が優勝して世界一に輝いた。その言動力となったのがエースで4番のスーパーリトルリーガー、清宮幸太郎くんという少年なのだ。
この清宮くん、その風貌や存在感から“和製ベーブ・ルース”とあだ名され、地元のメジャーのスカウト陣も注目し、日本ハムの栗山監督からは『プロ野球の舞台で待っている』という言葉までいただいたという。
取材におもむいた元巨人のピッチャー宮本和知も大絶賛。本当に将来を嘱望されている少年なのだ。
が、しかし、である。この清宮くんは将来、本当にプロの選手として大成をするのだろうか?
松坂大輔があらわれるまで“甲子園優勝ピッチャーはプロで大成しない”というジンクスがあったし、ドラフト1位選手が必ずしも期待に応えてくれる大活躍をしてくれるわけでもない。過去の歴史を振り返ればいやというほどデータが出てくる。
一方、アマ時代はそれほど有名でなかったり、まったくの無名だったりした選手がプロの世界で開花したりするケースが非常に多い。そのため清宮くんが日本球界のシンボルになれる可能性はフィフティーフィフティーだと思っている。
たとえ栗山監督をはじめとする専門家が太鼓判を押したところで、そんなものまったく当てにはならない。サッカーの平山壮太の例があるからだ。
平山壮太が高校時代の頃、サッカー関係者というサッカー関係者が口を揃えて『平山壮太は釜本邦茂二世だ!』『平山壮太がこれからの日本サッカー界を背負っていく!』と断言していた。
それから数年、南アフリカワールドカップの舞台で平山壮太の姿を見ることはできず、次のブラジルワールドカップにおいても平山壮太の姿は見れそうにない……。
野球とサッカーはちがうかもしれないが、専門家の意見といえどほとんど当てにはならないということである。
よってくり返すように、私は清宮くんの将来にはさほど期待は寄せていない。
しかし、私にはその人の真の本質を見極める能力がある。もしも野球に精通していたら、清宮くんの将来をだいたい予測することはできたのだが……。