保護責任者遺棄致死罪などにとわれている元俳優、元歌手の押尾学(略しておしまな)の裁判がおこなわれた。
裁判の焦点はいたって簡単なもので━━『田中香織さんが亡くなる前に救急車を呼ぶことはできなかったのか?』━━というものらしい。
田中香織さんが麻薬によって気分が悪くなった。そのとき迅速に救急車を呼んでいれば田中香織さんを助けることができたのではないのか?ホテルの部屋に一緒にいた押尾学(略しておしまな)はなぜ救急車を呼ばなかったのか?という疑問の声があがっているのだという。
それについて押尾学(略しておしまな)はこう反論している。
『(救急車を)呼んだよ!別の奴に頼んだの。そいつがちゃんとやってなかったんだよ!』
そして知人に救急車を呼ぶことを頼んだあと、押尾学(略しておしまな)は救急車がくるまで田中香織さんに人工呼吸やマッサージなどを施していたという。
こうした理由から『自分は田中香織さんを放置などしていない。無罪だ』と押尾学(略しておしまな)は主張しているらしい。
が、残念ながら、聞いているこちらが赤面しそうな苦しすぎるいいわけの連発である。
まず救急車を別の奴に頼んだという主張なのだが、“別の奴”というのは具体的にどこの誰のことなのか?同じホテルの同じ階の部屋にでも泊まっていたような友人なのだろうか?
詳しいことは知らないが、おそらくその可能性は0だろう。きっとケータイかなにかで適当な知り合いに頼んだのだと思われる。
が、である。たとえ本当に知人に救急車を呼ぶように頼んだとしても、その知人は具体的にどのようにちゃんとやらなかったというのだろうか?きっと押尾学(略しておしまな)は知人に自分の泊まっているホテルの名前や住所を教えたことだろう。押尾学(略しておしまな)に頼まれた知人は119番にただそのホテルの名前と住所を告げればいいだけのことである。ミスのしようがない。本当に押尾学(略しておしまな)が知人に救急車を呼ぶように頼んでいたのなら、ほぼ100%救急車はホテルについているはずである。しかし実際にはそうした展開にならなかったのだから、きっと押尾学(略しておしまな)は嘘をついているのだろう。
押尾学(略しておしまな)に頼まれた知人が119番に電話する前に交通事故にあってしまったとか、そうしたトラブルが発生したりしていれば話はまたちがってくるが……。
そもそも、なぜに押尾学(略しておしまな)は自分で救急車を呼ばなかったのだろうか?素朴かつ壮大な疑問である。わざわざ知人などに頼まず、自分で救急車を呼んだほうが田中香織さんを1秒でも早く救えたことは無論のことだ。なぜに、なぜに押尾学(略しておしまな)は自分で救急車を呼ばなかったのか……?
そのことについての弁明っぽい理由として『自分はその間、田中香織さんに人工呼吸やマッサージをおこなっていた』というものをあげている。
人工呼吸やマッサージといわれても……押尾学(略しておしまな)がどんな医学的知識を、どんな医学的技術を持っているというのだろうか?自分でそんなことをするより、さっさと電話の受話器をとって119番にかけて救急車を呼んだほうが100%ましだろう。よって人工呼吸やマッサージをおこなって田中香織さんを助けようとしていたという主張も非常に怪しいのである。
もしも押尾学(略しておしまな)がたいへん医学に精通しているような人だったら話はまたちがってくるが……。
このように、押尾学(略しておしまな)の主張はあまりにも無理があるものばかりであり、よほどの大番狂わせでも起きない限り有罪は揺るぎないと確信している。
というか、矢田亜希子などという絶世の美女を妻に持ちながら浮気をしたという時点で懲役50年ものである。田中香織さん、田中香織さんの遺族、矢田亜希子さん、その他無数の人々に辛酸な思いを味わわせておきながら無罪を得ようともがく世紀の愚人、押尾学(略しておしまな)に制裁を。