『テトリス』について | メシアのモノローグ~集え!ワールド・ルネッサンスの光の使徒たち~

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混迷をくり返す世界を救うべく、ひとりでも多くの日本人が現代に生を受けた意味に気づかなければなりません。世界を救うのはあなたの覚醒にかかっているのです……。

 ひとりのロシア人の少年が考案した究極のSIB(シンプル・イズ・ベスト)ゲーム、『テトリス』。これはテレビゲームに関心のない人でも人生の中で1度はやったことがある、または1度は見たことがあるゲームだと思う。

 


 それほどの超有名ゲームの『テトリス』なのだが、芸能界にも『テトリス』ファンは多いらしく、フジテレビの番組であの宇多田ヒカルとダウンタウンの松本人志が『テトリス』で対決したところを見たことがある。

 


 松本人志がいうには『テトリス』を大得意にしているらしく、バトルにおいては敗北した経験がないという。また対戦相手の宇多田ヒカルも『テトリス』が極めて得意らしく、身近な人がいうには『こんなテトリスがうまい子はほかにいない』らしいほどの腕前だという。

 


 たしかに宇多田ヒカルのほうはなかなかの腕前だったが、松本人志のほうは口から出まかせもほどほどにしてくれといいたくなるさんざんな内容だった。

 

 

 ところで、そんな人気ゲームの『テトリス』なのだが、実は『テトリス』というのは苦しい状況のとき、どれだけ有利に働くピースが落ちてきてくれるかという運が大きく左右するゲームであって、“あるレベル”にまで達すると強いも弱いもうまいもへたもなくなるものなのだ。

 


 あるレベル━━『テトリス』には7種類のピースが存在する。それをそのときそのときの状況に応じて形を変化させて積み重ねていくわけなのだが、おそらく大半の人がピースが落ちてくるたびに状況を確認し、ピースの変化のさせ方やピースの落とす場所などを必死に熟考しながら『テトリス』をプレイしているのではないだろうか?

 


 なにを隠そう私も『テトリス』を得意としているのだが、私の場合、たとえば1万種類の状況があったとして、その1万種類の状況すべての7種類のピースの変化のさせ方と落とす場所が脳にインプットされているため、状況を確認する必要も、ピースの変化のさせ方を考える必要も、ピースを落とす場所を探す必要もないのである。そのため、有利に働くピースさえ落ち続けてくれさえすれば、『テトリス』などというものは永遠に続けられるのだ。つまりくり返すように『テトリス』とは、それなりの技術力も必要ではあるが、運というものが大きく左右するゲームであって、私くらいのレベルに達するとうまいもへたもなくなるのである。

 


 ……ひとつ訂正しなければならないところがある。私は今、有利に働くピースが“落ち続けてくれさえすれば”と書いたが、“あらわれ続けてくれさえすれば”のまちがいである。

 


 『テトリス』はスコアが高くなるにつれてピースが落ちるスピードが速くなり、最終的にはあらわれた途端にギュンッと一瞬で落ちてくるようになる。しかし私の脳には1万種類の状況すべての7種類のピースの変化のさせ方と落とす場所がインプットされているので、これっぽっちもまったく苦にはならない。次の状況がどんな状況だろうと、次のピースがどんなピースだろうと、対処のしかたがすでにわかっているので、ピースが落ちるスピードなどまったく関係がないのである。

 


 宇多田ヒカルや松本人志は『テトリス』がうまいプレイヤーを自負していた。しかし『テトリス』とは苦しい状況のとき、どれだけ有利に働くピースがあらわれてくれるかという運が左右するゲームであり、厳密にはうまいもへたもないのだ。つまり『テトリス』がうまいプレイヤー、強いプレイヤーをみずから名乗る奴というのは、状況に応じて頭を素早く回転させ、ピースを正しく変化させて正しく落とすことができる自分にカッコよさを感じている段階の中級者にすぎないのである。

 


 『テトリス』で数千万スコアまで行くことができるレベルの人なら、私のこの言葉はよくわかると思う。


  

 ……が、とはいうものの、運が大きく左右するゲーム『テトリス』にも、“うまい”“へた”という表現を用いるところもいくつか存在することは存在する。残念ながら文章だけでは説明できないが……。

 



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