絶縁した義母と連絡を絶って2年が経った。
旦那に聞いても、連絡は取ってないと言う。
別の件でちょくちょく嘘をついたりする旦那を信じられず、LINEを見せてもらうと、そこには義母と旦那のやりとりが。

連絡してないって、言ってたやん。
大した用じゃなかったから言わなかった。
そういう問題じゃない、私に言わなかったことが問題なんだよ!
嘘ついたってことやろ!バカにしてんの!?

ありとあらゆる罵声を浴びさせた。
これ以上旦那を信じることはできない。
絶望を感じながら、言ってはいけないことを容赦なく言う。

そんなにコソコソ隠れて連絡とりたいなら、もう滋賀に帰れば!?

教習の時間が迫っていた旦那は、ごめん、お昼ご飯ありがとうと言い残して家を出た。

残された私一人で、冷静になれないまま子どもにミルクをやり、昼寝させる。
内容は大したことじゃなくても、私は嘘つかれてた。
そのことがどうしても許せないまま、少し眠りにつく。

子どもが起きる少し前に目が覚めて、心は冷静を取り戻しているようで、
落ち着いてものを考えられるようにまでなった。
もうそろそろ、夜ご飯を作らないといけない時間だった。

最後にかけた言葉が今になって、思い出される。
旦那はどうするつもりなんだろう。
LINEを開けて、何度も何度も文字を打っては消して、の繰り返し。
口を開けば、別れる、もう最後だ、なんて、本当に思ってもない言葉ばかりを、旦那にぶつけてばかりいたことに気付く。
私がどんなことを言ったって、旦那は何も言うことはなく、絶対に実家に帰ったりはしなかった。
そんな旦那に甘えていたことに気づいた。

結局、夜ご飯を作るような元気もなく、旦那が帰ってくるかわからないという言い訳で夜ご飯は作らなかった。
子どもにご飯をあげて、お風呂に入れさせてから携帯を見ると、旦那から帰るのが遅くなるとLINEが入っていた。
子どもを寝かしつけながら、また考える。

スマホのどこかのサイトで見た言葉で、
「結婚するとき、相手を信じるということは、
何を言われても相手のことを信じ抜くことの他に、
そんな相手を好きになった自分のことも信じること、
そして、そんな自分を相手が選んでくれたことに自信を持つこと、そんな意味が含まれている」
というものがあった。

嘘をつかれていたことは事実。
でも、その嘘には、後ろめたいことなんか何一つなかったように思う。
思い出すとLINEの内容は全部義母からの生存確認のようで、むしろ旦那は一度義母からの連絡をスルーしていた。
破綻させることはいとも簡単で、それでもこんなに酷い言葉を浴びせてもなお、旦那は恐れている私の元へと、帰ってきてくれようとしている。
私にはそれらで十分なように思える。
お腹の中の子が、ぽこっ、とお腹を蹴る。

きっと帰ったら、夜ご飯、買ってこようか?と聞いてくれるだろう旦那は、
そこらへんにいるモラハラ男でもDV男でもなんでもなくて、
ただただ私と子どもを大切に思ってくれる、優しい旦那だった。

私の言葉で、昨日が最後に一緒に食べたご飯になったかもしれない。
私が何も考えずに発する言葉が、明日の子どもの父親を取り上げてしまうかもしれない。
当たり前の日常なんかそこにはなくて、毎日、一緒にご飯を食べられることが、
もしかしたら奇跡なのかもしれない。
その奇跡を今は、旦那の優しさが起こしてくれている、私はそれに甘んじている。
もしも旦那が、私といることを諦めてしまったら…

旦那が帰ってくる。
朝4時から仕事で、寝ずに教習にも行って、今までずっと大変だったのにもかかわらず、やっぱり予想通りに晩ご飯を買ってきてくれる。

何か言わなきゃいけない。のに、意地が邪魔をして言えない。
わざと素っ気ない態度をとるしかできない自分に腹立ちながら、ご飯の準備をする。
旦那は、普段通りに私に接してくれる。その優しさが、何故か今回ばかりは深く響いた。

何か言わなきゃ、と考えてるうちに、寝よう、と旦那が言う。
疲れている旦那は横になりすぐに眠りにつく。
私はと言えば、ベッドに入っても今もまだ考えている。
何かを言いたいはずなのに、何も言葉が出てこない。
それはいまの自分の立場の保持とかじゃなくて、もっと…