ワシは、語えもん じゃ。
いつぞやは、番鳥と名乗る、たかがカラスの奴にさんざんに馬鹿にされおった!
しば~じゅさんも おしゃべりカラスに手を焼いているようじゃのう。
奴め、あることないこと ぺらぺらとしゃべりおる。
しば~じゅさんが、少々ドジった(オット失礼~)ことを、尾ひれもフカヒレを付けて、さも見たかのように
ぺらぺらとまくしたてられては、しば~じゅさんは、身も蓋もない!
いつかは、しば~じゅさん、フカヒレスープにされちまうにちがいない。オホン・・・・・・・。
お気の毒にのう。
さて、今日は解体珍書をご指南いたすよう、仰せつかったのじゃが・・・・・・・。
今日はいったい、何の花じゃ?
なになに、すねーるふらわーじゃとぉ~。 蝸牛花ねぇ!
ワシも今まで見たことがない・・・・・? 初めてじゃあ。 なのに、解体珍書をやれとな!
困ったもんじゃ・・・・・・・。 だが、承った以上は・・・・・オッホン、メンツにかけてやるしかぁない!
あれ? ワシの天眼鏡はどこじゃ? あった、あった。 まずは咲き方から観察じゃな。
どれどれ・・・・・ふーむ。
なるほど、蕾の形はカタツムリにそっくりじゃ! 葉は、インゲンの葉にそっくり。
これはマメ科の植物じゃな。 ということは、蝶の形に似た花になるはずじゃが・・・・・。
カタツムリの殻が膨らみ、薄紫の色が鮮やかになりおった。(右画像)
この蕾、 殻の部分が
割れ始めておる! いよいよ開花じゃな!
ほほう、割れた様子は、まるでアサリかハマグリが、足を出したようじゃのう。
アサリ、ハマグリは、マイマイ。 カタツムリも陸のマイマイ。 親戚みたいなもんじゃ。
はっはっはあ~~、こいつはみそ汁の中でぱっくり口を開けたアサリとおんなじじゃあ!
そうは、思わぬかね?
縁が少しめくれ上がっているようじゃな。
なんと、2枚の貝殻のように見えた部分は、1枚の花びらじゃ! でっかいのう。
カタツムリの「ツノ出せ、ヤリ出せ、アタマ出せ♪」の部分は、まだはっきり見えぬな。
足に見えた花びらが下向きに広がり始めおった。(右画像)
2枚の花びらがすっかり下向きに開き・・・・
ほれ、ツノ・ヤリ・アタマが見えた! これで開花完了じゃな! 花径は5cmほどじゃ。
実に、興味深い咲き方じゃったわい!
マメ科の花の形は蝶のように見えるので、蝶形花と申すのじゃが、
これも、蝶に見えると言えば蝶にも見える・・・・・カタツムリのようでもあり・・・・・・なんとも面白いのう
ところでと・・・・・、ここまでで、花びら3枚は確認できたのじゃが・・・・・・
そうじゃろ、上に開いた大きな1枚と下向きに下がった2枚じゃね。あとは、なんまいじゃ?
なんまいじゃ、なんまいじゃ、なんまいだー、なんまいだー、なんまいだーぶつ・・・・・・なむ~。
ん?
おおっと、ワシとしたことが・・・・・いやはや、失礼じゃったのう。
ツノ・ヤリ・アタマの部分がどうなっているか、みなさんも関心あるのじゃないかね?
さてさて、いよいよ、お待ちかねの解体じゃ!
解体珍書のはじまり、はじまり~~~!
一体、この花の花びらは何枚と申せばいいのじゃ? マメ科なら5枚のはず・・・・・。
5枚に見えるかね? ワシには、そのように見えぬのじゃが・・・・・・。
後方斜めから眺めても、
とんと花びらの枚数が分からぬ・・・・・・、不思議な花じゃ。
まずは、一番大きな上の花びらを外す!
おやおや、今度は、翼竜現るか! そのように見えぬかな?
めしべかおしべの先端かのう?
ズームアップで見ていただこうかのう。
お分かりか?黄色の先端と白い粉が、はっきり見えるじゃろ!
と、言うことはじゃな、このツノだか象の鼻だかが、めしべかのう?
だが、柱頭と花柱と子房からなるめしべは、もっと堅く締まった形をしている筈じゃ・・・・
これはいかにも、中が空洞ですかすかしているようにしか見えぬな。
色も薄紫で、3枚の花びらと同じ色じゃ・・・・・・ということは・・・・もしかしたら?????
まっ、とにかく解体じゃ!!
翼竜の翼をはずすと 萼に残った象の鼻の付け根はお袋さんじゃ。
このお袋さんの正体ぞ、いかに~? わくわくじゃあ~~!
いよいよ、お袋さんを手に掛ける時が参ったぞ! ご免んなすって、おっかさん!! バシッ!
ついに、殺ってしもうた~! 斬ってしもうたわい!
なんじゃ、なんじゃ、これなんじゃ?
めしべとおしべが、塊っておる! 塊って、お袋さんの中に隠れておった!!
と、いうことはのう、
お袋さんは、花びらということになるのじゃな。
なるほど合点が行った! だが待てよ! マメ科なのに、花びらが4枚? はて~~~?
これが、おしべとめしべの先端じゃ。
どうやら、象の鼻の先から覗いていたのは、めしべの先端の柱頭らしいのう。
ここでもう一つ疑問じゃ? 白い管のような部分は一体何なのじゃ?
花柱か? ならば付け根に子房があるはずじゃが、それらしきは見当たらぬ・・・・
う~~ん?????
もう1匹、カタツムリに犠牲になって貰うしかないようじゃ。 今度は縦裂きじゃ!
バシッ、バシッ、シャキ~~ン!
白い管の中に、花柱も子房も隠れておった!
この緑色の部分が、将来、豆の鞘になる部分じゃ!
ここで、またまた疑問じゃ! なんと、罪多き花じゃ。
博識の語えもんをかくも悩ませるとはのう。 オホン。
この白い管は何ぞ?ということじゃ。
またまた、ズームアップじゃな。
フムフム、おしべの葯の部分ははっきりわかるじゃろ。花糸はどうじゃ?
糸のように細い部分を下へと辿ると・・・・・・・・おおっ!
わっかったぞ!! 白い管は実は花糸の束じゃ!
めしべを包み込むよう束になり、管状になっているようじゃな!
マメ科なのに、花びらが4枚というのは、腑に落ちないが・・・・・・まっ、こんなものでどうじゃろうか?
ご納得いただけたかな、しば~じゅさん。
では、さらばじゃ。 また会う日まで~~~~。ご機嫌よろしゅう!
・・・・・・・・ (。・ε・。) \(*`∧´)/ (`×´) (`Δ´) ヽ(`Д´)ノ ヾ(▼ヘ▼;) ・・・・・・・
ちょっと、ちょっと、語えもんさ~ん、 そんな中途半端じゃ困ります!
ちゃんと説明責任果たしてくださいな!!
あれ? 語えもん、どこに行っちゃったの? もう! いびきが聞こえるわ。
仕方ないなぁ・・・・・。 ググってみるかな。
スネイルフラワー 別名は、コルクスクリューバイン、ビグナ・カラカラなど
マメ科 ササゲ属 蔓性多年草 南米原産
花びらは5枚で、 旗弁1枚(上に広がる大きな花びら)と 翼弁2枚(旗弁の下の翼のような花びら)
竜骨弁2枚(翼弁の内側の2枚)からなる。
旗弁の付け根には、黄色い蜜標がある。
おしべは10本、そのうち9本は癒着して丈夫な鞘になっている。1本だけは独立している。
葉は3枚の小葉よりなり、蔓は他物に巻き付きながら6mほどになる。
https://www.fukuoka-edu.ac.jp/~fukuhara/keitai/fuji.html
http://www.yonemura.co.jp/zukan/zukan-f/naiyou/snailflower0.htm
竜骨弁も2枚ということなのですが・・・・・・・・どう見ても・・・・・・
花びらの付け根側から見ても、一番ふくらんだ」部分から見ても、2枚には見えません。
よくよく見ると、付け根の先が2つに分かれています。
分かれた1つずつを見ると、翼弁のつけ根の形に似ているようにも見えるかな?
ということは、もとは独立した2枚がくっ付いて、合弁になったということでしょうか?
そういうことなら、納得できますね。
なるほどなるほど、
独立したおしべが1本だけヒョロヒョロと、旗弁にくっ付いているのが見えますよ。
花を3つも犠牲にしちゃったけど、これで納得!! 満足です♪
それにいいの。小さな蕾がまだまだたくさんついているの♪