昼間の日差しは柔らかく、暖かく、昨日の雪はかなり解けました。
だから、「はずれだね!」と、思いながら、庭の百葉箱を覗くと・・・・・
最高気温は、-0.5℃。 昨夜の天気予報通りの真冬日になったようです。
昨夕のフラッシュ撮影では、なんだかぁ・・・・・だったので、
昼間の自然光で、もう一度トライ!
雪の中の雪の耳飾りを撮りました。
昼間は外側の花びらを妖精のスカートのように広げるスノードロップですが、
夕方になると閉じ、朝にまた開きを繰り返します。
でも、天気がはっきりしない日や 雪の中では、固く閉ざしたまま・・・・・。
此方にも、雪の中から小さな囁きが聞こえます。
そうっと雪を除けると、ほら、
沖縄では、メジャーなお花のようです。7,8年前に知人から一枝いただきました。
娘さんが沖縄旅行のお土産に持ち帰ってきたのだとか。
茎の先に雫を逆さにしたような蕾をたくさんつけ、ベル型の可愛い花を咲かせます。
とっても強健で、困るほどに殖える知恵を持つ植物でも・・・・・・・。
これが若い葉。古葉になるとギザギザの付け根に
黒い斑点が現れ、
茎を下に辿ると・・・・・・・ 古葉の付け根に脇芽が見える。
古葉が落ちた節からは根が伸びて、
空気中の水分を吸い上げようとしているし、伸びた先に土を見つけたら、
しっかり根を張ろうともしているの。多肉にはこういう子多いですね。
マザーリーフとでもよんだらいいのでしょうか。
英語で言えば、ちょっとかっこよく聞こえるけれど、しば~じゅの脳裏に浮かんだのは一首の歌でした。
垂乳根の 母のつりたる 青蚊帳を すがしといねつ たるみたれども (長塚 節)
子沢山の幸来花のお母さん葉っぱ、
一枚の葉っぱにこんなに赤ちゃんを付けて、一生けんめい養っているのね。
自分が蓄えた栄養と水分とをおっぱいのように分け与え、赤ちゃんの命を育んでいる。
赤ちゃんが大きくなるたびに、お母さん葉っぱは萎れ、下を向き、垂れていく・・・・・・
まさしく垂乳根の母を 地で行っているでしょう!
赤ちゃん葉っぱが根を出し、巣立つかのようにぽろぽろ落ちると、
やがてお母さん葉っぱも役目を終えたかのように、しわしわに干からびて落ちるのです。
葉挿し、茎挿し、空中根っこ、幼葉の分身・・・・・きっと種も・・・・
たくさんの増殖のテクニックと知恵を身に着け、憎らしいほどだけど、
このお母さん葉っぱを見ていたら、母の枕詞「垂乳根」を連想し、
長塚節の歌が突然、湧きあがってきました。(この歌、好きです❤)
さて、これで終わりじゃありませんよ!
寄ってらっしゃいい、見てらっしゃいの 解体珍書 だよ!
ここまで、ずいぶん言葉で解体したつもりだよ!
だけど、お客さんはそれだけじゃあ、許さない!
なっ、そうだろうってんだ~い!
やった、やったよ! さあ、お立ち会い! 幸来花の解体ショーだぁい!
この可愛いベル型の花に、残酷にもメス(本当はカッター)を入れるしば~じゅ
花びらもおしべも、黄色からオレンジのぐらでーしょんだ~い!
お揃いでコーディネート~♬ 粋だね、おしゃれだねぇ!
花びらは4枚の合弁花。 萼も4つ割り。 めしべは1本だけど4本に先割れ。 おしべは8本。
おやおや、どうした。4の倍数で、ばっちりお決まりだい!
最後が八と来ちゃ、末広がりで、こりゃめでたい!
解体してみてよぉ、やっぱ、幸を連れて来る花だってぇことじゃぁねえか!
どうだいお客さん、今日は「幸」をもってけぇっちゃあどうだい!
安いよ、安いよ、たったの一鉢○円!
おあとがよろしいようで……。