こちらの作品も予告みて面白そうだなってことで

【由宇子の天秤】






骨太なストーリーが魅力
昨年見た中でも個人的にランキング上位作品
以前から何度もみてたけど
この映画で完全に認識した女優さん
河合優実さん
この後は、河合さん出てると見に行くパターンが増えた


木下由宇子……瀧内公美
木下政志……光石研
小畑萌(めい)……河合優実
小畑哲也……梅田誠弘

長谷部仁……松浦祐也
矢野志帆……和田光沙
小林医師……池田良
池田……木村知貴
富山宏紀……川瀬陽太
矢野登志子……丘みつ子


春本雄二郎監督

(敬称略)


(あらすじ)
ドキュメンタリーディレクターの由宇子は、3年前にとある地方で起きた〖女子高生いじめ自殺事件〗を追っていた。
由宇子がその事件を追うのには理由があった
当時、女子高生の自殺をきっかけに、報道合戦はエスカレート

『学校はいじめを隠蔽するために、女子高生が講師と交際関係にあることをでっちあげ、女子高生を学校から退学させようとしたのではないか…?』
『いじめられていたとされる女子高生は、素行が悪く講師に色目を使っていたのではないか…?』

真偽のわからない様々な情報がメディア上に飛び交い、交際を噂された講師にまでバッシングは及び、その講師も自殺してしまうという特異な事件だったからだ

由宇子は、テレビ局の保守的な方針と対立を繰り返しながらも、遺族への取材を粘り強く続け、事件の真相に迫りつつあった。
そんな時、由宇子は学習塾を経営する父から思いもよらぬ【衝撃の事実】を聞かされる
その事実が世間に明るみになれば、父や自分、そして周りの人たちが社会から徹底的に叩かれ、抹殺されてしまうかもしれない…

大切なものを守りたい、しかしそれは同時に自分の【正義】を揺るがすことになる。
果たして"正しさ”とは何なのか?
常に真実を明らかにしたいという信念に突き動かされてきた由宇子は、究極の選択に迫られる…

ドキュメンタリーディレクターとしての自分と、一人の人間としての自分。
その狭間で激しく揺れ動き、迷い苦しみながらもドキュメンタリーを世に送り出すべく突き進む由宇子。
彼女を最後に待ち受けていたものとは……?













まさに究極の選択ですね。
信念を貫くか家族を守り隠蔽するか
自分が他人にやってることが、自分が同じ立場になったとき、同じように追求しずらい
我が家族は守りたいと思ってしまうのは人の情なのだろう
父が学習塾の生徒と関係を持ち妊娠させてしまう
そんな事実が自分に降りかかってきたら
許すことは出来ないだろう

由宇子演じる瀧内さんのクールでかっこいい感じがよかった!
自分の信念がブレないことで周りとぶつかってしまう
そのカッコ良さや強さが、萌も慕う要因の一つだったかも
名バイプレイヤーの光石研さんや川瀬陽太さんがキッチリ脇をかためている
河合優実さんも作品ごとに、本当雰囲気も変わって
その役の年代に見えちゃうんですよね
普通の女子高生ではなく、闇を抱えていて
由宇子の父と関係を持って学費を免除してたり、売りをしていたり、裏の顔がある
父親との関係性。ここも萌の人間性を形成する大きな要因

すごい役者さんです(๑•̀ㅁ•́ฅ✨

この物語は、実際のドキュメンタリーディレクターや
作家さんなど事前の取材を綿密に行い、脚本に反映させているので、そこにリアルがある!


この情報化社会
何が正義か?と思うことが多々ある
集団で1人の人間を叩く、しかも匿名で
それが連鎖していくことを見ることがある
当事者じゃない関係ない人間が、何が真実か分からぬまま、攻撃する
人の悪意が怖い
真実なんて、簡単に捻じ曲がる
報道や印象操作で簡単に白と黒が入れ替わる
道徳や倫理観とはなんぞや?これも作り替えることが出来る

この映画は、由宇子の心の天秤がどちらに傾くのか?
どうバランスを保つのか?
そこがポイントだと思うけど、見た者がどう答えを出さずとも
どう感じ受け取るとかが大事なんじゃないかと思う
本当見事なまでのストーリー展開と余韻
こういう映画は、【見るべき】作品なのであるウインク