江田、という交差点で左折し、国道422号に入って東進。
 その先にある「桜峠」が、滋賀県と三重県の県境、即ち「甲賀」と「伊賀」の境界でもある。

 国道422号で進むと、この桜峠はさほどの「峠」ではなく、トンネルではなく切通でそのまま抜けてしまうため、県境の「看板」がなければ気付かないかも知れない。
 しかし、何度か触れたとおり、現在ではこの桜峠こそ、家康が所謂「神君伊賀越え」で伊賀に入った場所、として最有力視されている。

 桜峠から下り、県道674号・河合丸柱線に入って300mほどで22089:丸柱郵便局があった。

 

 

 ゴム印は、局名の前に「伊賀焼の里」というフレーズ入り。

 今年度の「ゆうちょラリー」としては、昨年末の「全国高等学校対抗ボウリング選手権」に伴う遠征時に確保はしているのだが、これで本日4府県目のテーリングにはなった。
 時刻は15時を回ったところで、そろそろ「終わり方」を考えねばならない時間帯ではある。

 所謂「神君伊賀越え」のルートを辿るように動けば、ここから柘植方面に向けて、幾つかの「」マークは見えるが、全てを巡ることは厳しそうだ。
 また、16時を迎えてしまえば、テーリングを継続できないので「ボウリング場めぐり」に切り替えることになろう。
 そうなると、この界隈だと伊賀市の旧・上野市域に2軒あるセンターを訪問することになりそうだ。名張市のセンターまで行くのは、ちょっと時間的に難しかろう。

 ここは素直に、国道422号で伊賀上野駅方面に抜けよう。

 旧・上野市の中心街には、幾つもの郵便局があるようだが、そこに入り込むと、極めて中途半端な「つまみ食い」で終わってしまいかねない。
 伊賀上野駅前にあるらしい局の後は、一旦西に進めば、1局あって、その向こうが島ケ原のもう1局。この辺りまで、というのかせ落としどころか。

 しかし、ここで「国道422号で」と考えたのが間違いだった。

 そう「国道422号」なのだ。
 あの「死にGO!」とも俗称される、天下?の「酷道」425号の「同期」国道だ。一筋縄ではいかぬ、と何故気付かなかったのか……。

 丸柱局から引き返して、国道422号へと入ったところで「やっちまったか……!?」と思えるほどの狭隘な道になってしまった。
 丸柱から諏訪という集落までの間、所謂「酷道」が続くが、対向車がほとんどなかったことが不幸中の幸い。
 それにしても、そんな「酷道」のど真ん中に、学校……だったと思しき建物が唐突に現れる。元々「丸柱小学校」という学校だったようだが、どうしてこんな中途半端な場所に建てたのか、不思議で仕方なかった。
 それでも、かの「旧・東ノ川小・中学校」のような廃墟という感じではなかったが、どうやら今でも、この地域の「指定避難所」として市から指定されているようだ。定期的に点検や訓練も行われているのかも知れない。

 諏訪で「酷道」は終わったが、何と、ここまでは丸柱局と桜峠の間から「伊賀コリドールロード」の一部である(恐らく)農道が繋がっており、そちらのほうが遥かに「真っ直ぐ」だったらしい。
 「国道422号」にこだわってしまったことで、地図を広い視野で見なかったことが、結果として失敗に繋がった。

 そんなことで、22275:伊賀上野駅前郵便局に着いた時には、15時半が近付いていた。

 

 

 もう、あと2局はかなり厳しいかも知れない。

 この郵便局は、最近「新築」されたようで、局前の駐車場がやたらと広い。
 どうやら、この駐車場が「旧局舎」の「跡地」らしく、その「奥」というか「裏」に新局舎を建てた、という感じらしい。
 そのため「駅前郵便局」としては異例の広さの駐車場がある、ということになったようだ。

 窓口では、信楽局のゴム印の「タヌキ」に窓口嬢たちが「かわいい」と反応。
 そういうこの郵便局のゴム印も、局名の前後に「手裏剣」のイラストが入った緑色のスタンプを使用している。

 

 この界隈にも「飛び出し」看板が。

 ここ、もう三重県なんだが……。

 さて、間に合うかどうかは怪しいが、なるべく最短ルートで残りの郵便局へ向かおう。

 直感的に、JR関西本線の南側に沿うような県道680号・高倉佐那具線を西に進んでみたのだが、伊賀鉄道の新居駅を過ぎて暫く走ったところで、何と「工事のため通行止」の看板が。
 どうやら、排水設備の修繕工事とのことだが、約100mの通行止とはいえ、迂回路もなさそうだ。

 仕方なく引き返し、またまた国道422号に戻って南下、国道163号に入って西に進み、長田という交差点で右折して、また「伊賀コリドールロード」とされている道へ。
 岩倉大橋で木津川を渡ったはいいのだが、相当な迂回を強いられてしまった。

 もうこうなってしまっては、島ケ原の局は諦めるほかなさそうなのは仕方ないとしても、今、探している郵便局は何処だ?

 カーナビの地図に表示される「」マークを目指して進んでみても、どうやっても車が入れそうな道がない。
 それが証拠に、この一帯は「Google Map」で見ても、ストリートビューで表示できる道路が皆無、つまり「Google Mapカー」が入って行けなかったであろうことが想像できる。

 自家用1号車は、所謂「5ナンバー」サイズの車だが、恐らく軽自動車だったとしても、四輪車でのアプローチは不可能な郵便局だと思われる。


 結局、80mほど東側にある「岩倉公民館」の向かい側にあった空地に車を駐めて、徒歩で22145:上野岩倉郵便局に辿り着いた。

 

 

 「芭蕉と忍者の里」と前置した局名のゴム印が用意されており、どうにか通算7,280局目のテーリング。
 結局、ここで「打ち止め」だろうから、この日は17局で終わった。丸一日あったにしては、やや少ないようにも思うが、これだけの「酷道」や「険道」を通って4府県を巡ったのだから、こんなものだろう。

 上野岩倉局の窓口嬢に、ここに車で来る場合の「正解」を尋ねてみたのだが、「まず無理」とのこと。


 確かに実際に局周辺の道を見ても、どうやってもここに四輪車で入ってくることはできなさそう。
 窓口嬢曰く「ナビで来るなら、公民館を目的地にするくらいしか……」とのことだったので、今回のアプローチは正しかったようだ。

 自動車でのアプローチが困難なのは判ったが、鉄道の駅が近い訳でもない。
 一番近いのが、伊賀鉄道・新居駅だが、そこから約2.2km。伊賀上野駅からだと約3kmほどある。
 伊賀上野駅からは、「西山・島ケ原線」というバスがあり、本数は限られるものの、15分程度で「岩倉」というバス停まで来られる。そこから郵便局までは、約400mだ。

 なお、この局を含めて、旧・上野市域にある局は「上野」を冠することが多いが、新しい局は「伊賀」を冠するケースが増えてきた。旧・阿山郡伊賀町は、所謂「柘植」などのエリアなのだが、そちらには「伊賀」を冠する局はなく、基本的に単なる「地名」をそのまま局名として名乗っている。
 伊賀上野駅前局は「駅名」がそうなので仕方ないケースなのだろう。

 ということで、伊賀市には少しだけ足を突っ込んだところでテーリングは終了。

 翌日は、基本的に「春高ボウリング」の対応になるだろうが、今回はまだ(そして過去にも)、鈴鹿市域はノータッチなので、休憩時間などの「合間」に、2~3局行くことができるかどうか、だろう。

 折角、伊賀市の旧・上野市域にまで辿り着いたので、近隣にあるボウリング場2軒に立ち寄り、鈴鹿に戻ることにする。

 (この項、一旦了)