2日目の朝、7時からの朝食に間に合うよう、長男を片品に送っていくため、6時過ぎにホテルを出発する。

 目の前の信号機の交差点名表示に、真田家の「六文銭」が入っている。そう、ここ沼田は、かつて真田氏が治める城下町だったのだ。

 

 再び川場村経由で行くと、やはり30分少々で到着。

 しかし、7時では早過ぎて、まだテーリング開始というわけにもいかない。

 

 そこで、一旦沼田のホテルに帰ることにした。

 無料で「軽朝食」が提供されるとあり、取り敢えずそれを食べてから、改めて8時20分頃に出発すれば、丁度9時からテーリングが始められそうだ。

 その「軽朝食」は、ご飯と味噌汁、数種類のおかずなどのバイキングのようなもので、東横インなどと同レベル。あればあったで有難いが、時間の都合などでパスしても、まあいいか、という感じ。

 

 そして、再度沼田から片品へ向かう。

 ただし、今度は片品村の中心部へと進むため、川場村経由ではなく、国道120号線で進むことにする。

 ナビの地図では、国道120号線も「峠道」を越えていくように見えたが、実際には最近トンネルができており、かなり改良されている。修学旅行団のバスも、この国道を通って行ったらしい(正直、川場からの峠道を大型観光バスが通るのは想像したくない)。

 

 前日は、雲が多いながらも、「曇り時々晴れ」と言える天気だったが、この日は雨。しかも、沼田市街では大したことはなかったが、山中に進むにつれて、振り方が本格的になってきた。

 

 この日の1局目は、その国道120号線を尾瀬の入口の手前まで進んだ、群馬県では最も奥になる04194:尾瀬花の谷局。

 水芭蕉のイラストが入った局名ゴム印が押され、通算6,820局目のテーリングとして、この日もスタートした。

 

 さて、ここからは沼田方向に戻りつつ、未訪局を中心にテーリングを続けることにする。

 が、多摩祖五郎氏と巡った際に、川場村や沼田市の関越道以東、更に昭和村の北部などを片付けているため、沼田市では中心部付近が残るのみ。このまま未訪地帯を進んで行くと、沼田市街に戻るというよりは渋川方面に抜けてしまいそうだ。

 まあ、細かいことは追い追い考えるとして、ナビの地図と記憶を頼りに、歩を進めることにする。

 

 続いて04091:片品局へ。

 ここでも尾瀬と水芭蕉をあしらったイラスト入りのゴム印が押される。これで片品村2局が完訪となった。

 

 更に南下すると、沼田市に入るが、この辺りは旧・利根郡利根町のエリア。利根町の3局は、全て未訪のため、順に片付ける。

 まずは、集配局でもある04037:追貝局へ。

 ここでは、近くにある「老神温泉」と「吹割の滝」の文字がそれぞれ入った2種類のゴム印を用意。写真で見ると、吹割の滝は、なかなか見応えがありそうだが、天気も悪いし、時間的な余裕も少ないので、今回はパス。

 

 国道を外れ、04182:南郷局へ。

 何でも昨夜の雨が雷を伴っていたためか、朝、貯金端末を立ち上げようとしてもエラーになって、さっきまで動かなかったらしい。

 ここまでの局ではそんなことは言われておらず、局員も「渋川のほうで停電があったりしたのかな」とのこと。

 幸か不幸か「まさかこの御時世にオフライン」という事態は避けられたようだ。

 

 そして、同じ旧・利根町域の筈なのに、妙に曲がりくねった峠道を越えて、04840:多那簡易局へ。

 ここでは、窓口に「局名入ポスト型ハガキ」の見本(何故か手作り風)が貼ってあったので、「これ売ってるんですか?」と訊いてみた。簡易局でこれを見るのは初めてだったからだ。

 普通に「ありますよ……めったに売れないけど」と言うので、2枚購入することに。

 「360円です」と言うので、あれ?と言ったら、「いくら、って出てます?」と訊かれた。「185円らしいですが……」と言うと「久し振りに売れたので……」と、最早値段すら忘れられてしまうような状況らしい。

 

 そして、この後は利根郡昭和村へと進んで行くことになる。

 

 (つづく)