東武伊勢崎線(スカイツリーライン)の松原団地駅が、4月1日から「獨協大学前<草加松原>」駅に改称される。
 これに先立ち、3月1日から、同駅西口前にある「松原団地駅前郵便局」が「草加松原郵便局」に改称されることになった。副駅名に合わせたようにも見えるが、所在地が「草加市松原一丁目」なので、妥当と言えば妥当なネーミングであろう。尤も「獨協大学前駅前」局では「前」が続いて煩わしい。

 

 ただし、この改称は「元に戻る」という側面もある。
 1999年4月26日に、それまでの草加松原郵便局が少しだけ(一丁目1番4号から1番6号に)移転する際に、松原団地駅前局に改称しているのだ。
 何だか、昨年暮れに訪問した「渋谷東二」⇒「渋谷東三」⇒「渋谷東二」みたいでもある。

 尤も、筆者にとっては、旧「草加松原」局時代の訪問がないので、今回も通算局数カウント上の問題にはならない。というよりも、草加市自体が、未だ訪局数ゼロだったのだ。
 東京都に隣接する市区町村で、このようなところはあまりなく、自分でもちょっと意外な気がした。


 それにしても、これほどの近隣で改称があるとなると、未訪のまま終わらせてしまうのは如何なものか。まして、今回は駅名改称まで絡んでいるので、もう二度と元の局名には戻るまい。

 しかし、なかなか日程が合わず、漸く「行ける」となったのは、最終日の2月28日(火)の午後だった。

 

 通常、筆者はこのような「最終日」は避ける。さほど混む訳ではないだろうが、何かのトラブルが発生すれば、もう「延期」できないからだ。だが、今回は仕方ない。偶然「最終日」に当たった(http://ameblo.jp/jrrx/entry-12189153581.html)岡谷銀座局に続き、「最終日訪局」となりそうだ。

 

 上野で上野東京ラインから日比谷線に乗り換え、直通でそのまま松原団地へ。北千住~草加間を、急行運転となる半蔵門線直通を利用することも考えたが、結局草加で乗り換えになってしまうから、そのまま日比谷線からの電車で向かった。

 ホームの駅名標なども、場合によっては「見納め」になりそうな気がしたので、撮影しておこう。

 

 松原団地駅には、「獨協大学前駅に改称」することを告知する横断幕も出ているものの、あまり目立たない気がする。

 

 西口から出ると、正面左手にある埼玉りそな銀行が入ったビルの一角に、郵便局が入っているようだ。


 局前には、結構立派な(デカい)切り文字の局名看板が出ていたが、これも作り変えるのだろうか(しかも一晩で)。

 

 局内はさほど混んでおらず、すぐに受け付けられた。
 03266:松原団地駅前局で、通算6,733局となる。

 

 なお、ここで子供達名義の通帳の余白が少なくなってきたこともあり、通帳の更新(正確には無余白再発行/他行で言う通帳繰越)をしてもらう。


 これにより、最終ページの余白と表紙、更に表紙の見返しページに、為替貯金の(松原団地駅前局として最終日の)日附印が押印される。

 

 この局には風景印(風景入通信日附印)の配備はないので、通常ハガキを1枚購入し、黒活だけ受けておく。午後に入っているので、C欄に入る時間帯表示は「12-18」になっている。郵便窓口も17時までの局なので、これが「最終表示」になる。

 また、D欄には「埼玉」と県名入り。これも「草加松原」局になればなくなる筈だ。郵便用の丸型和文印の場合、都道府県名または人口5万人以上の都市名を含む局名の場合は、局名のみの表示が原則である。
 なお、為替貯金用の甲号日附印では、簡易局は都道府県名入りで、直営局では局名のみになる。

 明日には、初日印を求める人が来るんだろうなあ、と思ってるいると、大きな袋を抱えたオヤジさんが現れ「これとこれが丸型印で、これは和文ローラー……」などと始めた。
 局員がオヤジさんを隅のカウンターに案内し、何やら店を拡げていたが、こちらは適宜退散する。

 

 さて、最大の目的は果たしたのだが、流石にこれだけで帰ろうとは思わないが、どうしよう。
 まだ16時までは2時間以上あるし、16時過ぎに松原団地を出ても、子供達の迎えの時間には間に合うことは判っている。
 草加松原局への再改称後に「再訪」する可能性もあるので、やたらと気合を入れて巡るほどでもないが、ある程度は片付けておこうか。

 それなりに都市部ではあるので、巡り始めれば際限なく郵便局はあるのだが、普通に松原団地駅からの徒歩圏、と見ると、西口側は、この駅前局を含めて3局、東口側にも別な3局がある。
 合計6局全部は、ちょっと厳しいかな、という印象だ。西口は「再訪」時に改めて巡ることも考えられ、となると、東口側の3局をゆったりと巡るのが無難、という結論に達した。

 東口に回ると、こちらにも「駅名改称」の横断幕が掲出されていたが、構造のせいか、こちらのほうが目立つ。

 

 東口から暫く歩いて、草加局に入っている03014:ゆうちょ銀行・草加店へ。草加市でのテーリング自体が初めてなので、当然、草加局(の貯金窓口)時代にも訪問はしていない。

 草加局の前には、何故か埼玉県警の白バイが停まっていたのだが、局内に関係のありそうな事象は見受けられず、理由は不明。局を出る時には、白バイの姿は消えていた。
 考えてみれば、事件の場合には、普通パトカーか、交番の白チャリ、またはカブの類で警察官がやってくるから、白バイが停まっているのは事件ではないだろう。
 まさか、白バイ隊員がゆうちょATMで現金を調達していたとか……。間違っても、100円テーリングをしていたとは思えないが。

 

 草加局から東に進むと、綾瀬川にぶつかるが、その綾瀬川沿いには松並木が続いており、これが「草加松原」だという。どうやら、新駅名の副駅名は、「草加市の松原(一丁目)にあるから」ではなく、「草加松原の近くにあるから」らしい。

 ただし、松原団地駅前局改め「草加松原」局は、この綾瀬川からは遠い(東武伊勢崎線の反対側になる)ので、純粋に「草加」市「松原」一丁目所在の郵便局ということであろう。そもそも、この「松原」という地名が、草加松原から来ていると思われるので、どちらが先か、という議論に過ぎない。

 

 その綾瀬川を渡り、さらに東に進むこと数百メートルで、03556:草加八幡局に着いた。駅のほうから歩いてくると、局舎を横から見る形になるせいか、少し大きく見える。
 ただし、クルマ通りが多いのと、どういう訳かATMが繁盛していて人の出入りも多かったため、撮影ができなかった。
 Googleのストリートビューなどでも良く見えるので、興味がある方はそちらからどうぞ。

 

 八幡局から県道を南東方向に進むと、また数百メートルで、03422:草加弁天局に辿り着く。

 取り敢えずこれで、先刻立てた目標は果たしてしまった。
 そのまま、松原団地駅のほうに戻り始めたが、時刻はまだ15時10分。駅まで歩いても、まだ15時半には間があった。

 

 ~ つづく ~