差木地局を出る頃には、11時半近くなっていた。この後は、野増を経由して元町の大島局。その頃には昼を過ぎるので、どこかで昼食を取るか。三宅島では、昼食どころか朝食すら取らなかったが。


 次の01787:野増局も、路地を入った奥にある。ここは、局の前に、縦列駐車が達者ならば停められそうなスペースがある。


 ちなみに、郵便局の公式サイトで「駐車場あり」の条件で検索すると、大島の7局のうち、大島局と差木地局以外の5局がヒットする。ということは差木地局の「あれ」は、駐車場ではなかったらしい。野増局は2台分あることになっているが、どう見ても1台しか止められないように見えるのだが……。

 

 

 いよいよ、大島の中心市街地・元町へ。さすがに中心街だけあって、信号機が複数ある。
ちなみに、島内の信号機の数だけなら、八丈島のほうが多いと聞いたことがある。八丈島は10か所以上あるが、伊豆大島には一桁なんだとか。三宅島には3か所しかなかった。その他の島は……あったかなぁ……!? 父島では見たような気がするが……。

 

 町役場の斜向かいに、七島信用組合、郵便局、みずほ銀行、と金融機関が並んでいる。郵便局には駐車場がないが、役場の横に割合大きな駐車場があり、役場や銀行等の利用者は使って良いらしい。何とも大雑把。


 七島信用組合は、伊豆諸島を地盤とする最大の金融機関で、この元町にあるのが本店。大島には波浮港にも店舗(出張所)があるが、他島では、新島、神津島、三宅島、八丈島、父島に各1支店ずつ。その他、港区芝に「東京支店」が存在する。名前は「七島」信用組合だが、店舗があるのは六島(と本州)である。

 

 みずほ銀行があるのは、同行が都の指定金融機関であることによる。
 みずほ銀は、ゆうちょ銀とともに「全都道府県に店舗がある銀行」で、その他の都市銀行は、いずれも店舗のない県がある。これは、前身行の一つである「第一勧業銀行」が「宝くじ」の発行を受託していることが関係しているが、大島や八丈島にある唯一の「銀行」がみずほ銀であることとは関係ない。
 みずほ銀の大島特別出張所と八丈島特別出張所は、元々それぞれ「富士銀行」の築地支店(0003-142)と浜松町支店(0003-191)が母店で、それがみずほ銀に継承された。かつて存在した三宅島出張所(2011年11月に東京中央支店に統合)も、元々は富士銀行本店(0003-110:現・東京中央支店)が母店だった。
 つまり、これらは「富士銀行が都の指定金融機関だった(これをみずほ銀が継承)」ということによるもののようだ。
 なお、出張所の「店番」は旧・富士銀(0003)店舗網のみずほ銀(0001)への統合に伴い、大島「852⇒619」、三宅島「858⇒683」、八丈島「854⇒895」となっている。

 

 取り敢えず、その「共用」駐車場に車を駐め、01771:大島局へ。通算6,690局目なので、通算記録用口座に6,690円、他の口座・通帳は、いつもどおり100円ずつ貯金する。
その間に、郵便窓口で風景印を受けようとしている頃、正午を過ぎた。ただし、それから2分ほど遅れて、役場のほうから「お昼」を知らせると思われるメロディが……。やはり「島時間」なのだろうか。

 郵便局の後、役場にも行ってみたが、特に印象に残ったモノはなかった。七島信組とみずほ銀も気にはなったが、用もないのに金融機関に入って行くのは「単なる不審者」なので自粛。
 役場には、「災害復興本部」の看板が出ており、三原山の大噴火は30年前であり、随分前のことと思ったが、これはどうも2013年10月の台風26号による土砂災害によるものらしい。

 

 三宅島では1983年、2000年の噴火の被害が大きく、特に2000年の噴火は、5年近くにわたる全島避難を経ての帰島となった。大島・三原山の1986年の噴火も、約1万人の全島避難が1か月続いている。調べてみると、このところ大島は約30年、三宅島は約20年おきに規模の大きな噴火をしており、どちらも「そろそろ次があってもおかしくない」という気もする。

 

 今回は、岡田港発着になったため立寄ることがなくなってしまった元町港にも寄っておく。

 

 三宅島では、施錠されていた伊ケ谷港を除き、錆ケ浜と三池の両港に、東海汽船の記念スタンプ(港ごとに違うデザイン)があったが、元町港には見当たらなかった。


 2階に「イズシチ丸」という店があり、ラーメンとミニべっこう丼のセット(定価1,100円)を注文。伊豆諸島クラブ(旧・伊豆七島クラブ)会員のほか、JAF会員でも1割引になるが、まず定価の食券を自販機で買ってから、後で会員証を見せて払い戻すシステム。まあ、千円を切ったから、お値打ちだとは思うし、三宅島の時とは違って、まともな時間に昼食にできた。

 桟橋周辺が見えたが、ターミナルビルそのものが外壁の工事をしているらしく、囲いができていてちょっと眺望が悪い。桟橋周辺の波は大したことがなく、何も岡田でなくとも元町でも充分入港できそうに思うのだが。

 後で聞いた話だが、「ジェット船の船長は元町が嫌い」ということらしい(尤も、それでも元町入港の場合が多い)。何だか「ジェット船の船長が(いっぺん擦ってから)利島港が嫌い」という、かつてどこかで聞いた話のような……。

 

 元町港の傍にあった「大島観光協会」で、「しまぽ」のスタンプを受けておく。三宅島は20ポイントだったが、大島は10ポイント。まあ、簡単に来られるので仕方ないか。


 難易度で言えば、利島が新島と同じ15ポイントだったりするのは解せないし、青ケ島と父島が同じなのは解らないでもないが、それでも30ポイントは低すぎる気がするけれど。
ともかく、記念品ゲットの50ポイントまでは、あと20ポイント。あと大島2回か、神津島・三宅島以遠に一度行けばクリアである。新島・式根島・神津島に残した未訪局を片付けに行けば、容易に到達するとは思う。

 

 再びテーリングに戻り、01804:大島北の山簡易局へ。ここは(一社)伊豆大島農業生産組合が受託者らしい。


 簡易局のため、ではない(東京都島嶼部でも母島簡易局にはある)が、ここには風景印の配備がない。が、窓口のおば様は、カレンダーまでくれたので、敬意を表して年賀はがきを若干購入した。

 

 ~ つづく ~