「大円団」と間違うことが多いが……それは関係なく。


 いよいよ残るは、島内一円の集配も担当する三宅島局のみ。時刻は、まだ11時になるかどうかくらいなので、局のある神着の集落を通り越し、少し先に行ってみた。

 三池港からレンタカーの営業所に送られる時、また再度三池港に向かった時に、気になったのが道端にあった3体ほどの「牛」の像。


 行ってみると、「岡太楼本舗」という煎餅工場で、三宅島銘菓と称する「牛乳せんべい」を製造直売している。

 

 実は、三宅島の「土産物」と言われても、これと言ったモノがない。「くさや」は有名だが、八丈島などにもあるし、何より万人受けはしない。勿論、観光協会などに行けば、絵葉書やキーホルダー、Tシャツなどはあるだろうが、会社などへの土産には向かない。
 その点、この「牛乳せんべい」なら、無難そうに思えた。

 とにかくひたすら、この「牛乳せんべい」だけを作っているようで、他に品がある訳でもない。
どのくらい買って帰るか、と見ていると、「どうぞ」と煎餅を1枚、試食に出された。見ると、店内に貼られたポスターの親父さんだった。

 タイミングによっては、本当に焼き立て「熱々」の煎餅が出てくることもあるそうで、舌(或いは口の中)を火傷した、という話も。さすがにそこまではいかないが、そこそこホカホカの煎餅だった。
 味も、ほんのり甘いが、それでいて甘過ぎず、瓦煎餅とまではいかないが、そこそこ硬くて食べ応えあり。

 これならば個包装で箱入り、または2枚包装で袋入りがあり、前者(箱)は15枚(15袋)で630円、30枚(30袋)で1,260円。後者(袋)は18枚(9袋)が500円、36枚(18袋)が1,000円……くらいだったような。ちょっと記憶が曖昧。


 個包装の袋にも「三宅島銘菓」ときちんと印刷されているので(実は、例えば伊豆大島にも「牛乳煎餅」という土産物があったりする)、どこの土産かもすぐわかるし、価格的にもそんなに高いものではなく、むしろ、こういう離島の土産品にしては、かなり良心的価格だと思う。
 なお、この店(というか工場)ではカード類は使えないようだが、前出の「しまぽ」を提示すると10%引きになる。30枚の「箱」と36枚の「袋」を1つずつ購入。これで2千円ちょっとだ。
 「箱」は職場で、「袋」は自宅用だったが、なかなか好評。子供たちも気に入ったようなので、もう少し買っても良かったか。

 なお、この「牛乳せんべい」は、島内の土産物を売っている場所でも販売されてはいる。竹芝桟橋でも買えるようだ。
 ただし、この工場まで来て買えば、独特の雰囲気だし、頼まずとも試食が出てくるし、買うと「オマケ」(透明なビニールに1枚だけ入ったもの)を数枚(今回は4枚)付けてくれた。

 

 岡太楼本舗を後に、01774:三宅島局に戻り、通算6,676局目のテーリングで、三宅島完訪を果たす。

 ゴム印は、ごく普通のゴム印だったが、よく見ると、書体が丸ゴシックになっている。そう言えば、阿古局もゴシック体で、よくある明朝体や教科書体(楷書体)ではない。

 実は、レンタカーを借りた営業所は、この三宅島局の隣にあるのだが、ここで返却しても、まだ昼前である。
 そこで、もう暫く、島内の観光をすることにした。

 

 ~ つづく ~