先日、広島市で運行されていたスカイレールサービスが廃止されました。

まあ、私には大した思い入れもないような鉄道なのですが、なかなか印象に残るものだったので、ネタ不足もあり、ちょっと話題にさせてもらいました。

JR山陽本線の瀬野駅かと山の上にあるニュータウンを結ぶ路線です。

私が乗ったのは一度きり。15年前に徒歩旅行をした時、瀬野駅を通ったので、どんなものか乗ってみたのです。当時私は地方の私鉄に興味があり、このスカイレールサービスも時刻表の路線図で見て、その存在自体は知っていました。終点のみどり中央駅まで往復しても時間やお金はさほどかからないので、乗らずにはいられません。

いったいどのような仕組みで動いているのかはいまいちよくわかりませんが、モノレールとリニアモーターとロープウェーを掛け合わせたような乗り物らしいです。輸送規模やそれに見合った建設費を考えてこのような輸送方式を採用したようです。ニュースで見た限り廃止理由としては、採算はもちろんそうなのですが、独自の輸送システムのため、改修するにも部品調達が難しいという事情があったようです。

車内から見た景色。これはみどり中央駅を出発した直後ぐらい。ここからふもとに下りてゆきます。

もうすぐみどり口駅（瀬野駅）に到着。

地元住民の方々がどのくらい利用していたのか、大した用事もないような鉄道ファンや旅行者がどのくらい利用していたのかはわかりません。少なくとも日本では今後これと同じような交通システムが作られることはもうないでしょう。日本の人口がどんどん減っていき、山の上にニュータウンをつくる必要などないでしょうから。日本の交通史の中でこのような変わり種の鉄道があったということは記憶にとどめておきたいと思います。

当初、これのほかに、いずれも愛知県ですが、日本で現在唯一営業している磁気浮上式リニアモーターカー「リニモ」や、やはり唯一営業しているガイドウエイバスの「ゆとりーとライン」も取り上げて、「変わり種の鉄道たち」みたいな記事にしたかったのですが、現地で撮った記憶のある写真が探しても見つからなかったため、断念しました。

機会を見つけてまた現地に行きたいと思います。