林外相はロシアの軍事行動を「侵略」と表現した。

 

2022年2月26日付 EPOCH TIMES佐渡道世記者

 

ウクライナで激しい戦闘が続くなか、林芳正外相はウクライナ外相との

会談で初めて「侵略」の表現を用いた。林外相はブリンケン米国務長官とも

会談し、ロシア軍による侵攻はウクライナの主権及び領土一体性への

侵害であり、武力の行使を禁じる国際法への深刻な違反であると確認した。

 

林外相は25日午前にウクライナのクレバ外相との電話会談で、

1億ドル規模の借款を緊急供与する用意があると伝えたほか、

ロシアに対する制裁措置として資産凍結と査証(ビザ)発給停止、

金融制裁、半導体の輸出管理の厳格化を行うと述べた。

 

侵略で犠牲となったウクライナ市民へのお悔やみと、「日本はウクライナと

共にある」ことを林外相が伝えると、クレバ外相は日本の姿勢と協力に

深い感謝の意を表した。

 

林外相は26日にブリンケン米国国務長官と電話会談した。

ロシア軍による侵攻はウクライナの主権及び領土一体性を

侵害しているとの認識を共有し、武力の行使を禁じる国際法の深刻な

違反であると確認した。

 

日本はすでに金融・輸出管理等の分野で、米国及び欧州諸国と

足並みを揃えて更に厳しい措置をとることを発表した。

米英EUなどはプーチン大統領やラヴロフ外相への個人資産凍結の制裁を

発表している。

 

24日にプーチン大統領が軍事行動決行を発表して以降、

ロシア軍は機甲部隊などを投入し多方向からウクライナへの侵攻を開始した。

対するウクライナのゼレンスキー大統領は総動員令を発出、

予備役に銃と実弾を支給するなど抗戦の構えを明らかにしている。

いっぽう、両国の間では停戦交渉について模索する動きも見られている。

 

25日の国連安全保障理事会ではロシアのウクライナ侵攻を

非難する決議案の採択が行われた。

15の理事国のうち中国とアラブ首長国連邦(UAE)、インドの

3カ国が棄権し、残る11カ国は賛成した。

常任理事国のロシアが拒否権を発動したため不採択となった。

 

以上です。