*****2歳馬*****
【バティストゥータ】
引き続き、西舎共同育成場内谷川牧場で調整されていましたが、3月9日朝に腹痛の症状を見せて、当初はガスが溜まっていることによるものということで治療して様子を見たものの午後になっても改善せず、再度獣医の診察を受けた結果、腸のエントラップメントとの診断で、夜に三石の家畜診療センターで開腹手術を行いました。手術は無事に成功し、ひと晩、家畜診療センターの入院馬房で過ごしたのち、10日現在、既に退院して牧場へ戻っています。谷川寿郎専務は「9日朝に馬房でお腹がチクチクしている感じの様子を見せて、獣医に診てもらってガスがお腹に溜まっているのだろうという診断で様子を見ていましたが、午後になっても様子が変わらなかったので、再度の往診を受けたところ、腸のエントラップメントが起きている可能性があるとのことで、三石の家畜診療センターへ移動して開腹手術を行い、夜6時過ぎに手術は終わって、無事成功しました。正式な診断名は結腸左側背方変位とのことで、執刀してくれた獣医によると、早いうちに対処できたため幸い症状自体は軽く、手術自体も1時間掛からなかったですし、術後の点滴も必要なく、今日午前の段階で既に退院して牧場に戻っており、食欲もある状況です」とのことで、谷川貴英代表は「会員の皆様にはご心配をかけてしまい申し訳ありませんが、大事には至らずホッとしています。通常、飼葉を食べて胃の位置が下がる際に、つれて腸も移動するのですが、その際に正しくない場所へ移動してしまった結果、腸が引っかかって便秘になり、疝痛が起きたという状況です。開腹手術をして腸を正しい位置へ直したので、もう大丈夫です。今後の対策としては、100%予防出来る訳ではないので、再び起こす可能性もゼロではありませんが、例えば、飼葉の回数を今は1日3回なのを4回とか5回に増やして、その分、1度に与える量を減らすことで予防できます。腸のエントラップメントそのものについても予後は良好で、手術をしたことによる時間的なロスのリカバリーは勿論必要ですが、競走能力に影響が出ることはありません。実際、過去にクードメイトルも1歳12月に同様の症状を起こして開腹手術を行いましたが、3歳3月にデビュー勝ちしましたし、現役を引退して今に至るまでの間も1度も再発することはありませんでした。この後は1カ月は安静にして、その後、ウォーキングマシン運動から立ち上げ直すという感じになると思います」とのことでした。
*****3歳馬*****
【エルキュール】
★3/09(土)中山・3歳未勝利(ダ1200m)木幡巧也騎手 結果13着
「現状、1200はこの馬にとって忙しいですね。スタートがよくない分追走にも手間取る部分がありますが、そこで押していっても逆に馬が焦ってしまうため、良さが出てこないかなと。思い切ってもっと距離を延ばし、ゆったりと運ぶ競馬をしてみるのもいいかもしれません。芝も合うと思いますし、変わり身を求めるなら同条件よりガラッと変えてみた方が効果がありそうです」(木幡巧也騎手)
【スノーディーヴァ】
★3/09(土)中京・3歳未勝利(芝2000m)△西塚洸二騎手 結果:優勝
「スタートは速かったものの二の脚が鈍かったので押して行きました。外の馬の方が楽な手応えで来ていましたが、”ここで決めるぞ”という気持ちでハナを主張しましたし、道中はペースを落とせていい感じで行けたので最後まで頑張れましたね。まだかなり幼いですし、エイシンヒカリ産駒で現状では気性面に難しいところを抱えていそうなので、ここから更に使い込んでいくとおかしくなってきそうに感じたところ。トモにも緩さを残しているようにこれからの馬でしょうが、この状態で勝ってくれるのですから良いポテンシャルを秘めていると思います。今日はありがとうございました」(西塚洸二騎手)
【レッドエヴァンス】
3月9日レース後コメント(4着)
藤岡康太騎手「パドックや返し馬の雰囲気が良かったので、勝ち負けになると思っていたのですが…。すみません。最終追い切りで乗せていただいた際、チークピーシーズを着けなくても集中して走っていたので、厩舎サイドとも相談したうえで今回はチークを外して競馬に臨みました。ただ、今日は最後入れだったにもかかわらず枠内での駐立が良くなくて、スタートで後手を踏んでしまったのが痛かったですね。開幕週の馬場で、午前中の芝のレースも前残りの決着が続いていましたから、発馬を決めるのは必須と思っていただけに、うまく出すことができず申し訳なく思っています。結果的にある程度促していかざるを得なかったですし、大外枠ということで終始外々を回らされるロスも響いて、最後は前と同じ脚色になってしまいました。まだ精神的に不安定なところはあるのですが、それでも陣営がうまく調整していただいていることもあって少しずつ大人になってきましたし、レースの内容も良化していますから、すぐにチャンスは訪れるのではないでしょうか」
音無調教師「残念です。結果を出せず申し訳ありません。ジョッキーと相談して、今回はチークを外して通常の馬装でレースに臨みました。今日はゲートが全てですね。発馬で後手を踏んで前半の位置取りが悪くなり、追い上げるのに脚を使わされたうえに、大外枠でずっと外を回る羽目になりましたから…。ましてや完全に前残りの展開。それでいてそう差のない競馬ができているのですから、決して悲観する内容ではなかったと思いますよ。今回も権利を取りましたが、去年の暮れからずっと在厩していることもあり、今後については厩舎に帰って少し様子を見て、馬体や脚元を入念にチェックしたうえで決めるつもりです」
【ルージュルリアン】
3月9日レース後コメント(4着)
武豊騎手「スタートから外に逃げていましたし、4コーナーでも直線でも外に張りながら走っていました。追い切りでもそういうところは見せてはいましたが、今日は大外枠だったこともあり、特に壁もなかったですからね。それでいて直線だけで前とはだいぶ差を詰めていたことからも能力は高いということでしょう。距離はこれくらいがベスト。一度使った次はさらにいい走りができるでしょうし、先々まで期待していい馬だと思います」
【ディスペランツァ】
M.デムーロ騎手 レース後コメント
「ゲートの中で隣の牝馬を気にしてしまって、出遅れ気味になりましたが、心配はしていませんでした。瞬発力が凄いので道中はリズムにだけ注意しました。まだ幼いから分かっていない感じで、3コーナーで合図を出した時に少しモタつきましたが、理解してからは期待通りの脚でした。ほぼノーステッキだし、まだまだ奥がありそうです。凄く楽しみな馬ですよ」
*****4歳馬*****
【ミラクルティアラ】
レース後も脚もと等に問題は無く、3月5日にグリーンウッドTへ放牧に出ている。
担当者の話では「背腰に疲れが見られるのと、馬体が減って細く見えますので、ウォーキングマシンのみの調整で回復に専念しています。連戦してきて中山遠征の後になりますが、背腰の疲れはいつもと同じ程度と思われますし、特に痛めているところもありません。背腰のケアをしながら馬体を戻していくつもりですが、前走で勝ち切ってくれましたので、少しゆっくり休ませてやりたいと思っています」とのこと。現在の馬体重は434キロ。
【スマラグドス】
グリーンウッドTで調整中。
担当者の話では「12~13秒ペースを乗り出した後も順調で、引き続きコンスタントに強めを消化させています。相変わらず動きは良く調子が良さそうです。いつ帰厩の話が出ても良いよう、態勢を整えていきます」とのこと。現在の馬体重は489キロ。
*****5歳馬*****
【グロリアスヒーロー】
★3/09(土)中京・4歳上1勝クラス(ダ1800m・混)江田照男騎手 結果4着
「手応え的には2着まで来られそうだったんですけどね。流れがスローでしたし、この馬自身も決め手に欠けるので、直線の伸びはジリジリでした。芝に乗せてもらった事もありますが、やっぱりダートの方が良さそう。最後まで頑張っていますし、今日の内容も悪くないので、展開次第ではもっとやれておかしくないと思います」(江田照男騎手)
【ルージュエクレール】
3月9日レース後コメント(10着)
菅原明良騎手「前回のことがあるのでスタートは気を付けていましたが、今日は何とかタイミングも合って上手く出てくれました。ただ、今日でも怪しいところはずっとあったので、今後も注意しないといけないでしょうね。道中はそこまでノメることなく何とか我慢できていたのですが、3、4コーナの勝負所で一気に脚を取られてバタバタしてしまい、ポジションが後ろになってしまいました。ある程度の悪い馬場ならこなせると思っていたのですが、あそこまで進まなくなると厳しいですね。それでもそこからもう一度気持ちを入れ直して直線では脚を使えただけに、あそこが本当にもったいなかったです。時計のかかる馬場はいいですが、今日のような掘れる馬場は良くない感じですね。前半も少し噛みそうになるところはあったので、現状はマイルの方が合っている感じもします。良馬場ならもっとやれたと思うだけに残念ではありますが、このような結果になりすみません」
*****7歳馬*****
【エクストラノート】
★3/09(土)中山・鎌ヶ谷特別(ダ1800・混)原優介騎手 結果16着
「前走より調子は良さそうでしたし、馬場が向かないなりにもう少しやれてもよかったのですが…。3コーナーで内の馬に寄られてトモを崩す場面があり、推進力を欠いてしまいました。ちょうどそこから出していこうといったところだったので、致命的でしたね。それとはまた別に、以前よりもスイッチが入りにくくなっているように感じられます。競馬を改めて教え込むか、馬具などを試してみるのもいいかもしれません」(原優介騎手)