*****1歳馬*****

【ルパンⅡの20】

西舎共同育成場に在厩して調整されている。10月中はBTCの1000m屋内ウッドチップ坂路1本を20~23秒程度のキャンターで乗られ、11月からはBTCの屋内600mダートコースでダクとキャンター1800mを乗られている。騎乗スタッフは「11月に入ってからは屋内ダートトラックで距離をしっかりと乗って、体力を養っていくための調教をメインにして進めています。調教中、先頭になっても落ち着いていますし、テンションの高い感じが目立った姉のルピナスリードとは性格が全然違って落ち着きがあります。その分、姉よりも長めの距離をこなしてくれそうな感じですよ」とのことだ。11月中旬現在の馬体重は488キロ。

 

【マンテラライの20】

引き続き、西舎共同育成場に在厩してBTCの屋内坂路1本をハロン20秒程度で乗られていたが、疲れが窺えたため10月末に谷川牧場第一分場で1週間ほど休養した。11月2日から調教を再開し、6日に門別競馬場・米川昇厩舎へ移動。11月中旬現在、パドック放牧と、1日2回のウォーキングマシン運動が行われている。谷川牧場のスタッフは「先に西舎に来ていたドラフト13と同じペースでBTCの坂路で乗ってましたが流石に疲れが見られたため、ひと息入れてから厩舎へ送り出しました」とのことで、米川昇調教師は「19日から調教を開始します。牧場でも結構進めてくれていたのでスムーズに開始できると思います」とのことだ。

 

*****2歳馬*****

【ルピナスリード】

11月20日、阪神競馬5R、混合、2歳新馬・芝1400mに出走しました。デビュー戦の馬体重は456キロ。五分のスタートもゆったりと進んで10番手辺りの中団やや後方から。向正面では、先行勢が一団となり、それを追いかけるかたちで追走。進路を内側に取り、3コーナー過ぎでジワジワと進出して、最終コーナーで差を詰めて5~6番手まで順位を上げますが、直線向いたところでやや前が壁になり、馬込みがばらけた隙に外に出してから、ようやく猛追するも1頭交わせずで、勝馬から0秒1差の2着でした。レース後、騎乗した岩田望来騎手は「位置取りをもう少し前につけたかったのですが、前に馬が居ると上に跳んでフワフワ走ってしまいました。最後の直線でも同じことがあって、トップギアになるまで時間を要してしまいました。ただ、最後の脚は良かったですし、溜める脚も使えそうです。距離はマイルの方が良さそうですし、今日は最後の直線しか競馬をしていません」とのことで、吉岡辰弥調教師は「結果は残念でしたが、こちらが思っていたより馬が堂々と構えられていて、パドック、返し馬でテンションも上がらなかったので、距離は延ばせそうです。道中の課題はレース経験を積んでいけば解消されると思います。今日の内容であればさほどダメージも無いでしょうし、トレセンへ戻って体調に問題なければ続戦させる予定です」とのことでした。

 

【ルージュエクレール】

萩原調教師「レース前日の土曜日に輸送。東京競馬場で一日過ごせたこともあってか、馬体重はトレセンでの計測時から維持できていましたし、パドックでの歩きもしっかりしていましたね。レースはゲートの出がそこまで速くない馬なので、あの位置からの競馬になりましたが、道中は折り合いもついて前半の立ち回りもスムーズだったと思います。追い切りでもトモの入りが甘いところがあるように、仕掛けどころでスムーズにトモがハマらず、直線ではエンジンが掛かるのに時間を要しましたが、スピードが乗ってからは良い脚を使ってくれました。上がり3ハロンのタイムも一頭だけ33秒台をマーク。直線の脚は際立っていましたし、あそこまで頑張って追い詰めましたからね。着差が着差だけに勝たせてあげたかったです。実戦でポテンシャルの高さを十分に示してくれましたが、追い切りの内容を見る感じでは期待と不安が半々というのが正直なところでしたから、今日のレース内容は収穫の大きなものとなりました。ジョッキーの話では、今日の感じならマイルくらいでも問題ないとのこと。気が入りやすく、次の2戦目が大事になってくると思いますので、今日のようなパフォーマンスを出せるよう心身のケアやレース選択など工夫していきたいと思います。線が細く飼い食いが安定しない部分もありますので、権利は取れましたが続けて無理に使わず、ここで一度放牧に出すことにします」

 

*****3歳馬*****

【ルージュアドラブル】

国枝調教師「輸送では減らないので馬体重については理想通りだったと思います。パドックでは落ち着いていましたし、地下馬道で少しチャカついていましたが、返し馬のフットワークもやはり良いものがありますね。スタートは出遅れましたが、この馬なりには出たと思いますし、ジョッキーが促して道中の位置も悪くなかったのですが、スローペースになりましたし、直線に入って進路ができてからも狭いスペースに多少怯んだ面もあったようです。最後も左にモタれていましたし、もう少しペースが流れてくれた方が良かったと思います。追い切りでも抜群の動きを見せていたように状態は良かったと思いますが、結果につなげることができず申し訳ありません。1戦1戦が勝負の馬なのでこの後は一度放牧に出す予定。今日を含めてここまで5戦すべて東京を使っていますが、東京はスローになりやすいですし、一度違ったコースで競馬をして新味を出してみてもいいと思います。まだ番組は発表されていませんが、年明けの中山開催で使うことも視野に入れたいですね。距離も少し延ばしてみようと考えています」

 

*****4歳馬*****

【レッドエランドール】

田中克調教師「すいません。去勢後の立ち上げも上手くいきましたし、時間をかけて乗り込んだので体はできていたとは思うのですが、松山騎手によると『3コーナーに入るまではペースも楽だったのでこれなら勝てるくらいの手応えだったようですが、4コーナーから急に動けなくなって最後はやめてしまった』ということでした。あのペースで止まるような馬ではないはずなので、今回は休み明けで体はできていても気持ちが本当ではなかったというところでしょうか。去勢の影響が出てくるにはまだ時間もかかるはずなので、まだ気持ちと体が空回りしている状態なのかもしれません。ただ、ここからは体のバランスも取れて良くなってくるはずなので、次の競馬をよく見たいところですね。一度チャンピオンヒルズに放牧に出して去勢前との感じの違いなどを確認してもらうつもりですが、大きな疲れなどがないようならまたすぐに戻して年内か年明けに使うつもりで考えています」

 

【レッドカルム】

奥村調教師「この距離で先手も取りやすかったですね。後ろからのプレッシャーもそれなりにありましたが、マイペースで運べて溜めも作れましたから、前半の立ち回りは良かったと思います。直線に入ってからもしっかり脚を使ってくれていましたしね。残り400m、200mと1ハロンごとに脚色が鈍ってしまったところを上位馬にはやれてしまいましたが、見せ場十分の内容ある競馬ができて、さらに権利を取れたことは大きな収穫です。まずはレース後の状態を確認して入念にメンテナンスをおこなっていきますが、やはり左回りの方が合っていますので、大丈夫であれば中京開催で使うことを視野に入れたいと思っています」