*****2歳馬*****

【セルヴァ】

現在は坂路2本(上限18秒)のメニューで調整しています。体全体を使ってダイナミックに坂路を駆け上がっていますが、まだ乗り込み量が不足しているためか全体的に緩さを感じさせます。それでも徐々に緩急を付けて走ることを覚えてきており、力まずいい意味での遊びが出てきました。また、内臓が優れていることから相変わらず惚れ惚れするような毛ヅヤの良さで、体調面に関してはまったく不安がありません。今後もしっかりと乗り込みを進めてパワーアップを図っていきます。

 

【アージェス】

現在は坂路2本(上限18秒)のメニューで調整しています。この中間も併せ馬主体の稽古を行っていますが、以前と比べて動きに素軽さが出てきており、片バミも解消されてきて無駄な力を使うことが少なくなってきました。推進力に富んだ走りで乗り手の感覚よりもペースが速くなる傾向にあり、坂路を駆け上がっていく姿はじつにパワフル。今後ペースアップしていくことで全体の筋肉量が増し、逞しい馬体もさらに磨きがかってくるでしょう。

 

【クイーンズトゥルー】

現在は坂路2本(上限20秒)のメニューで調整しています。馬体重こそ変わりませんが、乗り進めてのものですし、雰囲気は徐々に幼さが抜けてきて気性面にも成長が感じられます。半兄アナザートゥルースが先日、昇級初戦での連勝を決めて見事オープンクラス入り。母の産駒からはこれまで6頭が1000万クラス以上に出世し、その内4頭がオープンまで上り詰めている実績を誇るだけに、血統背景からくるその類まれな成長力が本馬にも備わっていることは間違いなさそうです。体力面にはまだまだ物足りなさを感じるものの、スピードだけでなく、走りに対しての前向きさや気持ちの強さは現時点でも高く評価できるため、今は焦らずジックリと長所を伸ばしながら進めていく方針です。

 

【ラヴノット】

現在は坂路2本(上限20秒)のメニューで調整を進めています。中間から少しペースアップはしたものの、まだまだ乗り込み量が不足しているため、脚捌きにも頼りなさを感じます。普段は大人しい性格ですが、併せ馬になるとやや勝ち気なところが見られ、並ばれると必死になって抵抗してどうにか前へ出ようとします。走りに対して前向きさがある点にも好感が持て、基礎固めと体力強化にもう少し時間はかかりますが、ジックリ進めていきたいと考えています。

 

【シーデイライト】

坂路2本(上限20秒)のメニューで調整を進めていましたが、疲れからか両前の出に硬さが見られたため、現在はパドック放牧のみにとどめています。落ち着きがあり、休ませる前までは順調にペースアップできていたので、このタイミングはいいリフレッシュ期間と受け止め、成長を促す考えです。まだハミ受けに課題を残し、体力面の強化も急務となってくるため、騎乗再開後は重点的にそこを補う稽古をしていくつもりです。

 

*****3歳馬*****

【アースミステリー】

4月1日(土)中山・3歳500万円以下(混・ダ1200m)に丸山騎手で出走。馬体重は14キロ減の464キロ。ブリンカーとメンコ着用。舌を縛る。パドック入場時から気合いを見せ、時折小脚を使いながら周回。14キロ減でも細くは見えずトモに丸みはあって具合は良さそう。ジョッキーが跨がってもイレ込むことはなく、引き続き気合いを見せつつ馬場に向かった。小脚を使って入場し、ダートコースに入ってすぐ促されるとダッシュ良くスピードに乗り、スムーズに駆け出していった。レースでは、揃ったスタートから気合いを付けられると行き脚良くハナへ。終始2番手に半馬身ほどの差を付け馬群を引っ張り、そのままの態勢で3~4コーナーを回った。直線に入ると後続に交わされてしまい、坂下辺りまで踏ん張るも最後は力尽きて12着。丸山騎手は「絞れて良くなっていましたし、テンに行けるだけのスピードも持っていますが、まだパワーが付ききっていない感じで押し切ることは出来ませんでした。砂を被っても大丈夫そうなので、少しためてみるのも良いかもしれません。これから良くなる馬だと思いますので、少し長い目で見てあげた方が良さそ うです。気の良いタイプだけにあまり追い込んでテンションが上がりすぎないよう気をつけたいですね」とのコメント。和田調教師は「着順は12着でしたが、このクラスでも楽にハナが切れるスピードを見せてくれ、次に繋がる内容だったと思います。今日はペースも速く、直線で交わされてしまいましたが、展開と乗り方ひとつでチャンスもきそうです」とのこと。

 

*****4歳馬*****

【シュティルヴァルト】

この中間も日々30003500mのトレッドミル運動メニューで調整していましたが、腱の状態も安定しているため、27日(月)より騎乗運動を開始しました。現在は坂路12本を22秒ペースで乗っています。去勢後も気性面に煩さが見られるものの、悪さするようなことはなく、進めていくうえで特に問題ありません。器用なタイプではなく、トレッドミルには苦手意識を少々持って臨んでいるように映りましたが、広い馬場では伸び伸びと気持ちよさそうに走れています。状態を見ながら徐々にペースアップを図っていきます。

 

【アースコレクション】

4月1日(土)阪神・仲春特別(4歳以上1000万円以下・混合・芝1400m)に福永騎手で出走。馬体重は10キロ増の538キロ。メンコを着用して落ち着いた様子でパドックに登場。体重は増えているが太過ぎる感じはなく、馬体にメリハリもあり状態は良さそう。周回を重ねていくと、少しずつうるさいところを見せ始め、厩務員が宥めながらの周回になり、入れ込みまではいかず問題なさそう。パドックで騎手が跨がると、程好い気合い乗りで隊列の最後に周り馬場へ向かった。一番最後に芝コースに入場すると、しばらく歩かせてから他の馬たちが返し馬に入るのを待ち、スムーズに駆け出して行った。レースでは、揃ったスタートから先行争いに加わり好位外目からの競馬。5~6番手の外目で3コーナーへ入ると、絶好の手応えで4コーナーを周り直線に向いたと思われたが、伸びを欠いてしまいズルズルと後退して14着。レース後、福永騎手は「位置的には今日のポジションで問題なかったと思います。道中の手応えもあり、早めに仕掛けてもいいぐらいの気持ちでしたが、直線に向くと早々に手応えがなくなってしまいました。原因はよく分かりませんが、馬場は少し気にし ている程度でした。返し馬の時に気難しいところを見せていたのは気になりましたが、気難しさで力を発揮できなかったとも思えません。聞いていた喉もレース中に気になる感じではありませんでした。芝、ダートはどちらもこなせそうですし、距離も問題ないとおもうのですが…。乗り味はとても良く、決して今日の着順がこの馬の力だとは思いません」とのコメント。また尾関調教師は「馬体重が思っていたよりも増えてはいましたが、もっと走れていい状態と思っていただけに残念です。敗因がはっきりしませんが、レース後の具合を見て、引き続き使っていくのか、少し間隔を開けるのかを決めたいと思います」とのこと。

 

*****6歳馬*****

【ラテラルアーク】

現在は30003500mのトレッドミル運動に加え、マシン運動12時間のメニューで調整しています。休養期間が長かったため体力面がだいぶ落ちており、運動中の息遣いも良くありません。もうしばらくはトレッドミルで体力を強化し、騎乗運動へと移行していく方針です。広いコースに向いているため、なんとか春の東京開催中には復帰させたいと考えています。