北海道新聞 函館版に乗っている記事ですが

 

 

出入国手続き時間短縮 函館市がクルーズ船旅客ターミナル概要公表

2020.04.14 05:00 北海道新聞 函館版

函館市が作ったクルーズ船用旅客ターミナルの完成予想図(市提供)

 

周辺地図

 

 

 函館市は、函館港の若松埠頭(ふとう)に建設する道内初のクルーズ船用旅客ターミナルの

施設概要を公表した。

これまで船内の通路などで行っていた出入国管理の手続きが

施設内でできるようになり、出入国手続きの時間短縮が見込まれる。

外観は船をイメージし、窓を多く採用して函館山を望むつくりにする。

大型クルーズ船の入港が可能となる同埠頭改修に合わせて2022年度に利用を開始する。

 函館市は19年度に基本設計を行った。

ターミナルは函館市青函連絡船記念館摩周丸が係留される岸壁一帯の約1万3700㎡で、

鉄骨造平屋延べ床面積約1200㎡。

出入国用と税関検査用のカウンター、観光案内デスク、バリアフリー化したトイレなどを

設けるほか、公衆無線LAN「Wi―Fi(ワイファイ)」を利用できるようにする。

 市によると、海外のクルーズ船は現在、船内の通路やホールで乗船客の出入国手続きを行っており、

利便性が悪く、時間も要している。

これまでは検疫検査などの手続きに必要な機材を船内に持ち込んでいたが、

それが不要となり、手続き時間が短縮される見込み。

 外観は、電気室を煙突に模したり、円形の窓を取り入れたりして、船をイメージさせるデザインとした。

建物南西側は窓部分を多くして函館山の景観を楽しんでもらう。

19台分の観光バス駐車場、46台分の関係者用駐車場、15台が止められるタクシープールも設けて、

市街地の観光に向かう乗客の利便性を高める。 総事業費は13億5千万円。

本年度はさらに詳細な設計に入り、本年度後半に工事に着手、22年度の完成を見込む。

 新型コロナウイルス感染拡大を受け、20年度の函館港へのクルーズ船の入港は当初計画の3割減で、

33回にまで落ち込む見通し。

クルーズ船への「逆風」が強まっているが、

市は「感染終息後に反転攻勢できるよう計画通り整備を進めたい」(港湾課)としている。

(伊藤友佳子、五十嵐知彦)