【当時のアヤワスカ日記より⑨】 | 日本シャーマン協会 ~南米・北米の薬草セレモニーで心身を癒やす

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20年程前にブラジルで初めてのアヤワスカを体験、以降、国内外のさまざまなプラント・メディスンのセレモニーに参加、スピリットの存在を知る。20年来学んできた古神道、性錬金術、精神世界や武術、気功などの背景を活かし、シャーマン修行を続けているおじいさんのブログ

 

    

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 20年程前の当時のアヤワスカ日記より⑨

 

 日本へ向かう飛行機を待ちながら、空港のベンチに座り、この旅とアヤワスカの儀式を振り返っていた。

 

 アヤワスカにはまった日本人はこれまでにもたくさんおり、現在も、南米で専門の施設で研究を続けたり、シャーマンを目指している者もいるという。だが、なかには、アヤワスカを卒業したものもいる。

 

 彼らの多くは、儀式の最中に、精霊たちにこう囁かれるという。

 

「もう十分だろう? そろそろ自分のやるべきことをしろよ。」

 

 こう言われた者は、自分でもそのタイミングが腑に落ちるところがあるようで、アヤワスカを卒業してしまうという。我々はこの三次元に生まれ、この次元でやるべき仕事があるのだから、他の世界を覗いたりするのはやめて、自分の仕事に集中しろと言われるのだ。もしくは、アヤワスカで学びと気づきと癒しを得たら、それらの叡智を活かし行動して、自分の人生を変革すべき時だと諭されるとも。

 

 私は、アヤワスカを飲んで数ヶ月は、ゴミにすら愛情を感じたし、自分とはまったく関係のないニュースに心を痛めた。

 

 日本に帰国する機内で、「ライフ・オブ・パイ~虎と漂流した227日」という映画を見ていた。インドで動物園を経営していた主人公が、船で動物たちとカナダへ移住する際、海難事故に遭い、船上で虎と二人きりで過ごす毎日を描いていた。そのなかで、主人公が、捕らえた魚の頭をぶち割って、魚に「ごめんね、ごめんね」といって謝るシーンでは、図らずも号泣してしまった。隣の人が不思議そうに見ていた。しかしそれすらも構わず、私は声を押し殺して飛行機の中で泣いた。殺される魚の痛みも、生きるために殺さなければならない辛さも、我が事のように思えた。日本に帰ってからもしばらくはこの感覚が続いていた。草木を不用意に踏むことも、ちぎることもできなかった。この感覚は、やがて薄れていったから、私はいま日常生活を送ることができている。だが、アヤワスカで得た自他の境がなくなる感覚と気持ちは、昔のシャーマンが主張した、人も自然の一部であり、自分の所有物など、実はこの世に一切ないことを教えてくれた。

 

 アヤワスカの現象は、人によって時によって、そしてまた場所によってもビジョンや受け取るメッセージは異なる。同じものは一切ない。毎回違うものを見る、感じる、聞く。

 

 前回、素晴らしい世界を垣間見れたからと言って、今回同じものを見るとは限らない。なかには、一回目のアヤワスカでこりごりという人もたくさんいる。だから面白いという人もいる。

 

 

 3年越しで辿り着いたアヤワスカのスピリットは、私の内面を大きく変えた。

 

 アヤワスカで何かが変化すると思っていた私の「幻想」を「幻覚」と教えてくれた。

 

 そしてこの宇宙がとてつもなく広いこと、自分が何ものかさえ分かっていないことを痛烈に教えてくれた。

 

 あの感動は、あのビジョンはいったい何だったのか? 考えているうちに私はいつしか眠っていたようだ。

 

 そのとき、アヤワスカのスピリットがこう囁くのを聞いた。

 

 「夢の中で目覚めなさい」と…。

 

    

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