■ AくんとBくんの物語:
― なぜ「学力」だけでは合格できなかったのか ―
Aくん:完璧だったはずの僕が、不合格だった日
「君なら、きっと大丈夫だよ」
模試の結果が返ってくるたび、周囲からそう言われた。
Aくんは、いわゆる“優等生”だった。偏差値は70を超え、定期テストも常に学年トップ。先生も、友達も、家族でさえも、彼の合格を疑わなかった。
でも、あの日――合格発表の日。
画面に自分の番号がなかったとき、頭が真っ白になった。
「なんで……?」
答えは、後になってから、ようやく見えてきた。
12月頃から、眠れない日が増えた。
「失敗できない」「みんなが期待してる」
そう思うと、どんどん不安が膨らんでいった。
試験当日も、手は震え、頭の中が真っ白で、解けるはずの問題さえ解けなかった。
勉強はできても、心が整っていなければ、力は出し切れない――
彼は、目に見えない“もうひとつの学力”の存在に、そのとき初めて気づいた。
Bくん:誰も信じてくれなかったけど、自分だけは信じていた
Bくんは、決して目立つタイプではなかった。
模試の成績も振るわず、先生からも「ちょっと厳しいかもしれないね」と言われていた。
でも、Bくんには“自分なりの信念”があった。
「今日の自分は、昨日の自分を超えられたか」
毎日、夜寝る前に、そう自問していた。
計画表に沿って、一つずつ課題をこなし、間違えた問題は自分だけの“弱点ノート”にまとめた。
もちろん、うまくいかない日もある。眠い日も、やる気が出ない日もある。
それでも彼は、決してやめなかった。
「最後までやりきれば、結果はついてくる」
そう、自分を信じていた。
そして春。
桜が咲くその日、Bくんは志望校の掲示板の前で、自分の番号を見つけた。
声にならない喜びがこみ上げる。
“点数だけじゃない。心の力が、僕をここまで連れてきたんだ。”
▷ 教訓:合格をつかむのは、2つの力を持った人
AくんとBくん。
2人の姿は、受験において何が本当に大切なのかを教えてくれる。
ただ知識を詰め込むだけでは足りない。
「見える学力(得点力)」と「見えない学力(自己管理力・メンタル・継続力)」、
この2つの学力が揃ったとき、合格は現実になる。