何だかなぁ! 原発避難で自殺で東電に賠償判決に思う!


東電だけに責任を追わせればいいのだろうか?


 東京電力福島第1原発事故で避難していて自殺した為遺族が東電に損害賠償を求めた訴訟で、福島地裁は26日、東電に約4900万円の賠償を命じた判決があった。


 この判決で、なんだかなぁと思ったのは、被告は東電だけなのだろうかということである。


 原発政策と言うのは、もとは国策から始まった事なのではなかったのだろうか、資源のない日本で安定的なエネルギーを長期的に確保できるのは、原発であるとして、国が推進したのではなかったのだろうか。


 そして、この原発事故の直接の原因は、地震による高さ15miもの津波なのである。東電だけが、津波に対する安全対策をとっていなかった事に責任があると言うのなら、事故以前の国の機関である、原子力安全委員会、原子力安全・保安院は何のために存在していたのだろうか。

 ちなみに、原子力安全・保安院の安全に関する部署を調べると

  • 原子力安全広報課
  • 原子力安全技術基盤課
  • 原子力安全特別調査課
  • 原子力発電安全審査課
  • 原子力防災課
     
  • となっている。



     少なくとも、原発事故での避難指示や避難区域の設定等を行ったのは、東電ではなく国だったはずだ、事故そのものは東電の範囲かもしれないが、非難場所での支援やケアは各市町村・県・国が行っていたのではないだろうか。


     その支援やケアに問題がなかったのだろうか、直接の原因が原発事故だからと言うのなら、国策で行っていた原発政策から考えても東電だけに責任を押し付けていることにならないのだろうか。


     そして、原発事故の直接の原因は、東日本大震災の津波なのだ。ならばなおのこと、子力安全・保安院は、国策事業であるにも関わらず、その安全対策を東電に丸投げし放置していたことにならないのだろうか。


     原告を非難するのではない、裁判所は、事故の責任が、東電に責任がないかとと言われれば

    有ると言うのは当然の事だろう。しかし、東電だけに賠償責任を命令したことには、「なんだかなぁ」と言わざるを得ない。


     しかし、今後同様の起訴が頻発することは避けられず。極端な言い方をすれば、原発があると言うだけで精神的に鬱になったとの賠償基礎が、他の地域でも出てくるのではないかと危惧するのは取り越し苦労と言うものだろうか。


    産経ニュースより


    http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/140826/trl14082613560002-n1.htm

    原発避難で自殺、東電に4900万円賠償命令 福島地裁が初判決

    2014.8.26 13:56 民事訴訟


                     福島地裁の判決を受け、「勝訴」の垂れ幕を掲げる

                     原告側弁護士ら=26日午後1時18分


     平成23年7月、東京電力福島第1原発事故で避難していた福島県川俣町山木屋地区の渡辺はま子さん=当時(58)=が自殺したのは「避難生活で精神的に追い詰められたためだ」として、遺族が東電に計約9100万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、福島地裁(潮見直之裁判長)は26日、東電に約4900万円の賠償を命じた。


     東電によると、原発事故が原因で自殺したとして東電に賠償を求めた訴訟で、初の判決。夫の幹夫さん(64)ら4人が訴えた。


     訴状によると、23年3月の原発事故で、山木屋地区は4月、政府による計画的避難区域になった。はま子さんは6月、幹夫さんら家族とともに福島市内のアパートに避難。一時帰宅していた7月、焼身自殺した。


     避難後「生きているうちに戻れるだろうか」などと話すようになったといい、原告側は「自宅に戻る見込みが立たず、精神状態が悪化した」などと主張。東電は「事故前から睡眠障害で薬を飲んでおり、事故以外の原因を考慮するべきだ」などとして争っていた。


    ニュースここまで