うちの誰かさんは、エネルギー開発に関係する分野で仕事をしています。エンジニアではないんだけども。


なので、色々な話を詳しく聞けます。


さて。


未だに問題が山積みの福島原子力発電。


ドイツは過剰反応では?と思う程のすごいスピードで、福島原発以降、ドイツ全土で原発反対運動が繰り広げられ、なんとドイツ国内にある原発全基が停止されました。


ドイツ人はこの対処にとても誇りに思っているようですが、実際問題今まで供給してた電力をどうまかなっていくのか、きちんと知っている人は一体どのくらいいるのでしょうか。


答えは。


ドイツは隣国、チェコにある今まで停止してた原発を全てフル稼働させる事を決定。(中にはとても古く、とてもじゃないけど安全とは言えないものもあり)


そして、現在まで原子力発電所がなかったポーランドに、今新たに2基電子力発電所を作っています。


そこで作られたエネルギーは全てドイツへ供給されます。


それっておかしくないか?????


自分の国がクリーンならそれでいいの?他国にリスクを冒させても、自分たちさえ良ければそれでいいのか?それでも誇りに思えるのか???


チェコやポーランドには拒否出来る程の力はほぼないわけです。ドイツに比べればまだまだ貧しい東欧諸国。ドイツに「お金は出すからやってくれ!」と言われれば、やるしかないわけです。


自然エネルギーにはまだまだ限界があって、24時間一定量を供給することが出来ません。


風力発電は山の多い日本には不向きだし(山では風が一定に吹かないため)、太陽光も雨期や夜にはどうしても対応しきれない。


しかも、作り出されたエネルギーは貯蓄することが出来ません。


エネルギーを貯蓄するためにはバッテリーが必要で、そのバッテリーも今の技術では定期的に替える必要があります。つまり、バッテリー(化学物質)を使う時点で地球には全然優しくないわけです。(携帯とかと同じで、何度もチャージしているうちに、だんだんチャージ出来る量が減ってくるのです)


しかも、原子力発電で1度に作り出されるエネルギーは、風力発電300基~400基に相当するという。


もちろん、原子力に頼らずに生活出来る事が一番だとは思うけれど、現時点で他に選択肢がないという原状。


ちなみに、私は原子力推進派でもなんでもありません。


出来る事なら、原子力なんてなくなればいいと思う。


だけど、最近よくブログやmixiで「チェルノブイリが起きた時点で日本も原子力を完全停止しておくべきだった」等のコメントを目にする度に、そんなに物事は簡単ではないのになと思ってしまう。


反対するのはとても簡単な事。


だけど、反対するだけでなく、他の選択肢を一緒に考えていかないと、未来は何も変わらないと思う。


私はドイツの対応に正直腹が立ちます。ちなみにこれはオーストリアでも同じ事。オーストリアも自分たちの手を汚さず、東欧諸国にリスクを冒させ、そこからエネルギーを供給させています。


こういう事実をきちんと知った上で、意見を述べるべきだと私は思う。


原発反対!危険!、そんなことは子どもでも言える事。


原発を止めて風力、太陽光等に置き換えればいい!と言い張る人、もっと原状を知るべきだと思う。原発に頼らずとも今までのように生活出来るというのは、理想郷(理想論)でしかない原状。


何はともあれ、原発を頼らずとも一定量のエネルギーを作り出せる技術が1日でも早く開発される事を願います。





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