日本を含めた世界は十數年前からサイバア戰爭に卷込まれてをり、現在の大半の大企業は既に戰時體制へ移行してゐる、といふのが前囘の賦録の主題だつた。


ではこのサイバア戰爭とは、どのやうな戰爭なのだらう。簡単に謂へば、それは一方的な防御戰である。相手は常に不特定多數で、内部の者にも氣をつけねばならない。


會社の名簿(それは社員名簿かも知れないし顧客名簿かも知れない)を闇ルートで販賣して小遣錢を稼がうといふ内部關係者は必ず存在すると考へなければならない。


特に千人以上が係る組織では、さうした事を前提として監視しなければデータの流出といふ事對を避けられない。そしてさうした事對が起きれば企業の存在さへも危くなるのである。


どの組織でもセキュリティ強化といふ戰時體制が當前になるのは、かうした事情からである。そして民間企業はかうした戰時體制に悲鳴を擧げてゐる。


それにも拘らず社會的な對應が不十分なのは、政治家などに此れが戰時體制だ、といふ認識がないからだらう。安倍内閣は戰爭に卷込まれないため、と稱する法案を國會で通さうと懸命である。


實際は十年以上前から、我々は戰爭に卷込まれてゐるのである。そして各種のインターネット關聯法案が、サイバア攻撃への反撃を禁止してゐる。


つまりサイバア攻撃を仕掛けて來る敵を特定しても、我々にできる事は限られてゐるのである。まづは政治家や官僚に現在は戰時だといふ事を理解させる必要がある。


そしてワクチンソフトやセキュリテイソフトは法的に武力行施に當らないこともはつきりさせなければならない。


いづれにせよサイバア戰爭といふのは、既に起きてゐる現實なのである。