実録 自衛隊パイロットたちが接近遭遇したUFO 』といふ本を最近讀むだ。自衛隊の元空將が書いた本である。そこで、UFOを少しばかり科學的に考察してみよう。


UFOとは、未確認飛行物體の英語の略語である。確認された時點でUFOではなくなる、といふ質のものだが、飛行物體のうちの何パーセントかは確認できないものが存在する。


これについての一番メジャアな説は、宇宙人飛來説である。まづ、何故この説に多くの科學者が否定的かを書いて置かう。


オパアリン以來、多くの科學者が地毬で生物が發生した頃の環境を實驗室で再現しようとしたが、ビイカアや試驗管から生物が發生する事は無かつた。


要するに、生物が自然に發生する條件といふのは、可也はアドルが高いらしいのだ。管理された實檢環境でも發生しないものが、自然に發生するだらうか。地毬で生物が發生した事自體が奇蹟なのである。


そして生物が発生したとしても、知的生物にまで進化する確率もあまり高くない。銀河系に星が何億あらうが、生物のゐる星はせいぜい1つか2つくらゐではないのか。


アダムスキーが金星人や火星人に會つたといふ話を大學時代に聞いたとは、僕の周りの理學部や工學部の學生は皆、嘲笑してゐた。あんなハアドな環境で生物など産まれるだらか。


まあ、全宇宙で一や二つ知的生物がゐたとして、そいつらは何故、地毬に來るのか。或る星から地球に來るのに、最低八年はかかる。往復すれば十六年だ(シリウスから光速で)


普通は何千年、何萬年かかると考へて間違ひない。光速で移動してゐるかぎり本人はほとんど齡を取らないが、自分の星に帰還した時は何万年後の世界である。


自分の星が何かの理由で崩壊した難民でもなければ、そんな旅行を企てるとは想へないのだが。それとも壓政から逃れたメイフラワアのやうな宇宙船が來てゐるのだらうか。


ワアプとは、浦島效果を説明するのが面倒なSF作家が作つた与太話に過ぎない。現實にはほとんどあり得ない話なのである。嘘だといふなら、原理を説明して御覽。


UFOには、未來人が乘つてゐるといふ説もある。これもまあ無いでせう。科学理論的には、人は未來へ行く事は可能でも過去に行く事はできない(宇宙旅行して返つて來れば未來社會だ)


昔は獨逸や蘇聯の新兵器といふ説もあつたが、ナチ獨逸や蘇聯が崩壊した時にその説は否定された。そんなものは全然見つからなかつたのである。


もしかしたら超古代に現在の文明よりも優れた文明が有つて、超古代人やその子孫が圓盤を飛ばしてゐるのかも知れない。


しかしこれも、優れた古代文明は何故、現代に生き延びてゐないのか、といふ疑問に突き當たる。ムーやアトランチスが水沒しても、他の大陸に移住すれば良いではないか。


このやうにUFOが何かを説明する説はどれも科學的にありさうもない與太話なのだが、UFOが存在するといふのは、疑ひやうのない事實なのである(實際に確認されてゐないのだから)