荒魂之會といふ團體の勉強會にはじめて顔を出した時、『松と日本人』といふ本について討論してゐた。その本には「エゾマツはマツ科ではない」といふやうな事が書いてあり、札幌出身の僕は少し氣を惡くした。
松に赤松と黒松があるやうに、蝦夷松にも赤蝦夷松と黒蝦夷松がある。黒蝦夷松はマツ科なのだが、實は赤蝦夷松は別種なのださうだ。だから正しくは「アカエゾマツはマツ科ではない」である。
まあ、「赤蝦夷」はもともと日本ですらないし(笑)。それでは何かといへば、江戸時代のロシヤの呼び名である。たしか工藤平助に、『赤蝦夷風説考』なる著作がある。インテリジエンスの古典である。
松の次に竹の話をしよう。北海道にも竹はあるし竹の子も採れるのだが、どういふ訣か北海道にある竹は、内地の竹のやうには幹が太くはならない。竹槍なぞは絶對、作れさうもない。
さういふ訣で、僕は内地の竹藪が大好きだ。本八幡や弘明寺に竹藪を見るためだけに出かけた事もある。弘明寺のときは、近くの温泉に泊まつた。
梅は北海道でも普通に咲き、實もつける。札幌の實家には梅の木があり、毎年との實で梅酒を作つてゐたのだが、父の代のときに此の木は枯れてまつた。
「櫻(さくら)切るバカ、梅切らぬバカ」と俗諺に謂ふのだが、父は「梅切らぬバカ」だつたのだ。僕は勿論、その事を知つてゐたが、餘計な事を言ふと自分の仕事が増えるだけなので黙つてゐた。
さういふ訣で、梅の木はメンテナンスが結構大變なのである。自宅に木を植ゑるなら、櫻にしなさい。
PDFで歴史的假名遣の少年讀本を讀みたい方はこちらへどうぞ。
松に赤松と黒松があるやうに、蝦夷松にも赤蝦夷松と黒蝦夷松がある。黒蝦夷松はマツ科なのだが、實は赤蝦夷松は別種なのださうだ。だから正しくは「アカエゾマツはマツ科ではない」である。
まあ、「赤蝦夷」はもともと日本ですらないし(笑)。それでは何かといへば、江戸時代のロシヤの呼び名である。たしか工藤平助に、『赤蝦夷風説考』なる著作がある。インテリジエンスの古典である。
松の次に竹の話をしよう。北海道にも竹はあるし竹の子も採れるのだが、どういふ訣か北海道にある竹は、内地の竹のやうには幹が太くはならない。竹槍なぞは絶對、作れさうもない。
さういふ訣で、僕は内地の竹藪が大好きだ。本八幡や弘明寺に竹藪を見るためだけに出かけた事もある。弘明寺のときは、近くの温泉に泊まつた。
梅は北海道でも普通に咲き、實もつける。札幌の實家には梅の木があり、毎年との實で梅酒を作つてゐたのだが、父の代のときに此の木は枯れてまつた。
「櫻(さくら)切るバカ、梅切らぬバカ」と俗諺に謂ふのだが、父は「梅切らぬバカ」だつたのだ。僕は勿論、その事を知つてゐたが、餘計な事を言ふと自分の仕事が増えるだけなので黙つてゐた。
さういふ訣で、梅の木はメンテナンスが結構大變なのである。自宅に木を植ゑるなら、櫻にしなさい。
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