歴史的假名遣講座を再開しよう。皆樣は「頬」といふ字を何と讀むだらうか。この字は歴史的假名遣では、「ほほ」と書いて「ホオ」と讀む。


戰後の國字改惡以降、「ほほ」を「ホホ」と讀む人が出て來て、もう隨分前から「ホホ」で通じるやうになつたが、本來は現代假名遣では「ほお」と書くべき語なのである。


このやうに、現代假名遣の登場によつて本來の發音が變へられたり、といつた現象も、文科省による國語破壊の例と謂ふべきだらう。


例へば、以前にも紹介したが「十羽」は「じつぱ」と書いて「ジッパ」と讀む。現代假名遣でも「じっぱ」である。


ところがこれを、若い人は「ジュッパ」と讀む。「十」の假名遣が「じふ」から「じゅう」へ變更されたため、こんな變な讀みが戰後に産まれたのである。「十手」も本來は「じつて」であり「じゅって」ではない。


本日の結論:
現代假名遣は表音的どころか、從來の日本語の發音を捻じ曲げた破音的假名遣だ。


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