いろは歌留多について昨日、記事を書いた時、古い知人を憶ひ出した。囲碁の中山典之六段(故人)である。この人、いろは歌を作る天才なのだ。新いろは歌・家元と自称してゐた。
中山氏とは以前、氏の著作『囲碁の世界』(岩波新書)について某誌に書評を書いた縁で一度だけ御會ひした。碁打(ごうち)とは、これほど國文の教養豊かな人種なのかと感嘆したものである。
爾後(じご)、毎年年賀状をいただいてゐたが、數年前に亡くなられた。今回は氏のいろは歌を何首か御紹介したい。
「冥土歌」
冥土の囲碁は おもしろや 下手さ見ゆれど 素敵なむ
知恵ねる閻魔 笑ひけり 余に嘘をつく 阿呆ぬかせ
「春の囲碁歌」
春の囲碁 夜桜笑めり 夏ぞ打て 寝ぬ星と吾
秋もみじ 老いを変へたや 冬冷えに 負けず論ぜむ
「囲碁いろは歌」
いろはの仮名に 智慧練りぬ 囲碁を見つめる 句とすべし
先祖もあきれ 大笑ひ 歌詠まむ筆 冴えや行け
文法は宇野精一先生に確認していただいたが問題無かつた、と仰有つてゐた。これに啓發されて面白い伊呂波歌を作つた方は是非、コメントしてください。
中山氏とは以前、氏の著作『囲碁の世界』(岩波新書)について某誌に書評を書いた縁で一度だけ御會ひした。碁打(ごうち)とは、これほど國文の教養豊かな人種なのかと感嘆したものである。
爾後(じご)、毎年年賀状をいただいてゐたが、數年前に亡くなられた。今回は氏のいろは歌を何首か御紹介したい。
「冥土歌」
冥土の囲碁は おもしろや 下手さ見ゆれど 素敵なむ
知恵ねる閻魔 笑ひけり 余に嘘をつく 阿呆ぬかせ
「春の囲碁歌」
春の囲碁 夜桜笑めり 夏ぞ打て 寝ぬ星と吾
秋もみじ 老いを変へたや 冬冷えに 負けず論ぜむ
「囲碁いろは歌」
いろはの仮名に 智慧練りぬ 囲碁を見つめる 句とすべし
先祖もあきれ 大笑ひ 歌詠まむ筆 冴えや行け
文法は宇野精一先生に確認していただいたが問題無かつた、と仰有つてゐた。これに啓發されて面白い伊呂波歌を作つた方は是非、コメントしてください。