お勧め本:木内昇「茗荷谷の猫」(タイラ)
今日、読んだ本で、新刊なのですが「茗荷谷の猫」がよかったです!
知り合いの書店営業の方に勧められて読んだのですが…
タイトル通り、茗荷谷や、浅草、上野、千駄木・・・など、東京の下町を舞台に、していて
実際、根津という渋い場所に住んでいる自分としてはとっても興味があったんです。
夏目漱石・永井荷風・内田百閒なんかもちらりと触れられていて、
その時代の作家が好きな人にはたまらないと思います。
連作短編で、江戸~戦後までの9人の男が主人公。
江戸時代に染井桜をつくった男、明治の後半にある作家に借金を取りにいく男、
昭和前期に映画監督を目指した男・・・
この人やその脇の人・ものが微妙に絡んでいる。
ところどころに伏線が張られていて、最初は???と思っていることも
1/3を過ぎたくらいから、「あ、これってさっき出てきてた!」とわかるようになります。
半分すぎたあたりからは、ぐいぐい引き込まれて、
新幹線の名古屋駅でページを開いたら、あっというまに東京駅の到着のお知らせを聞くまで
になっていました!これはびっくり。
おもいっきりの人情話、でもなく、
どちらかというと、人生不器用な人たちの、少し哀しいながらも希望ある話です。